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スキンケアマニアになりかけたけど、やっぱりやめた話

知識を仕入れば仕入れるほど、迷うことが多いこの時代。ーと、真面目なことを書いておいてなんだが、今日書きたいのは情報化社会(という単語すらなんだか死語に感じるのは私だけか)とか政治の話とかではない。

スキンケアの話である。

いつから好きなのか曖昧だが、私はスキンケアが好きだ。
化粧品に詳しくもないし、流行りのメイクもよく分かってないが、まっさらな自分無の状態で向き合うあの時間が好き。

よって、より心地よく、より納得できるスキンケア用品を探し続けている。
私のスキンケアの歴史はオルビスから始まり、長い旅を経て、今現在osajiに落ち着いている。

が、ここにきてまた、旅に出ることになってしまった。まだまだ終わらぬ予感のスキンケアjourneyーまたかよ、と呆れられるのも承知であるが今後も気長にお付き合いいただけたら嬉しい。

過去諸々の記録はこちら。

かずのすけさんの成分解析

化粧品の成分解析で有名なかずのすけさんをご存知の方は多いと思う。
スキンケアの成分には私も変なこだわりがあり、【余計なものが入っていない】【刺激物が入っていない】【適正価格である】ことは重要条件である。
その意味でかずのすけさんのブログやYouTubeなどはとても説得力があり、素人ながらどんどんマニアックな知識を仕入れていった。

例えば、化粧水でいえば、様々な成分を水に溶かす基材(溶剤兼保湿剤)について。
かずのすけさんポイントは下記である。

  • グリセリンやBGは非常に安全性が高く、多数のデータもあり、敏感肌でも安心して使える。

  • 一方、DPGやPGなどは刺激が強く、お勧めできない。

  • 近年増えてきたプロパンジオールはデータがほとんどなく、安全とも危険とも言い切れずリスキー。

  • 近年増えてきたペンチレングリコールもデータがほぼなく同上。

さてここで問題になるのは、最後の二つである。
プロパンジオールペンチレングリコール

舌を噛みそうな名前だが、この二つ、私の好きなスキンケア用品に普通に、なんなら割と大量に入っていたのである!(成分表示で二番目くらいに書かれていることが多いのでかなりの配合量と見られる。ちなみに一番目は水。ご存知の方も多いだろうが、成分表は医学部外品を除き、配合量の多い順に書かれている。)

私はオーガニック系が好きなので、某コスメのキッチン様へは数年前から足繁く通ってはウィンドウショッピングを楽しんだり、店員さんとお喋りしているのだが(暇人)、この二つが危険成分だなんて、大大大問題である。
ことオーガニック系では、この二つの成分が入っていない製品を探す方が、至難の業だったりする。

なぜなら、プロパンジオールはトウモロコシの糖を発酵させた自然由来の保湿剤であり、ペンチレングリコールは抗菌作用があるため、防腐剤としてメジャーなメチルパラペンの代わりとなる(にわかマニアックでも結構知識だけは蓄積していくものである、苦笑)。

つまり、【防腐剤不使用】とか、【天然由来】とかを謳っているオーガニック製品にとって、上記二つは絶対に外せない二大メインキャストだったのである・・・!

困った。

100%安全と言い切れない成分が大半の化粧品を、毎日使い続けるのか。
ファンデーションならまだ妥協できる。だが素肌につける化粧水や乳液となると、それはスルーできない問題である。

さて、どうするか。

そもそも、オーガニック論

なぜ私はオーガニック系を好むのか。
それは、【余計なものが入ってなさそう】【ハーブとか香りモノが好き】だからである。

だが、ヨーロッパなどと違い、正式なオーガニックの認証機関がない日本において、オーガニックといってもそれはかなり曖昧である。
なんなら自然のものを一つでも何か入れていれば、オーガニックと名乗れるとか。

かずのすけさん的には、そもそも化粧品である以上、100%完全自然由来(つまり化学的なものを一切入れない)など不可能とのことだ。

確かに、どんなにオーガニックで有名なものでも、化粧水には上述のグリセリンやらBGやら何らかの基材が必要だし、植物エキスを抽出するためにエタノールなんかも使われるらしいし、オーガニック信者界隈でやたら嫌われているパラペンのような防腐剤の役割を果たす物質も必要だ。そこに美容成分を含むとなれば、トラネキサム酸とかグリチルリチン酸とか、ナイアシンアミドとか、普通に立派な化学成分が添加される。

完全なオーガニックなど存在しない
これが、かずのすけさんのブログなどを読んで最も衝撃を受けたことである。

とはいえ、私はその日本の曖昧な、ゆるいオーガニック製品が好きだ。
自然の香りなどが自律神経やホルモン系に作用する効果も割と信じているタイプである。

色々なスキンケアを試してきて思うのは、やはり何事も中庸というか、0-100でなく、ハイブリッドだったり、メリデメのバランスだったり、そういうのを考慮して自分にしっくりくる、いい塩梅のものを見つけるのがいいんじゃないかなということ。
今更ながらそんなことを改めて思った次第である。

実は不明なもの、で溢れている世の中

それで、先のプロパンジオールとペンチレングリコールの件だが、結論、あまり気にしないことにした。

いや、知ってしまった以上ほんとは気になってしょうがないのだが、考え方を変えることにした。

よくよく考えると、【長期使用した上での安全性が不明なもの】はこの二つに限ったことではない。
一応現段階では安全性が認められていて、厚労省がちゃんと認可している成分だから、沢山のブランドの様々な商品にバンバン使われているのである。
現時点では至って安全なのである。

ではこれを数十年肌に塗り続けた末の安全性は?
と言われると、確かに新しい成分ゆえデータは乏しい。だがそれは、新たに開発された成分最新の技術全てがそうではなかろうか。

ましてや今まで気にも留めていなかったが、オーガニック系に欠かせない植物エキスやら、〇〇発酵液やら、微生物系やら、木の樹液やら、そういうのも全部そうではないのか。

オーガニック製品自体、日本でメジャーになったのはここ10数年程度の話。

ある成分を使い続けた末の、肌の状態なんぞ、何を使おうが現段階では分かるはずないのではなかろうか・・・

よってプロパンジオールとペンチレングリコールの二大メインキャストも、実は他の成分と同じようなもので、この二つだけ特別避ける必要もないかもしれない!と感じ、目の前に少し光が差した。

続・試したもの達勝手にレビュー

これまでの記事で散々レビューを勝手気ままに書いているが、更に新しく試したもの達について、書かせてもらおうと思う。

《あれから更に試したもの》

  • アムリターラ ライス&グレープシリーズ(化粧水、美容液、クリーム)

  • Do Organic エクストラクトシリーズ(化粧水、クリーム)

  • ロクシタン レーヌブランシェイルミネイティングシリーズ(化粧水、クリーム)

  • エッフェオーガニック ブライトニングシリーズ(化粧水、乳液)

  • osaji KAIリベレーションシリーズ(化粧水、乳液)

【アムリターラ】◯
私の中でオーガニック界の王様。代表の勝田さんの徹底した姿勢に感銘を受けた。YouTubeも面白くて勉強になる。

  • ライス&グレープシリーズは混合肌でさっぱりめを求めるが保湿もエイジング効果も欲しい、という私の要望にマッチしてそうでトライアル。

  • 化粧水は山ぶどうの樹液だけあり(水は一切入ってない)ものすごい浸透が良くて驚く。

  • 化粧水は香料なしだが、ほのかにお米の香りがして心地よい(玄米の胚芽から取った細胞水が入ってる)。

  • 植物の力だけでSPF12を叶えているクリームは感動モノ。アスタキサンチンやカロテンの色そのままの鮮やかなオレンジ色で、様々な植物の芳醇な香り。しかもハリが出る。UVカット効果があるのに夜もつけて寝られる美容クリームなんて画期的。

  • 美容液は可もなく不可もなく。

→オーガニック中のオーガニックを極めたい人にはすごくお勧め!である。お米系コスメは好きだし、画期的なクリームにも感動したのだが、植物の力だけで本当にUVカットできてる?と若干の不安が拭えないのと、たとえ植物の力だとしてもUV効果のあるクリームを夜塗って寝るというのがなんとなく心地悪く(なんか矛盾してるようだが)断念。

更に山ぶどうの樹液のパワーは凄いと思ったが、そもそも樹液って肌にいいの?人間の肌は土じゃないし、仮に肌にいいとしてもその分のコストを払ってまで?という疑いを持ってしまい、リピなし。

【Do Organic】×
国産オーガニック界のパイオニア的存在、知名度は高いが、一度も使ったことはなかったのでトライした。

  • 化粧水は可もなく不可もなく。保湿シリーズの割にさっぱりしていてテクスチャーは好き。

  • 乳液が全く伸びず、顔の上で白浮き。塗り方違う?と思うほど。

  • 黒豆や玄米など日本古来の穀物から取られる美容成分をウリにしているが、あまり感じない。。

→乳液がとにかく難しかったので、リピなし。

【ロクシタン】△
有名なイモーテルシリーズは少し試したことがあったが、たまたまレーヌブランシェシリーズの試供品があったので使ってみた。

  • 化粧水もクリームも、可もなく不可もなく。テクスチャーは良い。

  • 香りが少し人工的。フローラルで可憐な香り、好きな人は好きだと思う。

  • エタノールやペンチレングリコールなどが上位に入っていて少し気になる。

→ロクシタンならやはりイモーテルかなと思うのと、デパコスのような香りがあまり好きになれず断念。ペンチレングリコール等は気にしないとはいえ、やはり少しは気になる。。

【エッフェオーガニック】
ベスコス殿堂入りのモイスチャーラインは使ったことがあるが、もう少し軽めのものが欲しいと思い、ブライトニングラインにトライ。

  • 安定のエッフェ、香りは相変わらず良い。モイスチャーラインはイランイラン系で濃厚な花の香り強めだったが、こちらはネロリがメイン。爽やかでありつつ、ほのかな甘さやほろ苦さのある繊細な香りが心地よい。

  • 化粧水はさっぱり、だが丁寧につけると潤う。ただしプロパンジオールが成分表二番目。。

  • 乳液もさっぱり。乾燥肌の方は美容液や別途クリームなどで保湿した方が安心。

→やはりプロパンジオールが気になってしまう。(気にしないと書いたばかりなのに)その点以外は普通に良い。ただ、若い子向けなのかな?という気がしなくもなく、美容液などで補わないと少し不安になる。

【osaji】◯
KAIリベレーションシリーズは、エイジングケアができる・心地よい香り・心地よいテクスチャー・丁度良い価格という四拍子が揃っている貴重な製品。
ペンチレングリコールが成分表の二番目に来ていることに最近気づき、リピを悩んでいた所である。

osajiとの出会いやレビューなどは以前の記事にて。

さて、なかなかこれという物に出会えないのもまた一興か。

かずのすけさんの影響でかなりマニアックな知識は仕入れたが、あまり頭でっかちにはならず、自分にとって最も良いバランス、落とし所を探していきたいものである。

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