【マンガ業界Newsまとめ】 LINEマンガ・ebookjapanの合計シェアでピッコマ超えも?|4/3-046
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NAVER、イーブックイニシアティブジャパンの買収が最終段階
もともとYahooグループのZホールディング(ZHD)傘下にあったebookjapan(ebj)が、LINEとZHDの経営統合の結果、LINEマンガを運営するLINEデジタルフロンティア社の100%子会社となります。これに伴い、ebjを運営するイーブックイニシアティブジャパンは、上場廃止します。
2000年5月に、日本初の電子書籍専業会社としてCDロムで電子書籍を販売することから開始した老舗も、大きな変化の渦中となりました。
両社のシェアを合計すると、マンガアプリの中ではトップと言われるピッコマの取引額を抜くとも言われてるとのこと。
また、最古参として電子書籍に関わってきたebjには、独占配信契約を未だ保っている希少な「横山光輝三国志」や「永井豪作品」をはじめ、黎明期から培われてきた好条件取引コンテンツなどが埋蔵されており、これらが経営統合によりLINEマンガの扱いになることがあれば、インパクトがありそうです。
メディアドゥとトーハン、書店店頭で電子書籍販売の実証実験開始/トーハングループ書店の都内3店舗でスタート
「紙の本と電子書籍のビジネスコラボ」は、これまで数多のパターンが試されてきました。特に「紙の本を買うと電子書籍も読める」という出版の形は、読者の「本を所有する」ニーズにもかなっているように思えます。
今回は紙と電子の大手取次、メディドゥとトーハンのタッグという座組が大きい取組です。形としては、
とのことで、これを今年4月から9月の限定した期間で実験する模様です。さてどうなるか、、、ですね。
東京 豊島区 漫画で歴史・社会学ぶ 新たな施設「マンガピット」オープンへ
トキワ荘を模した豊島区のトキワ荘マンガミュージアムそばに、マンガ×学びの拠点「マンガピット」がオープンしました。
実際の『まんが道』トキワ荘時代にもそこにあった「味楽百貨店」という趣ある施設のリニューアルによって「トキワ荘通り昭和レトロ館」が設立。この中に「マンガピット」が設立されます。
図書館などにマンガを導入するプロジェクト「これも学習マンガだ」選出作品をはじめ、学びに活きるマンガや資料などが展示・手を取って読むことができます。
ミュージアムから一連の、聖地トキワ荘通りの取組として、漫画の聖地としての価値を高めていく狙いです。
ネタバレサイトの問題点は“ネタバレ”ではない…著作権侵害のポイントを整理する
ファスト映画などで話題となりました、いわゆるネタバレサイトですが、マンガにおいても、Webサイトや動画などで多くのネタバレが行われています。
これについて、実はネタバレそのものは違法ではなく、内容を劣化コピーする著作権侵害こそ問題と、自身も漫画原作をつとめる中島博之弁護士が解説しています。
海外News
マンガなどエンタメの国際展開において、各国現地のクリエイターに作品を制作してもらう「地産地消」が提唱されていますが、そのベトナム版です。
長年アジア向けなどでこの地産地消展開してきたKADOKAWが、ベトナムで人気のサッカーを題材としたマンガを開始とのことで、期待されます。
NAVER WEBTOONと提携したセルシス社のCLIP STUDIO PAINTが、アクションジャンルに特化したWebtoonの近店ストを来ないます。上位3名に、賞金と掲載オファーが出るようです。
WebtoonInsightの運営をするFOOM社が、韓国ARC STUDIOと知見を日本のウェブトゥーン制作現場に注入し、人気作品を創出していくことを目標とし、ARC STUDIO JAPANを立ち上げるとのこと。
韓国Web小説の書き手が20万人、2020年市場規模で700億円とのこと。
日本では、こうした小説分野のカジュアルな話読み課金があまり大きく成長しきらず、このあたりはお国柄の違いかとは思います。
ただ、韓国や中国ではそこから強力なWebtoon原作が沢山生まれていることを考えると、日本でも成長に期待したいところです。昨年来、ピッコマの中ではこの小説の話読み課金が成長しているとは聞いています。
国内News
Webtoonプラットフォームとしてスタートすることを宣言したピクシブが、Webtoon専業スタジオのひとつ、LOCKER ROOMと共同制作プロジェクトを発表しました。
もともと各種マンガ雑誌など、様々な媒体とコラボをするPixivコミックの取組の形ですので、そうしたものと一環として展開していくというところでしょうか。
DPNブックスなどでも産学コラボを続けているAMGが、今度はDMMとのコラボをGIGATOON Studioでも開始したとのこと。
こうした教育機関と媒体のコラボは、作品制作を授業へ組み込むことにより多くの若手作家が参加することで実績が出ています。
ソラジマ社のクリエイター向けコンテンツで、Webtoonのネームについて触れています。「ネームは直しが多い」ということを書いています。
ここでは「読みやすく」「面白く」ということでネームについて書いていますが、実際の現場では「横漫画などの癖を抜く」という、一般論とは別に、クリエイターがこれまでやってきたコンテンツの癖をWebtoon向けに調整する点がかなり大変というようなことも、記事にはありませんが、伝え聞いたりしています。
クリエイターエコノミー協会に、弁護士の福井健策さんが監事として入るとのこと。クリエイターエコノミーという概念そのものは、まだ確立されて間もなく、定義もこれからというところかと思いますが、法人としては日本のエンタメ知財の権威とも言える福井弁護士を迎え、活動が本格化していくというところでしょうか。
広告マンガ大手のトレンド・プロ社による、漫画家のキャリア調査です。
・商業漫画家より広告漫画のほうが平均してキャリアが長い
・近年の商業漫画家の営業活動としてSNSが半数以上を占める
など、面白い結果が出ていました。
書店の減少が止まりませんが、丸善とジュンク堂を運営する丸善CHIホールディングは好調。その秘密は図書館運営受託なのだそうです。
自分の受けている仕事なので私事にも近いですが、担当しているスマートニュースのマンガチャンネルをリニューアルしました。
このスマートニュースのマンガチャンネルは、巨大な利用者を誇るスマートニュースを、大型書店のマンガコーナーのように作品を紹介する場として使用し、昨年来多くの単行本販売支援につながるWeb出稿など行ってまいりました。
今後は、女性向け作品の比重を置き、女性にも楽しく、新しい出会いが沢山あるチャンネルを目指していこうと考えています。
記事のみ紹介
―――(編集後記)
全く私事なのですが、この4月1日付でコミチ社の執行役員を拝命しました。
コミチ社は、開始1年で100万WAUを実現したヤンマガWebを、開発・運営・マーケティング支援等しています。その実績を土台に構築した「コミチ+」という、Webマンガ雑誌のサービス等を提供する営業や企画などに取り組んでいきます。
Webtoonなどの大きな動きも華やかですが、業界をずっと見つめてきた身として、現在のマンガ業界には、改めてWebが非常に重要な位置になっていることを私なりに見極めました。考え尽くした結果、この仕事をしていくことが、自分なりにマンガ業界に貢献することと思うに至りました。よろしければその辺りも説明している上記noteもご覧ください。
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