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広告を考えるときに媒体に意味をちゃんと持たせていますか?という話

こんにちは、おぐらです。
こないだお酒の席でTV広告では購入に繋がらないからデジタルをやるべきだ。
デジタルでやるならリターゲティング広告だ!
と言い切った人がいました。

それを聞いて、広告というのはすべて獲得に直結するものと捉えられているのかと気づきを得たわけですが、どこから説明すれば納得するのだろうかと感じたわけです。

彼の言っていることは間違ってはいないです。
なぜなら、確かにTV広告は必ず高効率で獲得に繋がると言えないですし、逆にリタゲであれば、高効率にしていくことが可能だからです。

しかしながら、広告は媒体ごとに個性があり役割が違うわけで、彼の言っていることは、魚の釣り方を教えている人に、「それでは魚がいないじゃないか、市場にいけ」と言っているようなものなのです。

本質的にはあっているのですが、ずれているというのが正しいのでしょうか。

媒体の役割はどういう種類があるのか

まず、マーケティングの基礎として、AIDMAやAISAS、最近では5Aなんてものをよく聞くと思います。
これらは消費者の行動を段階分けして、フェーズごとに何をしていくのが最適か整理するのによく使えますが、広告もここに当てはめていく必要があるのです。

例えばAISASモデルの場合

Attention(認知)
Interest(興味)
Search(検索)
Action(購入)
Share(共有)

という5段階のフェーズがあるのですが、消費者の段階によって刺さる媒体が変わるわけです。
購入までのフェーズで見ると

Attention(認知):TV、雑誌、ラジオ、新聞、屋外広告
Interest(興味):デジタル広告
Search(検索):リターゲティング広告

ざっくりこんな感じで分けることができると思います。
媒体ごとに得意な領域が違うのに、それを一色単にしてしまってはいけないわけですが、よくありがちなのが、新規事業やベンチャー企業がデジタル広告をメインで回し、その効果測定の考え方を認知経路にも持ってきてしまうことです。

確かに新規事業やベンチャー企業は最初デジタル広告だけやるケースが非常に多いです。
これは少額から可能であるということと、顧客獲得単価が数字上はよく見えることが要因でしょう。

初期はアーリーアダプターなどが獲得に繋がるからデジタル広告だけでうまくいくのですが、一定数の客層がとれてしまったら、キャズムという壁にあたります。
そこを打破するためには認知をしっかりとるということが必要になるのですが、ではどのくらいの予算をかけて、どう効果測定していくかということをしっかりと理解しないといけないのです。

媒体の考え方は認知から購入、そしてファン化までを一枚絵で考え、どのフェーズの人間に何をすればどうナーチャリングするかということをちゃんと理論立てることが大切です。

媒体にどういう意図を持たせるかというのは、「一気通貫でマーケティングを考えているか」ということになりますので、まずは自分の商材がどういうフローかをちゃんと整理するところから始めるといいと思います。

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