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サイダーのように言葉が読める

 こないだ映画感想を記事にした、「サイダーのように言葉が湧き上がる」

  こちらの書き下ろし小説を読了しました。言葉をテーマにした映像作品を言葉にしたときにどのような作品になるのかが気になり手に取りました。

感想

 一言で言えば、良かったです。小説ということもあり、主人公達の心情が細やかに描かれています。それと映像で伏線にしていたところを上手いこと文字で伏線を描いていて綺麗な流れでした。
とはいえ映画の書き下ろしノベライズなのでストーリーの感想は映画視聴後の感想と変わりません。変わらないからこそ脚本の丁寧さがよく分かりました。

 ただ、アイキャッチのようにシーンとシーンの間で何気なく入っていた俳句が小説版だと、その章の題名になっています。なので常にページの上の方に書かれているので少しくどい感じがしました。映画版だと一瞬の気持ちを描いてるみたいで面白かったのですが。こればかりはしょうがないのかなという感じですね。



 全然、読んだ感想ないやんけ。と思うぐらいうっすい感想ですね(笑) とはいえ読んで、というより手にとって良かったと思っております。

ノベライズはおすすめ

 実はノベライズはこれが初めての作品でした。今まで映画の原作小説なら読んだことがあったのですがノベライズは手に取る気もおきませんでした。
それが何故今回手に取ったかというと、小説が読めなくなったからです。

 私の小説の読み方は、読みながら頭にそのシーンを思い浮かべて読んでいます。風景から人物、声、下手したらカメラワークまで想像しています。みなさんはどう読んでいるのでしょうか。
この読み方、かなり体力を使います。昔、よく小説を読んでいた時はそんなこと全く思わなかったのですが。

 ここ数年、私は小説を一切読んでいませんでした。そして最近小説を読もうとして本屋に行った時に何を読んだらいいかわからなくなったのです。自分が好きだった作家さんは覚えているのですが、好みの本や自分が読みやすい文章が全然分からなかったのです。そんな時にこの作品と出会って、言葉の映像作品を言葉で楽しめるのか気になり読んでみることにしたのです。

映像→文章の順は体力がいらない
 読んだ感想としては全く体力がいらなかったです。それこそ映画館で一度観た作品なので、シーンを想像するのではなくそのシーンを思い出す感じでした。もっと言えば映画で見たものの解像度を上げる感じでしょうか。スラスラ言葉が理解できてしまえるのです。

 私と同じ読み方をしてた方で久々に小説を読もうと思う方には、最近見た好きな映画のノベライズをおすすめさせて下さい。本当に楽に読めます。言葉は使わなきゃつたわりませんし、読まなきゃ落ちていきます。これは私が痛感していることです。ある意味noteの更新も日本語の練習と言っていいかもしれません(笑)


雷鳴や伝えるためにこそ言葉


まだ全国の一部映画館では上映が続いております。ぜひ一度でいいのでその目でこの作品を見てください。

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