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小説『跡を消す』を読んだ正直な感想【日記のような何か】

跡を消す という小説を読みました。

まあああああああ、面白かったです。


この小説のあらすじをざっくりと紹介すると、特殊清掃という孤独死などの理由で死体で汚れた部屋を掃除する人たちの話です。
だから結構死の表現が出てきます。

死体そのものは出てこないけど、死ぬ人の気持ちとか、死生観とかが現れると思うからそういうのが苦手な人には向いてないかも。

でも面白かったです。かなり表現が細かくて掃除する部屋がどのような状態かが分かりやすかった。

特殊清掃で掃除する部屋って、つい最近まで死体があって、さらには腐りかけの死体が放置してあったようなシチュエーションもあるんですよ。
そして特殊清掃員という仕事上、いろんな部屋に行かないといけない。

その特殊な状態の部屋がいくつも現れるという構成は、いちいち部屋のことを受動的に想像しないといけないデメリットもあるんだけど、そこは文章のうまさ、というか丁寧な説明があったので非常にわかりやすかったです。


そして、一本を通して大きな話がある、というよりかは短編集のように展開的に話が進んでいくので読むのにそこまで疲れを感じなかったです。

もちろん話が進んでいくうちに徐々に登場人物の心のうちとかが分かって盛り上がっていくんだけど、それも結構緩やかだと思ったので、わかりやすかった。


つまり何が言いたいのかというと、結構面白いという事です。


あと、これはどうでもいいことなんだけど、主人公の性格?というか絶妙な空気の読めなささが面白かったです。
いや、ここでそんなこと言う~~???!!!みたいな。

余計な一言をつい言ってしまう性格なんですかね。まあそのせいで当然ながら色々起こるんですが。

この主人公の空気の読めなささが、特殊清掃という仕事にいい感じにマッチしています。というか結構つらい仕事なので、これぐらい空気が読めないほうが向いていたのかな?

あと猫が出てきたのがいいポイントでしたね。猫はかわいいから!


後は何か言うことあるかな。

後は、って書くと予測変換で、跡は、って出てしまうな。そういう弊害もあるかも。後が跡に変換されてしまう可能性もある。そういう小説です。


面白かったので、興味がある方は読んでみてください。


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