女性のワークライフバランスについて考える…

いま、5人の料理研究家をインタビューしたルポルタージュを読んでいる。

まだ初めの藤野真紀子さんの所しか読んでいませんが、この章だけで思うことがたくさんあった。。。

もともと料理が好きで子どもや旦那さんのために主婦として一生懸命頑張っていた藤野さんは、あることをきっかけに料理研究家の道へ進み、どんどん仕事にのめり込んで行く。

主婦が社会で認められた時の喜びというものは、男性にはわからないものがあると私も思う。

そして母でも妻でもない一人の女性として、好きなことをやり、社会のお役に立てる喜びは、専業主婦だったからこそ、他には変えられないものだっただろうとも思う。

ところが、仕事に夢中になるあまり、料理教室をやりながらも忙しさから、お総菜を家族に食べさせていたこともあったそう。

そして家族で食卓を囲む機会もなくなり、高校生の娘が寂しい思いを吐き出すようになり、藤野さんは、今では仕事に夢中になりすぎてしまったことを反省しているという。

それだけに、生徒さんには「いま、本当に自分にエネルギーを注ぐタイミングかをよく考えてほしい」と伝えているそうだ。


子どもは、あっという間に大きくなる。家族で食卓を囲む時間も少なくなっていく。

家族はもちろん大事。とはいえ、一度の人生、自分もやりたいことをやって生きていきたい…

このワークライフバランスは、女性の社会進出が当たり前になった現代において、悩む人は多いのではないだろうか…


私もその一人だ。

私は一人っ子の母子家庭で育ち、仕事と遊びに夢中だった母の元で育ったこともあり、ずっと不安で寂しい思いをして育ってきた。

それだけに、家庭を一番に…という思いが強い。子どもには寂しい思いをさせたくないと。

だからどんなに疲れていても、ご飯は作る。読み聞かせもする。でも、仕事をしながら家事と子育てをこなすには、並大抵なことではない。

それだけに、私は専業主婦で生きたいと思ってきた。ところが、昔の同僚から声をかけられ、家庭に支障のない範囲で少しずつ仕事を初めて数年がたつが、やはり忙しいし、仕事、家庭、休息のバランスを取るのが本当に難しく、今も手探りで悩みながら過ごしているのが現状。

とはいえ、私も今の仕事が大好きで、やめたくはない。

でも、この本を読んで、改めて、子どもが小さい今、今しかない今を大切にしたいと感じました…

私は大人になって子どもを持っても、幼少期の不安や寂しさは消えることはない。

それぐらい、子どもが親を求めている時期というのは大切で、今後の人生にも影響するものだなぁと思う。

ほとんど母と過ごすことなく大人になった私が、唯一母と長い時間過ごしたのは、母が病気になったときと自身が病気になったとき。

皮肉にも、この時に心に大きく空いていた穴は、だいぶ愛情で満たされたように思う。

そう考えると、人生って上手くできているなぁ、とも思う。

ワークライフバランスは永遠のテーマだけど、子どもの時期を見ながら、仕事を調整し、子どもが安心できる家庭を築いていきたいと考えさせられた本でした。

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