義務の消滅と根本的自由の発生および社会と個の関係性(メモ)

「~しなければならない」といったような義務とはどこから生じてくるのだろうか。論理的に考えれば、「~しなければならない。だから…しなければならない。」というように、義務が義務を発生させるパターンが第一にあるだろう。しかし、この義務の無限遡及をすると初めの義務が存在しなければならないのだが、初めの義務の存在はどこから発生するのか、説明がつかない。
もうひとつあるのが、「◯◯のおかげだから…しなければならない」など「おかげ」論が考えられる。しかし、これらは◯◯という「他力」があり、◯◯に報いるべきという義務が前提として見え隠れしている。しかし、その◯◯という「他力」が、そもそも「…しなければならない人」に対して「…する」よう要請しているとは必ずしも限らない。こうして、全ての「~しなければならない」の類いの義務は消滅し、根本的な自由が生まれる。
根本的な自由が発生するが、何をしても社会が許すということは、現代日本や先進国では少なからずあり得ないことだろう。基本的に公益に反する行為は禁止という形の義務を私たち個人に要請する。
つらつらと書いたが、何が書きたいかというと、今自分が置かれている立場は、「他力」のおかげかもしれないが、その「他力」に必ずしも報いるべき義務はないということ。自分が置かれている立場はおそらく恵まれている方であるだろうけど、それらを作り上げた「他力」に報いるべき義務はない。社会的にあまりよろしくないことなのは分かりきっていることなのだけれど、それでも報いるべき理由にはならないだろう。違法行為や犯罪を行っているわけでもあるまいし。

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