見出し画像

「障害者の(クローズ)問題」

Webライター歴、16年。まがりなりにも社会人として働き対価を得る、という経験をする中で、常日頃から考えることがある。

「職場でのクローズ問題」

ここでいうクローズとは、障害者が自身のハンディキャップを企業側に公表せず勤務すること。なお、ハンディキャップをあらかじめ伝えた状態で入職することをオープンという。

クローズ・オープン問題は以前より議論されてきたが、実に根深い。一般企業で働くうえでは障害をオープンにしたほうが有利にはたらくが、実際にはクローズの状態で働きつづけるケースも少なくはない。表に出ない精神疾患や内部疾患の場合、「あえてオープンにするのが煩わしい」、「障害を理由に不利益を受けるのが怖い」という気持ちから障害をクローズしているようだ。

私自身にとっても、クローズ・オープン問題は切実である。Webライターの場合、ライター事務所に所属していない限り案件ごとにクライアントが異なるため、その都度、クローズ・オープン問題にぶつかることになる。

現状では、障害によって納期遅れなどの可能性が生じる場合や、クライアント側に配慮してほしい事柄がある場合は受注前の段階できちんと伝えるようにしている。障害を知った時点で発注を取りやめるようなクライアントであれば、その程度の案件だと割り切ったほうがいいだろう。

言い換えれば、それ以外のケースではあえて障害をオープンにしないということだが、オンラインミーティングのない在宅ワークであればクローズの状態でも特に問題はない。

なお、障害を恥じているからクローズにしているわけではないことは付け加えておく。ただ、あえて伝える必要がないからクローズにしているだけだ。

私のスタンスが100%正しいとは思わない。障害はセンシティブであり、プライベートな問題のため、基本的には個々人の判断で問題ないと思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?