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洞窟の奥はお子様ランチ 毎週ショートショートnote

「もう帰ろう、ママに叱られるよ」
「なんだ弱虫。伝説の皿がこの洞窟の中にあるんだぞ」
「ホントに毎日好きなものが食べれるの?」
「そうさ、食べ放題だぞ」

弱虫のトシと食いしん坊のコースケは、この洞窟の中で伝説のランチプレートを探していた。古代から伝わるこのプレートは願えば何でもその食べ物を山盛り、永久に出してくれるという伝説がある。

「トシ、見ろ! お皿の入った宝箱があったぞ。ほら、フタに書いてある問題を解くんだ」
「えーっと、『お子様ランチでなくてはならないものは何?』だって」
「俺は唐揚げ」コースケがすぐに答える。
「僕はエビフライ」
意見が分かれた。

二人は一生懸命に考え、答えをだした。

「「オマケのおもちゃ!」」

2人が叫ぶと、宝箱のフタがあいた。
「「やったー!」」

中にあったキラキラ光るお皿を2人が手にした瞬間、地鳴りが響く。

「うわ~逃げろ~」

洞窟の奥から、粗挽き以上にプライドをずたずたにされた巨大ハンバーグが転がってきた。


完 410文字

Williams: Indiana Jones / Sir Simon Rattle · Berliner Philharmoniker

冒険と言えばやっぱりインディ・ジョーンズだよね。


たらはかにさんの毎週ショートショートの企画、今週のお題
「洞窟の奥はお子様ランチ」冒険小説風に参加させていただきました。

わたしゃ~楽しんで書いてます。
楽しんで皆さまの作品を拝読してます。
それでいいのだ。

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