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最高の一日

日常は「やらなければいけないこと」で溢れている。今日は一旦それらを置いておいて、頭の中から全て追い出して、自分にとっての「最高の一日」を妄想して見たいと思う。
きっかけは、古性のちさんの記事。最高の1日を考えると、自分の人生に足りないものが分かるらしい。

最近物騒なニュースばかりで、気持ちが暗くなる。人はいつ、どんな形で命が奪われるか分からない。
自分の人生を、月並みすぎる表現だが、悔いのないように精一杯生きたい。

普段、特に仕事ではロジカルに・端的に・結論から・・・みたいなことがめちゃくちゃ求められ、げんなりしていた。本当は文章を書くことが好きだし、割と得意だと思っていた私は、求められるような文章がなかなか書けなくて、自信を失っていたものである(現在は育休中)。

だがここは自由に書ける場所。古性のちさん形式で、がっつり物語調で書いてみたい(ロジカルとは真逆!仕事でこんなの書いたらクビ!・・・ワクワク。笑)

朝〜午前中

午前6時半。カーテンの隙間から柔らかな光がそっと差し込み、寝室に一日の始まりを告げ始める。最近購入した、お気に入りのマンションの角部屋。以前の家は真っ暗な寝室だったが、今は2方向に窓があり、朝の優しい明るさに包まれる幸福感は言葉にできない。何かに祝福されるように光に包まれながら、今日という日の始まりにワクワクして、ベッドから抜け出す。

リビングに移動し、部屋中のカーテン、窓を一気に開ける。朝のすがすがしい空気が部屋に入り込み、我が家の一日がスタート。窓辺で朝10分でできるヨガをする。これが、心も体も覚醒させるスイッチ。これをするとしないでは全く違うのだ。夜の間停滞していたものが一気に流れ出し、実に気持ちの良いスタートを切れる。

スッキリした後はお気に入りの洗面所で顔を洗う。モロッコ調のタイル。大好きなスキンケアグッズ達が並ぶショーケース。アロマの香りに癒されながら、自分を労わる大切な空間だ。

朝食の準備をしているうちに、子ども達が起きてくる。眠そうに目をこすりながらも「いいにおーい」と言ってキッチンに入ってくる。フレンチトーストにサラダとスープ。キッチンが広くなったので、食事作りが楽しい。
私は海外の料理番組が好きだ。きっちり分量など計らない。多少の失敗はご愛嬌、それよりも楽しい空間やパッと華やぐような見た目、料理をしながらの楽しい会話や後片付けの楽さが重要である。

子ども達を送り出すと、私の情熱を注ぐ仕事がスタート。まず集中力や発想力を強化してくれるハーブティーを入れる。朝や午前中はミントやシトラス系が多い。
リモートワークになって数年経ち、仕事スペースも整ったことでかなり快適に仕事ができるようになった。木の温もりを感じるデスクと、良い感じに体を支えてくれる椅子。黙々と作業する時は心地よいBGMも欠かせない。

会社のメンバや上司に恵まれたので、仕事は概ね楽しく平和。午後はできるだけリラックスしたいので、重要な案件や打ち合わせはできるだけ午前中に片付ける。

私の仕事

私の仕事は、色々とある。1つは企業でダイバーシティの推進担当。人種や言語、性別や障がいの有無などの壁を取っ払い、皆が生き生きと自分の強みを活かして働ける環境作りをしている。チームメンバは皆人間力があり、尊敬できる人たち。それでいて堅苦しくなく、力の抜けた感じで和やかに会話が進む。フィードバックはきちんとくれるが、そこには愛情や信頼があるし、素直に受け止めることができる。私は人とのつながりを重視するタイプなので、こういった恵まれた職場環境でこそパフォーマンスを発揮することができるのだ。ありがたい。

もう1つは、個人へのキャリアカウンセリングや、学生・子ども達に向けたキャリア研修などをやっている。ずっと「キャリア系の仕事」に漠然と興味があったものの、具体的に何をやりたいのか分からなかったのだが、試しに知り合いにキャリアカウンセリング的なものをやってみたら、「自分にもできるかも!面白いかも!?」と何かがポンと弾けたのである。キャリア研修もちょっとしたツテで、ごく小さなコミュニティでやってみたのであるが、意外にも手応えがあり面白かったので、細々とチャレンジしてみることにした。コンテンツ作りはお手のものだ。

もう1つは仕事というより趣味(いずれ収益化できたら素敵!という域)だが、音楽を世界中の人と一緒に奏でている。言葉が通じなくても芸術は世界共通である。それこそダイバーシティの極みの域・・・という気がしなくもないが、色々な壁を超えて、皆が一つになる感覚に鳥肌が立つ。オンライン上でセッションをする日もあれば、一人一人が演奏を披露する日もある。最近は小グループを作って、オンライン上でライブのようなものができないかと話している(勿論英語で。このために英語の勉強だけは頑張っている)。ピアノなど、社会に出たら何の役にも立たない、一般企業に就職してしまったし・・・と半ば諦めの境地でいたのだが、こんな形でまた芸術に携わることになるとは。人生はわからないものである。

お昼〜午後

昼食はよほど切羽詰まっていない限り、外に出る。外の空気を吸いたいし、凝り固まった下半身を解放させたい。お気に入りの店がいくつかあるので、気分に合わせてテイクアウトしたり、店で食べたりする。お馴染みの店は、マスターや店員さんが「今日も暑いね」とか、「お子さんは元気?」とか声をかけてくれる。こういう地域のつながり、これからも大切にしたい。
午後の予定に余裕があれば、少し遠回りをしてウォーキングしながら帰るときもある。運動はとても大事、そして心地良い。

午後はまた、新しいハーブティーを淹れて仕事。15時以降はだんだん疲れてくるので、できるだけ早いうちに重要案件の残りを片付ける。夕方は好きなBGMをかけながら、ゆったり作業に没頭したい。

夕方〜夜

夕方は早めに仕事を切り上げ、娘を保育園に迎えに行く。保育園での保護者同士の関わりもまた楽しいものだ。仕事モードが一気に切り替わり、力が抜ける。娘の笑顔。これから母親としての時間が幕を開ける。
帰宅して夕食の準備。ここもまた、手をかけない。とにかく楽しい時間や会話や片付けの楽さが重要。そうこうしているうちに、小学生の息子が帰宅する。

夕食を囲みながら、今日一日の出来事を報告し合う。こういう時間がとても大切。以前はまだ小さかった息子にご飯を食べさせながら、無言でPCに向かっていた。仕事が終わらない、終わらないと血眼になって、息子の相手を片手間でしながらスキあらば仕事。寝かしつけてからも仕事。それほど必死に働いていたのに、人間関係は最悪で評価もされなかった。

そんな働き方とはもう決別しようと、娘の育休中に心に誓ったのだ。「ここまでは
できます」「これ以上は厳しいです」とちゃんと言う。心も体もボロボロになりながら、子どもに寂しい思いをさせながら、仕事はしない。
人に恵まれている、というのも大きいが、それが今の所とても良い感じでやれている。

夜9時過ぎ。フカフカのベッドが待ち受ける我が家の癒しの寝室へ。余力があれば、残りの家事を片付け、一日の終わりのヨガをする。眠くてたまらなかったら寝てしまう。残りの家事など、明日の朝すれば良い。

子ども達の寝顔に癒されていると、急に携帯にメッセージが届いた。
「Hi, Monet! How are you?」音楽セッション仲間の、地球の裏側に住む友人だ。彼女もワーキングマザーであり、学生時代まで本格的にやっていたというバイオリンがとても上手い。なんでも、近々東京に観光に来るというのである。オンライン上で何度も会話をしたり、セッションしたことはあるが、リアルで会ったことはない。胸が踊った。もっと英語を頑張らなくては。
何度かメッセージをやり取りした後、幸せな気持ちで眠りについた。

◇◇

以上、やってみて気づいたのだが、旦那が一切出てこなかった(笑)。
そしてあまり、日常とかけ離れすぎてはいないな、と少し思った。自由に妄想、とはいえ、まだ日常から完全に抜け出せていないのか、損得や実現可能性を考えてしまっているのか。もしくは元々それほどかけ離れた生活を望んではいないのか。

何はともあれちょっとワクワクしてきた。次回はこれらを叶えるためのアクションを考えてみたいと思う。




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