ウルトラマンジオ 15話プロット風書き出し

15話 最終章Ⅲ 「地球の記憶」


主人公Aが身に着けていたネックレスが宇宙船内モニタールームの装置に取り付けられる。

ここからは誰も知らない地球の記憶

怪獣軍団に襲われた後、タケルはどうなったのか。
地球はどのように発展したのか。

知られざる真実が明かされる。

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タケルが変身したジオと怪獣軍団が激戦を繰り広げる

飛行能力を持った怪獣たちに襲われ、地面に墜落するジオ
まだ、ジオの飛行能力は完全ではない

墜落したところを陸生怪獣が追撃する

ジオは斧を召喚し、集まった怪獣たちを振り払う

斧に渾身の力を込めてエネルギー刃を打ち出すが、
怪獣たちを倒しきれない

もはやジオの体力は限界である。
胸の結晶が点滅を始める

一体の怪獣が口から火の玉を放つ

直撃したジオが消滅

タケルはその場に倒れてしまった

脅威が去ったことを確認した怪獣たちはそれぞれの居場所へ戻っていった

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数日後

海の波の音でタケルは目を覚ました

ギリギリの状態で生きていたようだ

なんとか体を起こし海を見つめる

心身ともにボロボロであるが、目の前の光景の美しさに目を奪われる

首にかかっていたネックレスが光を放つ

なんとエネルギーが残っているようだ

いや、回復したというべきか

ネックレスを握るとタケル自身も力がみなぎってきた

ウルトラマンにこんな機能があることは聞いていない

タケルの疑問は一つの大きな音にかき消された

近くの林に素早く身を隠すタケル

すぐ近くに怪獣がいるようだ

大きな足音を一歩一歩鳴らし、木々を踏みしめながら歩みを進める

海辺まで進み、じっと海面を見つめる

瞬間、海面に尻尾を叩きつける

衝撃で巨大なイカのような生物が飛びだす

口を大きく開け、空中でキャッチ
そのまま食事を始めた

一連の流れを見ていたタケルは自分がサバイバル状態であることに気づく

このままでは自分は怪獣の餌食だ

急いでその場を離れようとする

バキッ!!

足で枝を踏み、音を出してしまう

しまった!

怪獣に目をやると、バッチリ目が合ってしまう

激しい咆哮を上げる怪獣

タケルはネックレスを握りジオに変身する

怪獣と戦いを始めるが、砂に足を取られ、動きが鈍い

思わず、海面に倒れてしまう

立ち上がろうとしたその時、海面から触手が伸びてきた

左腕に絡まった触手に引きずり込まれるジオ

海中には先ほどのイカのような生物が見える
しかし、先ほどとは比べ物にならない巨大さだ

左腕の触手を振り払おうとするも力が出ない

右腕にエネルギーを溜め、イカ怪獣にぶつける

怯んだ怪獣は触手を緩ませる

その隙に海面へ上昇するジオ

海面から勢いよく飛び出し、陸上にいる怪獣を目視する

落下エネルギーを膝に込めて膝蹴りをかます

地面に倒れる怪獣とジオ

素早く体制を立て直したジオの目に映ったのは、イカ怪獣に引きずり込まれる陸上怪獣だった。

陸上怪獣も必死に地面を這うが、複数の触手がそれを許さない

陸上怪獣は絶望の声を上げながら、海中へと消えていった

変身を解き、タケルは悟る

この星の怪獣たちは生態系の中で上手に暮らしている
バランスが保たれているのだ。

それを自分が乱している

先の戦いも自分がいなければ起きなかった

この星に自分は存在していてはいけない

そんなことを考えながら林に戻る

その時、再びネックレスが光を放つ

同時に周りの草花が枯れる

ネックレスはこの星のエネルギーを奪っているのだ

やはり、自分はこの星にとって異物

このネックレスもこの星にあってはならない

しかし、未完成の飛行能力では宇宙に出ることはできない

タケルは考える

どうすれば、自分はこの星から消えることができるのか

先ほどの現象を思い出す

エネルギーの吸収が出来るなら、放出もできる
実際、戦闘中にもエネルギー弾を放つことができる

このエネルギーをこの星に流し続ければ、いつかエネルギーが枯れ、ジオも自分も消滅する

どうせ助からない命だ

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タケルはネックレスを握りしめ、ジオとなる

近くにあった山へ歩き、山中へと入っていく

ジオの出現に伴い、怪獣たちが目を覚ます

ジオは斧を出現させ、怪獣たちの攻撃を受け流しながらずんずんと進んでいく

山の奥深くにたどり着いたジオは人型の自分だけが通れるような細い道を見つける

その中へと進み入口を斧で壊す

怪獣たちが入ってこれないことを確認し、斧を置く。

そして、全身からエネルギーを放つ

破壊のエネルギーではなく、生命のエネルギーだ

ジオを排除しようとしていた怪獣たちは落ち着きを取り戻し、帰っていく

ジオの体から色が抜けていく

巨人のエネルギーは地球に生命力を与えていく

やがて、巨人の体はエネルギーを使い果たし、抜け殻となった

そこから途方もない時間が流れる

地球には隅々まで巨人のエネルギーが染みわたっている

つまり、かつてこの星に巨人がいたという記憶が刻まれる

地球の記憶に巨人と人間という生物が刻まれた

怪獣という生態系しか持たなかった地球に新たな生命が生まれる

怪獣たちの個性を反映したような動物や昆虫が出現し始め、遂には知能を持った人間が繁栄した

動物たちの出現と入れ替わるように怪獣たちの姿は激減した

その影響か、動物や人類は淘汰されることなく、繁栄を続けた

人類は歴史の通りに発展したが、その裏で幾度か絶滅の危機にもあっている

海に浮かんでいた巨大な大陸と海の中で繁栄した都市があったが、それらは怪獣によって沈められている

怪獣たちからの繁栄しすぎた新種に対しての警告と言える

現在の技術よりも遥かに優れた文化も一夜にして焼き払われている

こうして地球は今の形となったのだ。

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A「これが…地球の歴史…?」

主任「どうやら、そういうことらしい」

主任「見ての通り、このネックレスはずっとこの星を観察をしてきた。今見たことに嘘偽りはない。」

あまりの情報の多さに言葉を失うA

主任「さて、歴史の授業はおしまいだ。私たちはこのネックレスを回収できればそれでいい。君も家に帰るんだな。」

Aを出口に促そうとしたその時、

宇宙船に大きな振動が走る

主任「一体なんだ!?」

船員からの通信が入る

「て、敵船が接近中! 攻撃を受けています!」

主任「なに!?」

遂に、地球も戦地と化してしまった



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