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病気後の世界があると思っていた

メンタル疾患になる前に結婚して子供を持つ専業主婦をしていたので、そういう生活中心の暮らしが病気になったからといって終わる訳はないのに、何故かいつか今の生活とは違う世界が訪れると長いこと固く信じていた。

世界中をまわる夢、見果てぬ夢となった。
宇宙へと旅立つ夢、イーロン・マスクじゃあるまいし。
荒唐無稽な夢物語を夢みていた。

夢破れてみて。

日常生活を送りながら荒唐無稽な夢を見ていた訳だが、一方でささやかな日常を大切にする生活を何十年と大切にしてきたことで今の穏やかな暮らしがある。

億万長者になった妄想もあった。でも、一方でちまちましたやりくりが楽しい暮らしもあった。だから、借金などはなく、あれもこれも買おうと思えば買える、でも買わない。そういう賢明な選択をしてきた。

夫のことは本当に残念。
私は関わってきた男性を全員たった一人と夢想していた時もあり、大胆な行動をとったりした。
でも、それも私の夢物語に過ぎないと気づき、今誰ともお付き合いをしていなくて本当に良かったと思う。

娘たちのことは奇跡に近い。
おかしな私に育てられてよくぞまともに立派に育ったと感謝する。
それもこれも頭の中が忙しくて子供たちの欠点に気付かずにいたことが功を奏した。
娘たちをよく見たら欠点もある。でも荒唐無稽なことに気を取られていた私の目からすれば、些細なこと。
それよりもこんな素晴らしいところがあるという色眼鏡で見ていたので、結果として良い方向に働いたのだ。

病気後の世界は夢と消えたけど、地に足をつけて生きてきた生活を大事にする暮らしは夢と消えないで本当によかった。

青い鳥の童話を引き合いに出すまでもなく、幸せはすぐそばにあったのだ。

清貧をよしとする聖書の教えを学び、馬鹿正直に実践してきた甲斐があった。

神様、感謝します。