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桜が咲いても

あっというまに桜が満開に。
みるみると開く花に、そんなに急いがないで〜といいたくなったりして。

それでも、この開花を楽しまないわけにはいかないと朝の公園へ出向く。

大きなカメラで花の写真を撮る人、家族の写真を撮る人、動画を撮る人、自撮りをする人、それぞれにこの開花の時を祝っている。

美しい花を愛でながら、雨上がりではあったが、靴下を抜いで裸足を土につける。ひんやりと心地よい。
目を閉じても、限りなく薄いピンク色の桜のエネルギーに包まれる。

しばらくそのまま自分を感じてみると、今年も咲いてくれた桜の木への感謝や、開花の嬉しさとともに、切ない気持ち、悲しい気持ちもあることに気づく。

桜が咲いていても
春があたたかくなればなるほど
花たちが開けば開くほど
心を閉じたくなる人がいることを知っているから。

桜の花は、そんな悲しみもちゃんとわかってくれている。だからこんなにも美しいのだと思う。

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