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数字は便利

国の調査から個人家計に至るまで使われている『数字』。
本当に便利だな~と思います。
何かを買いに行けば価格設定が明確になされているし、道路を走れば制限速度があり、目的地の距離まで表示されている。
数字に対する個人の考え方は千差万別ではありますが、数字そのものについては共通の概念です。
しかも凄いのは、人類全体での共通認識だという事です。
凄いですよね?
世の中に言語っていくらあるんだ?と思いますが、そういったものを超越した存在です。
しかも1.2.3・・・書くのも楽チン。
概念もさることながら、このフォルムというか形を決めたのは秀逸だな~と人間の知恵に驚くばかりです。

日常は数字で支配されている?

さて、数字の恩恵を思いっきり受けている私達ですが、見渡すと本当に数字だらけです。
マイナンバー、電話番号、時間、お金、保険証番号、決算書、商品スペック・・・生まれた瞬間から数字によって支配されているようです。
今思い出しましたが子供の頃に言った言わないの話になると
何時何分、地球が何周回った時?
という必殺技を繰り出していましたよね。
これも完全に数字の概念で、数字として明確に答えられないものは効力が無いということを子供の頃から植え付けられているんじゃないかと思います。

今でもこの必殺技を使うんだろうか・・・?

数字は文化を潰す?

なぜ今回数字について文章を書いているかというと、倫理法人会が毎月発行している『職場の教養』を会社メンバーで読み合わせて話をしていると和暦の話が出てきており、その表現の豊かさに改めて気付くのと同時に数字の冷たさのようなものを感じたからです。

単純に1月、2月と呼んでしまえば、ただの1月でしかないのですが、睦月と呼ぶと『正月に親類一同が集まる、睦び(親しくする)の月。』の意味が産まれます。
正月の風景が思い浮かびますし、1年の始まりという感じがしますよね。
数字はあくまで数字、それ以上も以下もありません。
究極に便利なのですが、その役割は単なる順序の表現に過ぎないのかもしれません。

季節を感じたり情景を思い起こさせるような名前の付け方は心の豊かさに繋がる気もしますし、言葉からも四季を感じるものだなと思います。
俳句に季語が入っているのも季節を感じさせますし、それも直接的な『春』や『夏』といったものではなく花の名前、気温、などで表現されているのも日本独自の文化が言葉や感覚からも伺い知れます。

そんな豊な文化が、数字という便利なツールに頼るがゆえに薄らいでいっている気がします。
近年では正月の”しめ縄”すら玄関に飾らない、単なる長期休暇としての意味合いが強くなってきている気がします。
企業における事業の目的などと同じで、本来果たしている役割や目的を忘れると行動の意味は捻じ曲げられ別物になってしまう気がします。

1月・2月・・というよりは、季節の意味を感じる和暦がいいな~。
和暦ではなく和風月名と呼ぶようです。

微妙な動きを感じる

あまりに和暦や日本固有の文化に拘り過ぎると思想の話になってしまうので、周囲に強要したり正義感を振りかざすつもりはありません。
ただ古来から行ってきた風習に意味があるとするなら、その意味を知りそこに込められた先人の想いや自然に対する敬意のようなものを感じ、時代に合わせて捉え直しをしていく必要があるのだと思います。

多くの事が効率や手間という言葉によって単純化されたり、簡素化されていき物質的には便利になって豊かな世の中という事になっています。
でも心や精神における豊かさって、効率化できない面倒で手間のかかる部分にあったり、そういったものを乗り越えたところにあるのではないでしょうか?

私は会社を『全ての人の倖(しあわせ)を追求する』という理念を掲げて会社メンバーと歩むと決めた以上、人を経済の道具として扱うような目的の無い効率化に目を奪われることなく、人と人が繋がり豊かになることに全身全霊を注ぎます。
その過程には、人の心の微妙な動きや、自然と触れた時の心の水面にできる波紋のような”微妙な動き”に目を向ける必要があると思います。
日本の季節を節気や年中行事を通じて体感することは、そういった微妙な動きを捉える良い機会でもありキッカケにもなると思います。

二十四節気という言葉を今回初めて知った・・・。

全ては楽しさから

古き良き日本を!と思えば思うほど、~でなければならない、~は正しくない、という固い感じになりがちです。
長く続けるには”楽しさ”だと思います。
二十四節気も節句も年中行事も、まずは珍しいものを楽しむという感覚で取り組み、結果的にその意味も理解できるようになる・・くらいの気持ちで行動していきたいと思います。
まずは社内で楽しみ、家族と共有し、地域と共に育てる、という事をやっていきたいと思います。
着物、浴衣、和菓子、飾り物・・・季節に応じて色や形を変えて適応する日本人の繊細さに触れる機会を作りたくてワクワクします。
企業は人によって成り立っています。
数字的に判断できる成果を出す人ばかりではなく、心の豊かさ、癒しという数字で判断できない人がいる方が企業としての深さも共感の巾も広がりそうですよね!
そういった企業をたくさん作れるよう取り組んでいきます!

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