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お笑い芸人へのリスペクトと、我が子の将来

小2の息子が先日突然、「クラスでお笑い芸人係になった」と謎めいたことを言い出した。

「お笑い芸人係?何それ?」と聞くと、「お笑い芸人をやる係」とそのまんまの答えをするまだまだ幼い息子である。

聞くに、面白いことを考えたり、やったりして、クラスの皆を楽しませる係、らしい。
そのレベル感は全く謎だが、なんだか楽しそうである。

最近仕事と育児で発狂している私が唯一癒されているものといえば、夜のバラエティーやお笑い番組であり、そういえば私、お笑いが大好きだったなと昔のことが色々と蘇ってきたので、仕事やら何やら複雑な思いと共に、書いてみたい。

元々お笑いが好き

息子が生まれて以来、日々の諸々に忙殺されて忘れかけていたが、元来私は根っからのお笑い好きである。
小学生だか中学生の頃、当時やっていた「笑う犬の冒険」というウッチャンナンチャンやネプチューンが相当シュールなコントを繰り広げる番組が大好きで、そこからエンタの神様やら、様々なコント番組を見るようになった。

大学時代はお笑いブームの真っ盛り。様々な芸人や漫才師が出てきては一世を風靡した。DVDを借りて死ぬほど笑っていたのは「リチャードホール」である(知る人ぞ知る)。

これまでの人生決して平坦な道のりではなかったが、こうして振り返ると私はこういう【笑いの力】に救われてきた一人だなと改めて感じる。

それにしても、こうやって振り返ると、ネプチューンは息が長い。小学生だった自分が親になり、自分の子どもが小学生になっても今なお第一線で活躍しているなんて凄いことだ。

そんな根っからのお笑い好きなはずなのに、子どもが生まれてから心に余裕がなかったのか、疲れ果てていたのか、それ程面白いと思える芸人がいなかったからか(爆)、ここ数年はお笑いから遠ざかっていた(心に余裕がなかった説が濃厚)。

それが今になってまた、再来したのである。私のお笑いブーム。あれ?今の方が相当いっぱいいっぱいなはずだが、、?と苦笑いをせずにはいられない。
しかし何はともあれ、またお笑いを楽しめる自分になれたことは嬉しい。

ニュートラルな自分に戻れた感じがする。

お笑い芸人へのリスペクト

お笑い芸人は誰もがなれるものではない。しかも生半可な思いで続けられるものでもない。
下積み時代も長いと聞くし、有名になれるのはほんのごく一部である。

それでも、【世の中の人を楽しませたい】一心で夢に向かって進む人たち、既に夢を叶えた人たち、なんて素晴らしいことだろうと思う。

ぶっちゃけた話、会社員の仕事よりも、世の中に求められる仕事なんじゃないかと思ってしまう(爆)。会社員の仕事といっても多種多様だが、そのうち、有事の事態になっても絶対に世の中になくてはならない仕事ってどれだけあるんだろ?と思うと、医療や警察、消防などを除き、ほとんどないのでは?という衝撃の事実が浮かびハッとする(今やっている仕事がちょっとどうでも良くなる)。

コロナ禍で散々、エッセンシャルワーカーという言葉を聞いたが、それ以外で必要なのってやはり人の心を温かくするとか、元気を与えるとか、結局そういう仕事なんだよなと改めて思う。

そういう意味で、お笑い芸人=世の中に必要な職業の代表、という究極の公式が私の中で出来上がっており、彼ら彼女らをリスペクトせずにはいられないのである。

子どもにお笑い芸人になりたい、と言われたら

ここまで私のお笑い愛を語らせていただいたが、ここで盛大な矛盾が起こる。

息子に「将来お笑い芸人になりたい」と言われたら自分はどんな気持ちになるか。そして彼に何と言うのだろうかとふと考えた。

100%応援できるだろうか。一点の曇りもなく。そうではない自分が想像できた。

そこには、我が子にはできるだけ苦労する道を選ばないでほしいという勝手且つ傲慢な親の本心がチラリ。

苦労する道?安定を選んで会社員やっている自分は苦労してないのか?めちゃくちゃしとるやないかい(爆)。
今で言うと、連日のようにテレビでお見かけする千鳥やかまいたちを筆頭に、サンドウィッチマンなどの大御所殿堂入り系や、ウエストランドなど最近台頭してきた系、紅しょうがなどマニアック女芸人系、くりぃむしちゅーやネプチューンやダウンタウンなど世代を超えて第一線&もはや大御所司会者系など、多種多様である。

彼ら彼女らが面白いのは言うまでもないが、彼ら彼女らの夢を応援して送り出した親御さんの素晴らしさを思うと、心に来るものがある。

スタートは誰だって一緒。最初から有名だった人などいない(二世タレントとかはまた別)。
子どもの夢を否定したり、ジャッジすることなくただただ応援し、見守ってあげられる親になりたいと常々思う。

我が子の将来の夢

さて我が息子はというと、学校でお笑い芸人係なる謎の役目を担うことになっただけで、将来お笑い芸人になりたいとは言っていない。
将来の夢はまだ決めていないらしい。いや、もしかしたら親の反応を気にして言ってこないのかもしれない。

保育園のときは「将来はケーキ屋さんになりたいです」と言って、卒園式で皆の前で発表していたが、あの時私も旦那も、「え?!ケーキ屋さんになりたいの?なんで?」とか言いまくった気がするし、「〇〇君(息子)はまだ今でもケーキ屋さんになりたいの?」とか「将来の夢って、何回でも変えてもいいんだよ、自由なんだよ」みたいなことを言っていた(最悪な親である)。

旦那は恐らく、サッカー選手とかそういう系を予想していたと思う。私も「ケーキ屋さん」はちょっと意外で、女の子の中に混じって「ケーキ屋さん」の絵を描く息子に複雑な思いを抱かなかったといえば嘘になる。

子どもは賢い。親のちょっとしたそういう所をちゃんと感じ取る。恐らく我が子も感じ取っている。
あぁ、本当に、親の(古い)価値観とかエゴとか全部捨てて、子どもにはフラットに向き合いたいのに、難しいものである。

子ども達が大人になる頃など、むしろ【会社員こそダサい】のかもしれない。会社員なんて、ほとんどいなくなっていたりして。

そしたら会社員として人生や血肉を捧げてきた人間(私)はどうすれば良いのか・・・と、マルチワーカーへの憧れを抱きながらガッツリ本業で疲れ切って白目を剥いている自分に途方が暮れるのである。

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