見出し画像

1人で不動産業を起業した元普通の営業マンのビジネスモデル ①動機

彼は高校卒業後に専門学校を経て、エネルギー関係の仕事に従事していた。しかしそのエネルギー会社が社内の内紛により、ごたごたが起きた。そして従業員が集団で退職した。彼はその退職組の一人であった。

地元に転職したかった彼は迷った末に転職先を決めた。それは注文建築の請負を主にやっている地場の建築会社であった。しばらくするとその会社は土地を買って注文建築の請負を行い、売建て方式の販売するスタイルになった。
やがて大手ハウスメーカーのフランチャイズに加盟し、建物のブランドとノウハウの吸収を行った。建物の建築のノウハウを吸収したその会社はやがて
建売住宅の販売に乗り出した。

彼は入社当初から営業マンとして働いていた。そして創業エリアの隣接地に出店した展示場の店長になった。展示場といっても人員はわずか3名でポスティングや飛び込み営業、土日は来場接客、現地案内など普通の建売営業スタイルである。

会社の業績は順調に伸びていた。彼の真面目な性格と人あたりの良さも起因していたようだ。彼のもとに新人、中途と部下が増えていった。マネージメントと営業マンの二足のわらじで過ごしていたころ、部下の不正が発覚し、お客さんとのトラブルも頻発し責任を取らされた。

営業マンの不正や顧客との訴訟和解により損失を被った会社側は、現場責任者の彼と部下を賞罰委員会にかけた。

彼は降格処分となり、部署も変更された。今までの貢献度合いは評価されず、彼の上席は彼を庇うことなく、責任をすべて押し付けた。

彼が言うには親にも言われたことのないような暴言を受けたという。丁度この時期に彼の父親が亡くなった。プライドを傷つけられた彼は会社を辞めた。

彼は独立してやっていくという。父親からの相続財産は田舎の農村地帯の古い戸建てと畑だけ。

彼の起業の始まりはこんなストーリーから始まった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?