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【マンガ業界Newsまとめ】フジテレビと米企業が米コミック原作を共同映像化、Link-U『ONE PIECE』21言語Web配信 など|9/18-119

マンガ業界ニュースの週1まとめです。
マンガ業界向けイベントIMARTを運営する筆者が、動きの早いマンガ業界・Webtoon界隈のニュースを出来る限り一か所に集め、多くの方が短時間で1週間分の情報をチェックできることを目指しています。

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SFドラマ『ハート・アタック』を共同制作
世界中で大ヒットの『ウォーキング・デッド』を生み出した
米国エンタメ企業と合意
スカイバウンド社とパートナーシップ構築

フジテレビは、アメリカのスカイバウンドエンターテインメント社とIPの共同開発などのパートナーシップ構築を合意。同社オリジナルのグラフィックノベル『ハート・アタック』を共同制作でドラマ化とのこと。

フジテレビは傘下のFODで動画事業とマンガ制作・配信事業をしていますが、米国の(≒)漫画原作をもとに映像を共同制作とのことで、グローバルな動きだなと考えます。

3つ目の米国の英語記事には、以下のような説明があります。

この共同制作では、フジテレビがSFシリーズをローカルで制作・放送し、スカイバウンドが全世界に配信することになる。

https://tbivision.com/2023/09/15/japans-fuji-tv-walking-dead-firm-skybound-team-for-heart-attack-adaptation/#close-modal
より引用

と、あります。
HBOのように、フジテレビが制作スタジオとして、世界配信する作品のローカル制作を行うという構図というところでしょうか。日本の漫画を原作に、ノイタミナ等で多くの作品をアニメ化してきたフジテレビですが、マンガ近接で新しい展開をしているなと思います。


全世界の『ONE PIECE』コミックがここに集結!

Link-Uは、実写化で海外でも人気を上げている『ONE PIECE』を、総言語数 21言語でマンガのWeb配信をするとのこと。

ComikeyやMANGA Plusなどで出版社のコミックの海外展開するプラットフォームを構築している同社ですが、Netflixで『ONE PIECE』の実写が評価されているこのタイミングで、マンガ版を多言語展開するタイムリーな施策とですね。それにしても21言語も翻訳版があるんですね。凄い。


国内News

西日本最大級のアニメとマンガの祭典、京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)は開催12年目にして、出展社の規模で過去最大とのこと。

わたくし、初年度立上げの事務局スタッフだったのですが、今年は久々に見に行ってきました。内容的にも充実していて、周辺イベントなども含めて沢山のお客さんも来ていました。この時期は良く台風にあたったりするのですが、今年は良い天気でしたので、来場者数もかなりのものでしょうね。


京まふと実質同じ運営体制のAnimeJapanですが、2024の開催決定と、会場規模拡大なども実施とのこと。クリエイター施策も4年ぶりに復活とのこと。


ジャンプの取組が2つほど。

ジャンプ+で提供されいてるネーム制作ツールWorldMakerですが、東宝とコラボして「東宝×ワールドメーカー短編映画コンテスト」を募集開始とのこと。大賞は実写映画化とのこと。

週刊少年ジャンプは、10/16より「週刊少年ジャンプ」関連のアニメ情報に特化した番組「ジャンプアニメイズム」の放送をMBS/TBS系全国28局にて開始とのこと。連載マンガの新作PVを流すそうです。


ジャンプ、マガジン、フレックスコミックス、りぼんなど、原作獲得コンテストが増加とのこと。Webtoonの文脈でも増えていますが、原作と作画を別けることで、少しでも漫画家の負担を減らすなどの背景もありそうです。


教育機関のAMGでは、「マンガ原作専攻」を2024年度のより設立とのこと。原作者の需要が上がっていることに応える形ですね。


Pixiv16周年とのこと。総登録ユーザー数は9800万人、累計投稿作品は1億3100万以上とのことで、大変な規模が積み重ねられていますね。


キルタイムコミュニケーションによる新作コミカライズのリリースですが、出稿先として、アニメイトビジョン池袋を使用とのこと。

今年グランドオープンしたアニメイトの本店の大型LEDビジョンで、出稿の受付を常時行っているようですね。確かにあそこは利きそうです。


漫画家が沢山住んでいて、コアミックス社の本社などもある吉祥寺と、中央線から西武新宿線に渡って南北にアニメ制作会社を複数抱える武蔵野市の取組です。確かに、色んな関係者がいる一帯ですね。


そのコアミックス社は、海外ビジネスを拡大中。周年での『北斗の拳』アニメ化など、様々な施策をとっていますが、熊本での漫画家育成や歌劇団など広く取組をしているところのまとめ記事です。


2024年1月にアニメ化するダンジョン飯ですが、作品としては今月完結。単行本としては12月に完結の13・14巻が発売とのこと。アニメを受けて続けるのではなく、完結タイミングで放映と言う流れですね。確かに、完結して買うという人もいますしそういう狙いになりましょうか。


経緯を聞くに、改めて許せない事件と思いますが、確かにこうした「パクられた」という主張は本当にいかんともしがたい角度から降り注ぐことがあり、悩ましいですね。


鳥嶋さんは以前より、マンガをあまり読まずに集英社に入社して、最初に勉強したのはちば作品と公言されてましたので、なかなかに充実した内容になっていそうです。


筆者が委員をしているIMARTのxスペースを9/17に実施しました。
「デジタルコンテンツ白書」のマンガパートを書く、まつもとあつしさんと「電子書籍ビジネス調査報告書」のWebtoonパートを書く、わたしとで話すという、極めて渋い内容となっておりますが、市場情勢などにご興味ある方には面白いかなと思います。


xのマンガ投稿で、画像を縦に並べることが出来る仕様が発表されたようです。これはマンガはもちろん、Webtoonでも良さそうですね。


今週のWebtoon新規参入・新たな動き

LINEマンガの『外見至上主義』そう閲覧数が内外で100億回とのこと。最早どれくらいの規模感が想像がつかないレベルですね。戦いが別次元に至っている気がします。


最近、グローバルのNAVERで多くの新規ユーザーを獲得したという、「WEBTOON TOON FILTER」の日本版ですね。「マンガフィルター」と改称し、『北斗の拳』や『範馬刃牙』など、国内作品も参加しているとのこと。

刃牙版でやってみましたが、こんな感じでした。楽しいです。

『範馬刃牙』


RentaのWebtoon事業ですが、中国のテンセント動漫にて配信開始とのこと。


前提として、マンガを半年に1回以上読む人の中で、Webtoonの閲覧数が日本で1/3、米国と韓国は2/3ということですね。韓国はちょっと少なく感じましたが、米国はやはりWebtoonが浸透していってると言えそうですね。


先週9/11に、Webtoonプロデューサー採用合同説明会と言うxスペースが行われまして、司会をつとめました。強いスタジオさんたちの採用説明会だけに、会社の魅力を伝えたり、将来のWebtoonの行く末を語るなど、なかなか楽しい回になっております。↑のポストの下にアーカイブ音声もありますので、聞いてください。多分次もありそうです。


俺レベアニメが2024年1月放送開始とのこと。情報やPVが出始めました。
もともとWebtoonの時点で作画クオリティが高かったですが、だいぶ踏襲されている感じはしますね。PVが序盤ですが、軍団戦闘が多い作品ですので、どんどんスケールが大きくなりそうです。PVはまだ序盤のみですね。


海外News

*:ここから英語などの記事も紹介します。自動翻訳などご利用ください。

海外でも、俺レベアニメ化は記事になっています。
英語では「Solo Leveling」というタイトルになります。


タイトル:7Fates: Chakho‐BTS ウェブ漫画について知っておくべきことすべて

昨年来NAVERが力を入れている、BTSとWebtoonの展開ですが、現在も引き続き継続中のようです。実在のメンバーをかなりフィクションと言うか、別の物語性のあるところに引き付けてるんですねぇ。


タイトル:米国タパスウェブトゥーン帝国の顔がひっそりと引退した

タパスは2020年7月にカカオに買収された、コミックのポータルサイトです。ここに10年来コミック担当として働いていた幹部が退職とのこと。NAVERに買収されたWattpadも先日トップ交代をしており、それぞれ動いておりますね。


タイトル:韓国の人気ウェブトゥーン、突然極めて人種差別的なストーリーを導入 — 出版社が批判に反応

これはなんというか、急に豹変したみたいなところがあるようですね。


タイトル:フラワー シティ コミコンで漫画やポップ カルチャーの現象が生き返る

NewYork州のフラワーシティというところで行われているコミコンの話のようなのですが、何と申しますか独特の雰囲気を持っています。


タイトル:ロングビーチのラテン系コミュニティが年次博覧会でコミックの世界とつながる

ラテン系移民の多いカリフォルニア州のロングビーチでは、ラテン系の方々の集まりでイベントをしているようです。こういうつながりもあるのですねぇ。


AI・画像生成関連

amazonはKindleダイレクトパブリッシングのガイドラインを更新。生成AIを使った出版には申告が必要と義務付けたとのこと。

恐らくAI写真集などが最初のターゲットだとは思うのですが、同じKindleダイレクトパブリッシングの仕組みをベースとしている、Kindleインディーズマンガも自動的にその範囲に入ります。

従って、先週のまとめでも紹介した、最近増加しているKindleインディーズマンガに参加しているクリエイターの方々も影響下に入りますね。ぬこー様ちゃんにはあまり関係なさそうですが。


AdobeのFireFlyは、商用利用可なAI生成技術です。限定的な使い方にはなるとは思いますが、これが正式提供されたとのことで、少しずつ使用実績が増えて行きそうですね。こうしたものも、Kindleアップ時には申告が必要なのかなど、議論がありそうです。


中国でまだ研究段階と言うことですが、テキストの支持でかなりの造詣が細部まで出来る形が進んでいるようです。発展が早いです。


例の、コンテスト大賞を取ってしまったAI生成画像に、アメリカ著作権局が著作権を認めないとのこと。これは、受賞した人が受賞を辞退したことでも話題になりましたが、社会実験の中でAIの位置付が現在進行形にて決まっていきますね。時代だなぁ。


アニメ制作用のAIツールですね。なんとなく、iphoneで写真撮った時についてくるショートな動画のイメージをしましたが、これもまたクオリティ高いですね。


これは、本当のところ分からないとは思うのですが、なんとなくそんな気はしてきましたね。


今週のセール・キャンペーン・新人賞


記事のみ紹介



告知関連


インプレス社が『電子書籍ビジネス調査報告書2023』のWebtoonパートの執筆を担当させていただきました。

本書発刊にあたり、私からの紹介で本書を著者割引10%で販売できます。本noteご覧の皆様にはコードをお送りいたしますので、私の連絡先をご存じの方はご連絡ください。または、こちらの私の個人会社問合せフォームか、Twitter(X)のDMも解放しましたので、ご都合の良い方法でご連絡ください。

購入時に送付先など入力していただくことになりますので、私へのお問合せの際は匿名でも構いません。クローズでメッセージさえいただければOKです。主に法人向けの高価な本とはなりますが、よろしくお願いいたします。

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主に週末に週1更新ペースで書いています。たまに別途特集を書きます。マガジンTwitterのフォロー、よろしくお願いします!

現在私は、マンガ編集部やWebtoonスタジオが自社で作品の販売をできるWeb雑誌の仕組み、「コミチ+」の営業をしています。

コミチ+は、来年に向けて大手出版社やWebtoonSTUDIOなどの大型受注を複数控えておりまして、絶賛エンジニア、Webディレクター(運用担当・データアナリスト等)などを募集中です。サービスがどんどん大きく広がっていく、これから滅茶苦茶楽しくなっていくタイミングです。一緒にやりませんか!私も力を出し切るつもりですし、一緒に働く方には私の持ってる知識や人とのつながりを最大限提供したいと考えています。詳細は以下より。

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