見出し画像

婚活して、成婚退会したものの...この事例は実に具体的で今日の婚活市場への示唆に富んでいる。恋愛とは日々の生活だけど結婚とは長い人生の設計

婚活して、付き合って半同棲をして、別れた。

この過程で学んだことがある。
それは、「結婚相手が欲しい」という願望だけに突き動かされると、
義務感に追われて苦しいということだ。

コロナ渦で、緊急事態宣言の真っ只中、一人暮らしの独身。
看護師をしている私は、ひたすら家と職場である病院の往復をしていた。
友人など誰とも会っていなかった。相当気が張り詰めていた。

どこへ出かけるにも感染のリスクがつきまとい、
状況が良くなる目処は立っていない。
社会が危機的状況に直面している時、誰とも会わないことで、
自分が孤独であることを痛感した。

このまま誰にも会わず、ずっと家と職場の往復を続けるのだろうか。
私の人生の登場人物は、私自身と病院関係者、患者だけ。
さて、いよいよ頭がおかしくなりそうだ。
もっと楽しく生活を送りたい。


そうだ、結婚しよう。


私はすぐさま某婚活エージェント、いわゆる結婚相談所に登録した。

様々な男性とお見合いするのは、楽しかった。
そこで、8歳年上の男性と真剣交際して、成婚退会することになった。
(成婚退会とは、関係性を婚約とみなし、
婚活サービスの利用を終了することである。)

彼は優しく紳士的であり、情熱的だった。
お互い恋人とは多くの時間を共有したいタイプであったため、
付き合ってすぐに半同棲を始めた。
彼の家と職場を往復する生活が始まった。

帰宅すれば彼が居る。私は一人ではなくなった。
彼は「僕があなたにとって、安心して帰れる場所になりたい」と言った。
嬉しかった。
しかし、そこから徐々に、彼の結婚へ向けた「段取り」に対して、
私は違和感を重ねていった。

統計上、同棲の60%は別れている

彼の提案で、付き合って一ヶ月で
2人の共同の財布と電子マネーのアカウントを作り、
そこから生活費を出した。
デートの時もその財布から出費した。

彼は私に、借金は無いかと尋ねた。
デートの時におしゃれをしているので、
服代などで散財しているのではないかと疑った。
私は、自分が稼いだお金を使うことにすら
不自由を感じるようになった。

私は髪型や髪色を気分で変えるのが好きで、
その時は茶髪であったが、
彼は、「僕の両親は茶髪を好まない。」と言った。
自分は気に入っていたので、悲しくなった。

彼は、「籍はいつごろ入れる?
子供はいつ頃欲しい?
どうしても孫を祖父母に見せたい。
あまり遅くなると困るので、
目処を立てておきたい。」と言った。

そして、「自分は昇進したいので、
もちろん短期の育児休暇は取りたいが、
長期は難しいだろう。」と続けた。

つまり、彼自身が子供を欲しいのに、
仕事を長期で休むなどの生活スタイルを
大きく変えることについては私に求めた。

結婚と恋愛は違うという見本のようだ

私は仕事にやりがいを感じているため、
自身のキャリアを含めて、今後の生活の計画を立てる必要があるとは
感じていたが、付き合って一ヶ月時点でのこの要望は重く感じた。

彼は間違ったことを言っていない。
これらの話は全て、結婚するためには必要な「段取り」である。

しかし私はこう思った。
彼は、「良い結婚相手」が欲しいのだ。

私と結婚したいのではなく、
良い結婚相手と結婚して、彼自身の理想を実現したいのだ。

付き合って最初の数週間は、彼の方からセックスを頻繁に求められた。
私はセックスという行為自体が好きであり、
彼にもあらかじめそう伝えていた。

しかし次第に彼から求められなくなり、
私から求めた時には、彼は必ず断った。
「疲れているんだ。俺の状況もわかってよ。」と言った。
私はもう女として終わりなのか、と思った。
その感情を彼にぶつけたこともあった。

私はもともと登山やサイクリングが趣味であった。
彼は趣味を含めて全てを共有したいようで、
休みの度に一緒に登山やサイクリングに行った。
最初は自分の趣味に興味を持ってくれて嬉しかったが、
次第に、趣味という気分転換の場を奪われたと感じるようになった。
心の逃げ場が無くなった。

半同棲生活では、毎日先に仕事を終えたほうが、夕食を作った。
買い物の際は、共同の財布から出費した。
彼が夕食を作ることも多かった。
彼が作ってくれた時は、嬉しい気持ちよりも、
プレッシャーを感じた。
私も「ちゃんと」料理をしなければいけない、と。
夕食を共にすると、彼は毎日晩酌をして、
ソファーに寝そべって数時間をそこで過ごした。

毎日が同じことの繰り返しだった。
朝になったら各々仕事へ行き、帰宅して一緒に食事をとり、
彼はソファーに寝そべって晩酌をする。その繰り返しだった。

これを繰り返せば結婚生活が送れる。
このまま「段取り」を進めて籍を入れれば、私は結婚できる。
そのため、なんとか彼との関係を良好に保つために頑張らなければ、と考えた。

別れたら途端に気持ちが軽くなった

やがて、彼の方から別れを切り出された。

「あなたはとても魅力的だけど、
今後家庭を作って子育てすると考えると、あなたは精神的に幼い。
あなたの成長を待っていたいが、自分は結婚を急いでいる。
だから別れよう。」
そう言われた。
私は、未熟な自分を恨んだ。彼に申し訳ないとも感じた。

ところが、別れたら途端に、気持ちが軽くなった。
私、苦しかったんだ。そう気付いた。

「結婚相手が欲しい」という願望だけに突き動かされ、
「○○しなければ」といった義務感で動くことが多くなっていた。
気が付いたら楽しいという感情は消えていた。

自分が稼いだお金であっても自由に使いづらい。
趣味にも逃げ場がない。
毎日彼と一緒に過ごしているが、女としては終わっている。

一緒にいる時間が長くなればなるほど、窮屈になる一方で、
私の心は寂しく、一緒に居ても決して気持ちは満たされなかった。
なぜなら、彼は私ではなく、ただ「良い結婚相手」が好きだったから。
彼にとってはセックスも義務であったのだろう。

私だって、彼を本当に好きだったのだろうか。
彼という「結婚相手」と付き合っていただけなのかもしれない。

彼と別れ、一人に戻って、
自分の好きな食べ物を、好きな時間に食べた。
その時、胸がほっとするのを感じた。

婚活して、成婚退会したものの、結婚はできなかった。
しかし、後悔はしていない。

結婚の多様性に対応できるのは寺婚サロン

まず、第一に、この男性は結婚=生活という
ことをよくわかっている
また自分の結婚対象像も明確に掴んでいる

一方で、この女性も自分自身をよく見つめ
確実に大きく成長したと思う

さて、筆者の私見も含めていえば・・・
団塊の世界といわれた今日の高齢者世代では
この男性は実に見どころのある優等生だ
そして当時であれば女性たちの憧れの男性像そのもの
だと思う

ところが、その団塊の世代でも
熟年離婚が広がった
この手の男性中心の生活や人生設計に疑問を抱き
耐えれなくなった団塊世代の女性たちも多いのが
現実なのだ

さらに、今日、なんでもかんでも「男女逆転時代」を
突っ走っている
過去の社会では「男中心」の人生に「女性」が寄り添うのが
女房の鏡とさえ評されたのが今日では「男女同権」というか
「亭主の男の人生」と「女房の女の人生」がmixする夫婦が
当たり前の時代を迎え、しかも「女性」の思い描く人生を
「男性」が支えるというタイプが脚光を浴びる社会に
突入済みだとも筆者は感じる

結婚という二文字
そして日本では婚姻届を市役所に提出する
という行為の中にも、さまざまな結婚の形が生まれている
寺婚サロンは、そんな多様性社会に結婚の多様性を
サポートできる唯一の婚活コミュニティです



オンライン寺婚サロン
         info@studio-show.com

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?