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努力家なのに報われない可哀想な同級生のお話

私の高校の同級生に、可哀想なお友達がいた。
そのエピソードを書いてみる。


【プロフィール】

性別:女子
職業:元看護師
似てる芸能人:石井蘭と指原莉乃を混ぜた感じ
性格:本番に弱い、真面目、リアクションが大きい、イケイケ男子にすぐ惚れる
スポーツ経験:バドミントン

要約。割と石井蘭に似ている笑

【はじめ】中学校時代までは勉強と部活を両立できていた

彼女は、勉強は得意じゃなかったものの小学校5年生から塾に通っていたこともあって成績はそれなりに高かった。
通知表でもオール4か5が1個付くくらいだったそうだ。
部活はバドミントン部に所属し、同じ高校の他コースの強豪同級生とも戦った経験もある。

勉強と部活を両立できていた彼女だが、高校に入ってから苦しんでしまうようになる…

【高校1年生】夏の進研模試で絶望!?

彼女は根は凄く真面目で、勉強量も半端なかった。
札幌市内の中堅上位の公立高校を受験して不合格だった関係で、私立高校の特進コースに入学した。
(そこで私と同じクラスになる)

強化指定の部活動の入部が禁止されるほど勉強漬けな特進コースだったので、将来の期待は高かった。

未来の夢は自衛隊の衛生兵になることで、かなり難関の防衛医科大学の看護学科を志望していた。

ところが早速壁に当たってしまう…
最初に受けた全統模試はレベル層が高いからまだ仕方ない。
問題は7月に受けた進研模試の方だ。
非常に対策したのに学力到達ゾーンはC1。
進研模試は普通校でも受けるため、比較的上振れしやすい中でのC1だからかなり悲惨だ。

彼女はその結果を見てさらに勉強するようになった。

【高校2年生】ガリ勉なのに赤点まみれ!?

そして彼女に二つ目の壁が当たる。
化学基礎でmol濃度の計算に入った途端、ついていけなくなってしまった。
高校1年生の後期中間テストはなんとか赤点を回避したが、2年生に入って詰まるようになった。

同じ化学で気体の状態方程式を習った時だが、計算の過程が全く分からず、他の成績の良い友達に頼るようになった。
なのに本番は何も出来ず、前期中間テストで10点という悲惨な赤点を取ってしまったのだ。

この前期中間テストでは日本史も古典でも赤点を取り、1回に3教科も赤点を取る波乱ぶりであった。

化学以外も軒並み苦戦するようになり、得意な現代文や重点的に復習していた数学II・Bも40-50点台に留まるようになった。

【高校3年生】いくらやっても成績が全く上がらない

高校2年生の2月の進研模試の結果を見て、悲鳴を上げてストレスの嵐となった。
これまで仲良かった友達に声をかけなくなったり、声をかけても面倒な素振りを見せるようになってきた。

高校3年生にもなると受験シーズンなため、相次いで模試を受けさせられた。
進研模試なら凹まなくなったが、全統模試で上手くいかずに頭を抱える場面も多々あった。

徹夜して平日5時間、休日12時間勉強したにも関わらず一向に成績が上がらず、志望校を札幌市立大学と名寄市立大学に変更した。

どちらも数学Ⅱ・Bは不要で、理科も基礎2つで済むところながら、受験科目すら伸びない。
家の都合でお出かけに行ってもスターバックスで勉強を重ねて必死にラストスパートを掛けて行った。

センター試験の結果も散々で、全教科得点で40%も満たなかった。
最終的には名寄市立大学と札幌市内の看護学校に願書を提出した。

名寄市立大学は二次選考で小論文と面接があって、面接で挽回しようとするも、センター試験の爆死の影響で不合格。
泣く泣く病院付属の看護学校に進学することとなった。

この苦労を聞くだけで悲しくなるし可哀想に思うでしょ?
だけどこれで終わりではなかった…

【看護学校】実習に追われて徹夜&遅刻へ

努力が報われずに泣く泣く看護学校に進んだ彼女だが、そこには想像を絶する過酷な実習が待っていた。

午後は毎日のように実習があったそうで、実習が終わるとレポートだらけだったと言う。
手書き強制で先生の理不尽な説教が多く、徹夜は毎日のように続いた。

そして徹夜が続く毎日でやがて起きれなくなり、遅刻の常連となってしまった。
札幌市内の実家には住んでいたものの、距離が非常に遠く、1時間半かけて通学しないといけないから寝坊したら大変なのはよく分かる。
近くのマンションを借りる手があったら何とかなっていた、とのちの本人は後悔していた。

これは二十歳の集いの同窓会をした時に聞いた話だが、ストレスで5kgも減量したというから相当苦労していることが分かるだろう。

さらに、猛勉強したのに何度も国家試験に落ちる苦悩を味わって、卒業のギリギリで何とか受かったのだった。

参考として、苦労が伺えるインスタに載せた卒業式のポストを引用する。

再々試になって進級危うくなったし、何枚か反省文書いた記憶あるし、遅刻・欠席も代表選手だったけど、ついに卒業できた。3年間で看護だけじゃなくいろんなこともいっぱい学んだ。クラスのみんなと先生の優しさにいつも助けてもらった。みんなに感謝!

Instagramより

【看護師】旅行と彼氏作りにハマって、しかも辞めてしまう!

コロナ禍真っ只中で看護師になったが、準夜勤務で大変な生活を送り、これまでの真面目な性格も崩れてしまった。

看護師1年目の夏に彼氏ができた模様で、2年目の5月には彼氏を応援するポストが残されていた。

旅行も活発で、アフター化する前に函館や洞爺湖・東京・仙台・沖縄と相次いで主要都市を行くようになった。
さらにはディナーで豪遊するようになり、お金がすり減ってもオシャレな洋食を嗜むという、看護師になるまでの真面目でひたすら頑張る性格が消え去ってしまった。

3年目の秋ごろに激務で看護師を辞めたくなってしまい、彼氏に励まされて涙を出して続けることを決意したのに、最終的に5年目となった今年の4月末で退職をしてしまった。

これまでの努力はなんだったのか。
そして報われないのはあまりに可哀想じゃないか。
彼女なら頑張れると思ったのに、退職のお花贈呈の写真がポストされた時は私まで辛くなってしまった。

※終わりに

努力しても報われないお友達のことを長々と書いたが、決して批判記事ではない。
中には頑張っても成長できないでパンクしてしまう人もいる、というケースの話。

今でも彼女のことは大好きだし、いつかまた話してみたい。

後で私自身の人の巡り合わせについても書く予定だけど、幸せな人生は勉強ばっかりでも掴めるとは限らないってこと!

学歴と社会があまり結びつかない記事を2つ書いたけど、これも当てはまるはず…!!

(終わり)

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