筋肉について、、、

今日は共同筋の重要性からトレーニング、萎縮についてお伝えしていきます。

共同筋の重要性

①help synergist
この作用は動筋による不必要な動きを抑制することで、目的とする動きのみを行う共同筋の作用。
Ex.股関節外転時の中殿筋。中殿筋前部繊維(外転・屈曲・内旋)と中殿筋後部線維(外転・伸展・外旋)が同時に働き外転以外の屈伸、内外旋作用を打ち消し合うことで純粋な外転運動を行うことができる。

手関節掌屈時の尺側手根屈筋と橈側手根屈筋。どちらも掌屈作用があり、それぞれが尺屈と撓屈を打ち消し合うことで掌屈のみ動作として行うことができる。

②true synergist
多関節筋が短縮する時に中間関節の運動を防止するために他の筋が近位の関節を固定するために働く作用。
Ex.ハムストリングスで膝関節屈曲する際に、同時に股関節が伸展しないように股関節屈筋が作用する。
手指を屈曲する際に手関節も同時に屈曲しないように手関節背屈筋が作用し固定する。

主動作筋の筋力低下や動作の協調性がない場合は共同筋の評価も必要になる。

筋力増強メカニズム

トレーニングによって筋肥大、筋線維肥大が起こる時は、筋線維のタイプによって選択的肥大が生じる。
肥大率はTypeⅠ<TypeⅡ。全ての筋にTypeⅠ、TypeⅡ繊維は混在しており筋の種類によって比率が異なる。
瞬発系トレーニングによってTypeⅡa線維が減少し、TypeⅡb線維の割合が増えると言われている。

持久力トレーニングは有酸素的能力が向上する。これによりミトコンドリアの数と大きさ、密度が増加。またクエン酸合成酵素やリンゴ酸合成酵素などの活性、シトグロムオキシターゼの活性増加も起こる。

瞬発系トレーニングでは潜在的な解糖系能力が向上。クレアチニンキナーゼ活性、アデニレートキナーゼ活性、ホスホフルクトキナーゼ、乳酸脱水素酵素活性が増加。

トレーニングによる神経系の改善

トレーニング初期は神経系へのアプローチが主となる。そのため筋横断面積はほぼ増加しないが筋力は増加する。これはトレーニングによって運動単位の増加、運動単位の発射頻度の増大が起こっているからである。
トレーニング中期以降で筋力、筋断面積ともに増加する。
外見的に変化が現れるのは4週以降と言われている。

トレーニングの原理原則

①過負荷の原則
筋の最大筋力を増加させるには日常生活で受けている負荷より強い負荷をかける。一般的には最大筋力の2/3以上の負荷をかける必要がある。

②継続性、漸身性の原則
筋の発達は一定の段階に沿って行われる。一時的に高強度で行って効果が出るものではない。

③意識性の原則
対象としている筋を意識してトレー二ングを行うことで大脳を含めた中枢神経系の活性にも繋がりトレーニング効果が得やすくなる。

④個別性の原則
個人の体力、年齢、性別に合わせてトレーニングを行うという原則

⑤特異性の原則
トレーニング内容に応じた効果が表れる原則

⑥超回復の原則
トレーニングで筋線維を破壊しその後十分な休息を取ることで筋線維が回復する際により強くなる原則。

この原理原則は文献によって様々な記載がある。上記以外にも全身性の原則、可塑性の原則がある。

トレーニングによる筋肥大

筋肥大は筋線維の肥大がメインで1つの筋線維の分裂による数の増加が上げられます。筋線維の数が増加するという説もありますが、基本的には筋線維の数は出生からほとんど変化しないと言われています。

筋萎縮

①不活動による萎縮
不活動による筋委縮はTypeⅠ線維に著名に現れる。伸張位固定よりも短縮位固定で著しく萎縮が起こる。

②加齢による影響
生まれた直後は全ての筋はTypeⅡ線維の性質を持つが、生後4~6週でTypeⅠ線維が現れてくる。
加齢による萎縮はTypeⅡ線維に著名に見られ、TypeⅠ線維はあまり影響を受けない。筋力低下は運動単位そのものの発揮する機能低下というよりは、動員される運動単位の減少が影響している。

高齢者において、加齢によってTypeⅡ線維の萎縮が起き、寝たきりなどの不活動の影響でTypeⅠ線維の萎縮が起こるとその後の生活に大きく影響が出てくる。

今回の内容は個人的にもまだまだ理解しきれていないのでどこかのタイミングで再度勉強し直したいと思います!

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