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電脳世界の未来

AIやITの発展に伴い働く人に求められる能力というのが、格段に上がり以前ならばお茶入れと書類整理ができればよかった事務員という職業を奪っていき、マルチタスクが求められる世の中にあって、落ちこぼれていく人たちが心を病み、脱落していくのをメンタルクリニックや各種作業所に通いながら、何人も見てきた。

たかが一部の能力差なのに、人間の価値そのものの差のような格差社会。一度レールを外れると最低賃金労働というセーフティネットに引っ掛かればいい方。
上からは私らにはそんなの無理と丸投げされ、下からはそんなこともできないのとバカにされ。
そしてますます心を病んでいく。
どんどん下方修正される生活水準。

一昔前の精神障がい者には人権がなかった。凄まじい差別と偏見があった。
今はそういうものはない。ただ、開く一方の格差の前に自尊心をどう保ったらいいか悩んでいる。
必要最低限の生活は保証されている。
まるで、去勢された動物のように猛々しさを抜き取られた生活。反発心も起きようがない。

AIやITを敵にしたところで勝ち目はない。
味方にしようにも、それを扱うのに必要な最低限の能力というのがもはや高レベル。エリートのものだ。

私たち人間はどこへ行こうとしてるのか。

暗中模索の中にいる。