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森田童子と極小ライブ夢来館

森田童子の曲が各サブスクに開放されたとYahooのトップニュースに出ていた。

50年近く前、東京下町綾瀬のアパートの部屋を改装した極小のライブハウス「夢来館」。
6畳間、テーブルを取っ払っても10人くらいしか入らなかったんじゃないだろうか?もちろん椅子はない。

当時はまだアンチ・ブルジョアジーの風潮が残っていた。
100円の通称「白米定食」、たくあんと味噌汁と山盛りの飯。同じく100円の酎ロック。

そこでは友川カズキや高田渡も演奏した。
渡さんは自分のギャラ(チャージ)が高すぎるから半額にしてくれと店主に願い出ていたが俺たちが「渡さん、そのくらいは受け取るべきだ」と変な口論になったのを覚えてる。この時すでに伝説化してた渡さんは築地市場でバイトしてんだって言ってた。
その狭い六畳間で彼女、森田童子と膝を突き合わせるようにして唄を聴いたり話をしたっけ。あのレコードジャケットそのままの容姿だった。カーリーヘアーにサングラス、長い手足。
なぜだか12弦ギターに弦を6本だけ張って弾いていた。その理由を聞いたと思うのだが思い出せない。ネック幅の広い方が弾きやすいと聞いた気もするが定かではない。そして彼女は自分の音楽をビジネスとしてとらえている、そんな話も聞いたような気がする。今ではあたりまえの事だけどね。

音響設備などないアパートの部屋で彼女の生の歌声はレコードをしっかり再現していた。それは50年たっても忘れないですよ素敵な森田童子様。


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