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~虎に翼~ ついに「はて?」が飛び出す!

どうも。
こりーぬ、です。
初めての方も、また読んでくださってる方も
ありがとうございます。

花岡とベンチでお弁当を食べる寅ちゃんですが、
彼は、寅ちゃんが結婚して子供を産み、
弁護士を辞めたことも知ってたんですね。
司法省の民事局で働いているという
ことを知らなかったらしき花岡は
弁護士に戻ったんだね、と言った。

花岡は1年前に東京に戻ってきていて、
息子と娘がいるという。
現在は判事として、
食品法違反を担当しているので、
ご飯も統制されている調達先からしか
手に入れていないのでしょう。
お弁当はわっぱの中に
おにぎりが一つとおしんこ。
いやいや、それまで食べていたから、
それだけってことはないんだけど、
とても質素。

対する寅ちゃんは
闇市でお米を手に入れていたので、
わっぱのなかに、ぎっしり詰まった白米。
それに、黄色が眩しい卵焼き!
本来、闇市では売るだけではなく
買うのも違法。
担当者の前でぎっしりの白米を
隠すように蓋をする寅ちゃん。

生きるためには仕方ないし、
猪爪を告発したりしないよ、
といった花岡のやるせなさというか
年月が経って、答え方も歩き方も
落ち着いた感じになっていたのが、
印象的でした。
がんちゃん、演技うまいんだねぇ。
(↑謎の上から目線)

「でも、法を犯しているのは事実ですから」
「猪爪は変わらないな」という花岡に
「そう言ってくれるのは花岡さんだけ。
みんな、私が変わったって、
大人になったとか、
謙虚だとかって言うけど」
「謙虚?」
と花岡が笑い、寅ちゃんも苦笑する。

「自分では何も変わっていないつもりだった
けど、やっぱり前とは違うみたい」
「どうなりたいかは自分で選ぶしかない。
本当の自分を忘れない内に」
全部、梅子さんの受け売りだけどね、
で笑う二人。
「みんな達者でやっているといいけど」
「うん」
ということは、
轟の安否も花岡は知らない
ということなんでしょうかね。

また、ここでばったり合ったら、
一緒にお昼を食べようと
いう約束を交わす二人。
行きかける花岡を引き留めて
ホーナーさんから貰った板チョコを
半分、花岡に渡そうとする。

でも、受け取るわけにはいかない
それこそ自分のなりたいものに反する
と一旦断るんだけど、
お子さんに。だったらいいでしょう?
という寅ちゃんの気遣いを素直に受け取る
花岡。

退勤時に、花岡は桂場さんのところに
顔を出す。
「なつかしい人に会ったら桂場さんの顔が
見たくなって」
という花岡に、
「疲れてるんだろう。心身ともに休めろ」
と声を掛ける桂場さん。
「司法としての正しさと
人としての正しさとが
ここまで乖離するとは思っていませんでした」
と溢す花岡。

花岡だって、桂場さんだって、
闇市で買い求める客がいること、
人として生きていくには、
そうせざるを得ない状況であることも、
それに応えるように商品を用意し、
善意で売る人がいることも分かっている。
儲けてやろうなんて
考えの人ばかりじゃないことも。

でも、法の番人として
「少ない商品の公正な配布」を
守らなくてはならない立場であるがゆえに
善意の人を罰しなければならない立場に
苦悩しているのかもしれない。

花岡の、少し疲れた様子は
法の番人であるが故、
家族に満足に食べさせてやれていない
から、かもしれない。
あの半分の板チョコが
彼の子供達を癒してくれますように、
そんな気持ちになりました。

寅ちゃんも、持ち帰った
半分の板チョコをひとかけらずつ
家族で分け合っていました。
あまーい!と喜ぶこどもたち、と大人。

すると、玄関を向いて座っている
花江ちゃんが悲鳴を上げる。
視線の先には
ホーナーさんが!

ホーナーさんが、寅ちゃんの家に
行きたいと、ライアンに頼んで
連れてきてもらったという。

何故なら、板チョコ1枚では
全然足りないでしょう、と思った
ホーナーさんは、
大量の板チョコを持ってきてくれたのです。
6、7枚くらいはあったな。

お客様だからと、一旦
奥の間に引っ込んでいた
花江ちゃんと子供たち。
男の子たちはチョコレート!と
障子を開けて叫んだ。

子供達の期待に満ちた目を見て
ホーナーさんは泣き笑いのような表情をして、
色々と思い出してしまって……と
涙ぐんでしまう。
どうして、ここまでしてくれるのか。
それは、ホーナーさん自身が
ドイツからアメリカに亡命した
ユダヤ人だったから。

親せきにも戦争の犠牲になった者が
何人もいたという。

直明くんが
「戦争で傷ついていない人なんて
いないですよ」
と言う。
ホント、そうだよね。

ホーナーさんから
チョコレートをもらった
子供たちは
「お母さん、食べていいよね?」
と無邪気に聞く。

ホーナーさんの泣き笑いの表情と
亡命までの経緯を聞いた
花江ちゃんは、
涙ぐみながら
「Thank you for children」と
英語でお礼を言う。

「お母さん、英語できるの⁈」と
驚く子供たちに、
「そうよ、あなたたちのお母さんは
女学校を出ているんだから!」
となぜか、はるさんが自慢げに答えるの
かわいい。

いや、寅ちゃんといい、
花江ちゃんと言い、
卒業して何年経ってると思ってんの?
でも、たぶん昔の高等教育を受けていた
人たちの方が、勉強したことの
吸収力と蓄積力?って
すごかったんだろうな、と
思うんです。
実際のとこ、どれくらいの人が
できていたのかは、知らないよ?
でも、そんなイメージ。

花江ちゃんは、
これまで寅ちゃんが仕事を一緒に
しているというアメリカ人
という存在としてしか知らなかったから
「敵国の人」という認識しかなくて
勝手に辛くなってたんだけど、
実際に会った、ホーナーさんは
彼自身も戦争の被害者ともいえる人で、
画一的な見方をしていた自分を
恥じていたんじゃないかな。

「これからも子供たちのためにも
がんばりましょう」
というホーナーさんと
「Of course!」と答えて
力強く握手する寅ちゃんでした。

さて、婦人代議士たちから
意見書を受け取った寅ちゃん。
その内容は、
「封建的な残滓を一掃し、
真に民主的な法改正がなされることを望む」
という、かなり強い主張となっている。
そこに、寅ちゃんも署名してもいいかと
聞くと、当たり前じゃないかと肩を叩かれる。

各所からの意見書が集まって、
民法改正委員会が開かれるが、
忙しいはずの桂場さんも
途中までだからな、と言って
その場にいる。
ライアンが彼の弱みでも握っている
かのような物言いをしてウインクしたので、
もしかしたら、本当にそうなのかもしれない。

意見書を一通り読んで、
神保教授は、
みなさん、本当の意味で
民法の法改正を理解しているとは思えないと
保守まっしぐらの意見を述べ始める。
その隣には穂高教授がおり、
GHQのこともあるし、
家制度は撤廃すべきなんじゃないかと言う。
この二人の意見は対立している。

平行線なので、一旦休憩を挟もうという
ことになり、
桂場さんは、自席に戻って
新聞紙に包まれた干し芋2枚を食べようと
広げたところで
寅ちゃんが声を掛けてくるので
慌てて新聞で蓋をする。

いつも甘味タイムを
寅ちゃんに邪魔されてるな、この人。
気にしないで食べればいいのにね。

ん?
桂場さんの手に入れている
ふかし芋やら
干し芋やらは
あれ、違法なのか⁈
それじゃあ、隠すのは当たり前かもね。

寅ちゃんは、神保教授と穂高教授の
対立が気になって桂場さんに聞きにきた
のだけど、
「物の見え方が全く違うだけだ」と
干し芋堪能の機会を邪魔された
悔しさを滲ませたように言い放つ。
「司法の現場においては、
両極の意見を戦わせることが大事だ」
というようなことを桂場さんは言うんだけど、
「はあ、そうですね…」と同意するように言う
寅ちゃんに、何言ってんだこいつ、
というような目を向ける。

そこへ、穂高教授がやってきて
寅ちゃんに話しかける。

自分が司法の道に引きずり込んでしまって
君を不幸にしたのは私だ。
ずっとそのこと考えていて、後悔している。
君も仕方なく、司法の現場で働いているんだろう?
苦しくて辞めた法曹界で無理に働くことはない。

だから、僕が別の仕事をあっせんするよ、
家庭教師の口を用意しているんだ、
給料もはずむから、どうだ、ということを
いきなり話し始める。

そこで
「待ってください、私が不幸?」
「はて?」「はて?」
ついに出ました!寅ちゃんの十八番!
それが口から出た瞬間、桂場さんの
「あ、出た」みたいな顔!
わざわざ、顔を上げるアップのカットが
時間をかけて入りましたからね。
彼は、この言葉を随分待っていたんでしょう。

なんで、急に穂高教授がこんな極端な
ことを言いだすのか、ちょっとわからない。
彼はフェミニストなんだけど
ちょっとズレているときがあるので、
そこが、寅ちゃんのなにかを
刺激するんだよね。

勝手に不幸にされてたまるか!
と、久々の寅子節が聞けるのが
楽しみだなぁ。明日~♪


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