【Fourier解析】デルタ関数を級数展開してみよう
この記事はDiracのデルタ関数を複素Fourier級数展開してみようというもの。意外とFourier変換に比べて出現頻度は低い……?と思ったときに限って出てくるので一応まとめておく(閉弦の扱いがさあ!一瞬迷ってさあ!)。
まず、複素Fourier級数展開は関数$${f(x)}$$が$${x\sim x+2\pi}$$で周期的としたとき
$$
f(x)=\sum_{n\in \mathbb{Z}}c_{n}e^{inx},\quad c_{n}=\frac{1}{2\pi} \int_{-\pi}^{\pi} f(x)e^{inx}dx
$$
となるものであった。これで$${f(x)=\delta(x)}$$を計算しよう。特に難しいことはない。
$$
c_{n}=\frac{1}{2\pi} \int_{-\pi}^{\pi}\delta(x)e^{inx}=\frac{1}{2\pi}
$$
となるからすぐに求められて
$$
\delta(x)=\frac{1}{2\pi}\sum_{n\in\mathbb{Z}}e^{inx}
$$
と書けることがわかる。また、この表示があるので
$$
-2\pi i \partial_{\sigma} \delta(\sigma-\sigma')=\sum_{n\in \mathbb{Z}}n e^{in(\sigma-\sigma')}
$$
のような形にもなる。(自明かな?)
周期的でない普通のデルタ関数はFourier変換を行えばよい。
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