生きるための料理と楽しむための料理
私が料理を始めたのは、一人暮らしを始めた時期なので、既に26歳ごろでした。それまで、実家暮らしでお皿洗いすら手伝うことがなかった私ですが、料理というものに対して意外とそこまで抵抗感がありませんでした。それはなぜか?
これが大きな理由になっていると思われるのが、父親が毎日料理をしていたからです。
父親は定時退勤ができる仕事をしており、仕事が終われば毎日のように夕飯を作っていました。更には高校時代は、朝練前の朝食、お弁当まで父親が作っていました。この話をすると、かなり驚かれるのですが、「お母さんはなにしているの?」という質問を度々受けます。
「お母さんはゴロゴロしているよ」と答えるとびっくりされます。
ゆるふわパートをしながら毎日ゴロゴロして、たまにおせち料理をがんばるお母さん。なぜそれが許されたのか?は、おそらく父親が優しいのは勿論だと思いますが、母親が美人だったというのが非常に大きな理由になっている気がします。
美人だから許される、というのと、父親がむかしかなり遊んでいたので、その罪滅ぼしのような関係性もあるのかもしれません。
ともかく、そのような父親の後ろ姿を見て育ってきたので、料理に対して抵抗感がなく、「オレにもできるだろう」という安易な考えのまま、いざ自炊を始めてみました。
一人暮らし初期、作っていた自炊料理の数々は写真に載せるのをはばかるものばかりです。見た目が美しくないのは当然のこと、料理の基本すらわかっていないため、味付けもオリジナル。なんとなくの感覚で作った料理がおいしいはずもありません。
料理が下手な人がいます。作ってもうまくいかない人。この人たちに共通しているのが、レシピ通りに作らないことです。料理がへたくそな人ほど、オリジナル調理をしてしまいます。途中で味見をして、足りないからといって勝手に調味料を足してより味をぼやかしてしまうような人たち。
逆にいうと、料理はレシピ通りに作れば、間違いなくおいしく作ることができます。おいしいの味覚は人それぞれですが、人前に出しても恥ずかしくないものを作ることができます。しかし、現在ネットには「野菜炒め」で検索しただけでも、数百件はレシピが出てくる時代です。
どのレシピを参考にすればいいかわからない、は料理初心者の悩みどころかもしれません。
私の場合、ネットから検索して作るっていうよりは、信頼している料理研究家さんのレシピをひたすら作っています。今ではTwitterでも、そのような方々がおり、たくさんレシピを無料で掲載してくれています。割と人気のある料理研究家さんのレシピであれば、簡単かつおいしい。
そして、その料理研究家さんのレシピの舌に合うのであれば、他のレシピも味覚はおいしく感じると思われます。
一人暮らしをしていると、誰も作ってくれないので、出来合いか、出前か自炊するかの選択に迫られます。食べるためだけの料理であれば、なんでもいいと思っています。料理をしない人ほど、カレーや肉じゃがや手の込んだものを作ろうとしている印象がありますが、カレーや肉じゃがは実に面倒くさいです。
洗い物も大変だし、野菜を切るもの大変だし、じゃがいもを入れるなら皮むきまでしないといけません。料理工程が多いレシピほど煙たがられるはずなのに、なぜか作っている人が多いので、個人的には不思議レシピだと感じています。
簡単な料理というのは、冷凍うどんをレンチンして、そこに天かすとめんつゆをかけるだけのものだと思っています。ハードルを非常に下げて、自分自身が作ったものに、「おいしい!」と感じると、また作りたい欲が湧きます。
また、料理ほどフィードバックが早いものはないな、と感じています。食べたらすぐにわかるもの。おいしかったら嬉しいし、まずかったら何がダメだったのか、と考えるきっかけになります。
その繰り返しで、どんどん好きな料理研究家さんのレシピを試して、「おいしい!」と感じて、違うものを作っていこう!や、他の料理研究家さんはどんな感じだろう、YouTubeで調べてみようと、興味が湧いてきます。
私もずいぶんと試行錯誤を重ねて、写真を撮り続けて、最近やっとTwitterに載せても恥ずかしくない料理ができるようになりました。継続は力なり、というけど、正にそれですし、好きこそものの上手なれ、も正にそうです。
一人暮らしをしていると、嫌でも何か食べないと生きていけません。その時に、自炊をしていない人を貶すことはしませんが、料理ができることはかなりの武器になると肌身で感じています。というよりも、できるに越したことはないものだな、と思っています。
一人暮らしであれば、一人でも何とでもなりますが、一緒に誰かと暮らすことになると、嫌でも日々の献立を考えないといけません。これは女性がしないといけないものではない、と思っていますし、男性が考えて率先してやってもいいものだと思っています。
毎日出来合いや出前で許してくれる人もいるかもしれませんが、自炊をすることは家計にも優しいし、健康にも非常に良いです。
また、料理ができる人はモテます。できるに越したことがない、というお話で、できなくてもマイナスにはなりづらくても、アドバンテージにはなりますよね。おいしい料理を作れる人は男性、女性問わず、人気だし、結婚したらおいしいごはんを毎食食べたい、という希望を持つ方も多いと思います。
生きるための料理は決して楽しくないかもしれません。しかし、毎食作るものであるのであれば、できれば楽しみながら作りたいですよね。私自身毎食作っていると、流石に嫌になってくるし、新しいレシピを作る気力すら失ってきます。
ただ、そういうときに、SNSに投稿して、いいねをもらうこともモチベーションを保つ一つの方法だと思います。料理にはそういった第三者からの賞賛は非常に大事だと感じています。なので、賞賛されるために、器を凝ったり、盛り付け頑張ったり、普段作らない料理を作ってみるのは、とても良いことですよね。
料理はたのしい、というお題でしたが、私自身料理は好きだし、作るのは楽しいです。お金と時間さえあればいろんなレシピを試してみたい気持ちになります。おいしく作るのは簡単。レシピを真似るだけ。けれど、料理が楽しくなるのは、また違った段階かもしれません。
とにかく料理を始めてみることで、自身の成長を実感できる1つのきっかけにはなるので、ぜひおすすめしたい家事ではない、趣味だと思いました。
最後までありがとうございました! スキやフォロー頂けたらすごく嬉しいです。
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