表に出てこなかった、フレディ・マーキュリーの恋人
フレディ・マーキュリーは、長年恋人だったメアリー・オースティンと別れてからは、男性の恋人を次々と作り、ゲイ生活を謳歌していました。
そんな中、まさかのまさか。元恋人メアリーもびっくりの、女性の恋人ができたのです。
オーストリア生まれ、ドイツ在住のバーバラ・バレンティンという女性です。
後にも先にもフレディに女性の恋人ができたのは、私の知る限りメアリー以外この女性しかいないはずです。
フレディ最後の恋人、ジム・ハットン(男性)の前の恋人になります。少しジムとかぶっていたところは置いておいて…。
しかし、この女性はQUEEN的には都合の悪い存在だったようです。
フレディの葬儀にも呼ばれていませんし、もちろん映画にも出てきません。
QUEENサイドは必死に彼女の存在を隠そうとしているようにすら思えるのです。
それもそのはず。
彼女はドイツのポルノ女優だったんですよね。更に、薬物乱用の疑惑や三度の結婚歴、家庭がありながらフレディと乱痴気騒ぎをしていたとなれば、QUEENサイドは彼女によってフレディのイメージを汚されることを恐れていたんじゃないでしょうか。
バーバラ・バレンティンとは
さて、そんな彼女はどんな人物なのかと言いますと。
元恋人、メアリーとは真逆の、豪快で快活で何でも自分の力で切り開くという、男気あふれる女性だったんですよね。
容姿もふくよかで、ガハハ!と笑いそうなオバチャンぽい雰囲気です。
フレディはバーバラの"おっ○い"に惹かれたんだと話していましたが、納得の巨乳です。笑
そんな女性なので、QUEEN側からすると、余計なことをしゃべるなよ!とハラハラしていたんだと思います。
とはいえ、彼女は雑誌の取材に応じて、重い口を開いてフレディとの関係について赤裸々に語っていました。全てはここでは言えませんが、二人はとても深い絆で結ばれていたようです。
まず、彼女のこの豪快な性格をフレディは非常に気に入っていたようなんですよね。
彼女と出会った時期のフレディは、曲作りにもツアーにも疲れ、人目にさられることにうんざりしていたそうなんです。
そんな中、QUEENのこともよく知らず、自由奔放に振る舞うバーバラに、フレディは自ずと惹かれたんだと思います。
特筆すべきは、フレディの幼少期の話や両親や家族の話までバーバラにはしていたのです。仲間内でも避けていた禁断の話題を、彼女には包み隠さずに話していたのです。
…でも、なんだかわかる気がしませんか?
優等生の元カノ、メアリーは、ゲイの仲間たちと一線を引いていたので、フレディは気を遣っていたんですよね。メアリーにはゲイの世界を見せないように、なるべく近づかせないようにしていたんですよね。
そこに現れたのがバーバラです。彼女はゲイだろうが、誰であろうが何でもありの人でした。薬物だってやっちゃうし、何人とでも寝るし、悪いこともいっぱいしてる。
かと言って根っからの危ない人というわけではなく、実のところは繊細で情に厚い人物だったのです。
バーバラは「狂った時代だったわ」とフレディとの付き合いを語っていました。
フレディが自暴自棄になった姿を見ていたのは、映画の中ではメアリーでしたけど、もしかすると実際はバーバラだったのかもしれないな、なんて思えてくるんですよね。
バーバラのために作った曲
バーバラは、フレディが亡くなった後に住まいを巡ってQUEEN側と訴訟問題を起こしていますが、なんとか住まいを奪われることなく平穏に暮らすことができました。
フレディの汚点のように扱われていたバーバラ・バレンティン…。
フレディは、「ここ6年間で一番心を通い合わせたのがバーバラだったんだ」と語っていたんですけどね。
バーバラは、晩年のフレディを支えた仲間の一人でしたが、何度も言いますが、フレディの葬儀に参列することは叶いませんでした。
彼女の住むドイツのミュンヘンから、ロンドンへ葬儀に向かう空港で、QUEENサイドから「来ないでほしい」と電話があったそうです…。
バーバラは、フレディが亡くなった後はひっそりと姿を消し、多くを語らずに61歳でこの世を去ったのでした。
そんなバーバラ・バレンティンのためにフレディが作った曲がこちらです。
◆love me like no tomorrow(邦題:明日なき愛)フレディ・マーキュリー
こんな歌詞が胸に響きます。
この曲はフレディのソロアルバムに入っているのですが、フレディの一番のお気に入りの曲なんですよね。
情熱的な恋が伺える、こんな曲です。
◆love me like no tomorrow(Freddie Mercury)