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【おすすめ絵本】だいくとおにろく

節分が近くなると読みたくなるのが、鬼が登場する絵本。
本日は、鬼が登場する絵本の中で、私のイチオシの絵本をご紹介します。

再話:松居直 画:赤羽末吉 出版社:福音館書店

だいくとおにろく

川に橋をかけるのことを村人から依頼された大工。
大工が川の流れを眺めていると、大きな鬼があらわれます。

鬼は、この川に橋を架けるのは人間では無理だと話します。
そして、鬼が橋を架ける交換条件として、大工の目玉を要求します。
大工は「おれはどうでもよい」といい加減な返事をしてしまい、鬼との約束が成立してしまうのです。

立派な橋がいよいよ完成したとき、大工は「まってくれ」と目玉をとられないよう、鬼に懇願するのですが…。

昔話には、生きていく上での大切な教訓が含まれていることが多いです。
この絵本も、人生の重要なエッセンスがちりばめられています。
はじめは大工の目線で物語を読んでいたのですが、何度も読むうちに鬼の立場も想像して少し同情してしまいます。

大工と鬼の軽妙な駆け引きの会話が面白い。
あっと驚く結末が、子どもたちの心をひきつけるようです。
赤羽末吉の描く鬼が、力強く恐ろしい中にほんの少しの愛嬌が感じられ、この物語の魅力をさらに引き出してくれます。
読めば読むほど味わい深くなる一冊です。

楽しい絵本の時間をお過ごしください。

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