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青天の霹靂(小説)

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高校生の廉夏は16になると、幼なじみで歳上の冬眞と、結婚することに。だけど、冬眞と、結婚したことで藁人形が沢山届くことに。さらに、脅迫状まで。それに導かれるように、廉夏たちは、ホ…
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青天の霹靂22(冬眞と廉の話し合い3)

青天の霹靂22(冬眞と廉の話し合い3)

廉はスーツの内ポケットから煙草を出すと、ライターで火を付ける。
それを見た冬眞は驚く。
「廉さんが吸われるの初めて見ました」
「そりゃそうだろ。見せてないからな。ただ、今回は吸わずにはいられない。悪いな」
そう言って、冬眞のいる方とは、逆に煙を吐く。
「いえ、僕も中学の頃やっていたんで、心配無用です」
廉は驚いた顔をする。
「何を吸ってた?」
「その頃かっこいいと言われていたのは、マイルドセブンだ

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青天の霹靂21(冬眞と廉の話し合い2)

青天の霹靂21(冬眞と廉の話し合い2)

「つまりは、持ち主の思い」
「そうだ。だから、廉夏は燃やしたんだろう。死せる人の思いだからな、これは。燃やすしかなかったんだ」
「ああ、だから廉夏は言ってたんですね」
「何と?」
「帰って行くって。僕はどう言う意味なのか、分からなかった。でも、それを聞いて納得です。それより、もう、良いでしょう? 廉さんが廉夏のことを自分の命よりも、大切に思っていることを僕は知ってます」
冬眞は少し怒る。
それに、

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