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女友達

今日は友達と映画を観に行く。最初は マイ エレメント を観に行く予定だったけれど、ストーリーが読めるものをお金をかけてまで観たくないとのことで、急遽 バービー を観に行くことになった。楽しみだ。

彼女とは年齢も境遇も凡そ共通するものはないが、なぜか馬が合う。精神疾患の当事者である、という唯一の共通点で知り合ったのだけど。とてもピュアな人で、よく「私は温室育ちだから」というのだけど、そうだろうなあと思う。世間の荒波からは彼女の両親が守ってくれて、両親亡きあとは頼もしい彼氏さんが彼女の傘になってくれることだろう。

不思議とうらやましいという感情は起きない。ただただ、彼女がこのまま苦労することなく一生を終えますようにと祈るばかりである。苦悩はしたかもしれないが、子供も孫もいる私に「私にはできないと思う。すごいよ」と褒めてくれる彼女の言葉はストレートに私の心に届く。

彼女なりに、敏感な感受性に負けてしまわないようにテレビなどは観ないというし、外出するときは大きな音量でイヤホンで音楽を聴いてるそう。彼女は週五で午前中働いてるので、職場まで移動するのに公共の交通機関を使わないといけないのだ。前は通勤だけで疲れていたというけれど、今はだいぶ力もついてきたようなので、最近、彼女の口から「疲れた」という言葉は聴かない。

彼女と電話してると一時間くらいあっという間に過ぎてしまう。人の悪口を言わずに聞かずにそれだけの時間ほかの人と話したことはない。彼女ののろけ話も私の子供の話も、それぞれ興味深く聞きあい言い合いしている。彼女がかけ放題サービスに加入しているので、いつも彼女のほうから電話してもらう。LINEなどはしないそうで、メールもほとんどしないそう。確かに文字でのやり取りはニュアンスなどは伝わりにくいし、誤解も生じる。文字として残る分、厄介でもある。彼女と交流が続いてるのは、その点もあるかもしれない。

陶器のように白い透明な肌をした彼女は長い黒髪がチャームポイントである。本当にお嬢様という感じだ。私の役どころは口うるさい乳母といったところである。この年になって親友のように何でも気兼ねなく喋れる友達ができるとは思ってもいなかった。大切に友情をはぐくみたいと思う。


今日の昼食は外食の予定なので、レシピ掲載はありません。ごめんなさい。