東京(圏)から地方都市に移住してみて感じたメリット・デメリット

はじめに

私は2019年に埼玉県朝霞市の実家から栃木県宇都宮市に移ってきました。この記事を書いている2024年現在まで、かれこれ5年はここ宇都宮で暮らしてきたことになります。

私の実家のあった埼玉県朝霞市という自治体は、東京都練馬区に隣接していて、行政区分上の東京都には含まれていないものの、ほとんど東京都市圏の一部といってもいいようなところでした。実際、実家からは徒歩30分程度で東京23区内に入ることができます。

東京圏から地方都市に引っ越してきた理由は端的に言うと、大学進学のためです。私が現在通っている大学が宇都宮にあるので、実家の朝霞から通学するよりかは、やはり宇都宮に住んだ方がいいだろうということでここ宇都宮に移ってきた訳です。

実家のあった朝霞から宇都宮までは直線距離100kmくらいは離れている

さて本題ですが、以下に東京から地方都市の宇都宮に移ってきて感じたメリットとデメリットの両方を書いていきたいと思います。

メリット

・家賃が安い

地方都市はとにかく家賃が安いです。相場でいったら東京の3~5割くらいでしょうか。私が今現在住んでる物件は面積が約40平米で月の家賃が共益費込みで38000円ですが、もし東京23区内でこれと同じ面積に物件に住むのであれば平気で10万は超えると思います。まあこれに関しては地方都市が安いというよりも東京が高すぎるっていう話な気がしますが。

あと、地方は東京よりも物価が安いという話をよく耳にしますが、それは生鮮食料品に限った話で、当然ですがコンビニやスーパーなどに並んでいる加工食品に関しては地方だろうが東京だろうがどこも同じ値段です。それに生鮮食料品も東京と比較したら安い方だという話であって、半額とかそこまでのレベルで安くなるわけではありません。

・東京よりも自分がコミュニティに所属してる感が強い

東京というか東京圏というのはとにかくデカい。Google Earthなどで関東地方のあたりを見ると分かると思うのですが、東京というのはとにかく永遠と市街地が続いていて、どこまでが東京でどこからが東京じゃなくなるのか分からないくらいです。大宮とか川崎も市街地が東京と完全に一体化しちゃっていて、はっきり言って東京の一部なんじゃないかと思ってしまうくらいです。こういうところに住んでると、自分が住んでいる土地に対する帰属意識みたいなのはなかなか持ちにくいのではないでしょうか。少なくとも私はそうでした。

しかし、地方都市というのは良くも悪くも外界とはっきり分かれているのが普通です。私が今現在住んでいる宇都宮も、自転車でほんの30分ほど走れば完全に市街地の外に出てしまい、あとはもうただひたすら田園風景が広がっているだけという景色になります。どこまでが宇都宮で、どこからが宇都宮ではないのかが一目瞭然なのです。こうなってくると、自分が住んでいる地域に対する帰属意識みたいなのも東京などに比べたら自然と湧いてくるものなのではないでしょうか。

デメリット

・基本的に車社会、バス社会なため、電車での移動に慣れ親しんだ人からすると適応するのに時間がかかるかも

宇都宮に限らず多くの地方都市がそうだと思いますが、基本的に車社会、バス社会です。移動で電車という手段を用いる機会はあまり多くありません。まず地方都市は商業施設のほとんどが幹線道路沿いに集中してるため、買い物にも車がなければ自転車か徒歩しかありません。

ただし、車がないと生活が成り立たないレベルかというと、そこまでではないと思います。人口が数千に満たないような過疎集落であれば話は別ですが、宇都宮のような数十万単位で人口のある地方都市では、車がなくて自転車があれば最低限の買い物などはできると思います。

これについては個人差があると思いますが、東京で暮らしてた頃は電車に頼り切りで、バスを利用する機会なんてほとんどなかった自分からすると、最初の方はとにかく不便で不便しょうがなかったでしたね。結局、バスでの移動に完全に慣れるまで3年くらいかかったと思います。

特に大変だったのが、大学への通学ですね。

一応、宇都宮には2023年にLRTという路面電車みたいなものが出来ました。宇都宮にLRTが出来たことは日本中でそれなりに話題になり、今でもかなり盛況らしいです。しかし、残念ながら路線が私の生活圏とほとんど被ってないため、はっきり言って私がこれを利用する機会は今でもほとんどありません。大学の通学を含め、相変わらず市内を移動の手段はほとんどバスのみです。

・商業施設が閉まるのが早い

東京圏ではスーパーマーケットなどの量販店の営業時間は22-23時くらいまではというところが多いように思えますが、地方都市になるとこれが2時間早くなって20時で終わるところが多くなります。ただし、これは量販店の話であってコンビニなどはもちろん東京と同じで24時間営業なので、コンビニで買い物をする機会が多い人にとってはそこまで重大な問題でもないかもしれません。ただ私はコンビニがあまり好きではないので(値段が高いから)、食料や生活品なども量販店で買うようにしているため、そういう人からすれば営業時間が短いというのは切実な問題だと思います。

・虫が多い

正直いって私個人としてはこれが一番キツかったです。地方都市というのは市街地の周囲が山や森や田んぼに囲まれているので、市街地の郊外に近づけば近づくほど虫が湧いてくるようになります。東京圏にも市街地の中に自然の多い公園があって、当然そういうとこにも虫はいるのですが、地方都市の郊外において湧いてくる虫の数はそれとは比べものにならないくらいもので、とにかくおびただしい数の虫が湧いてきます。私のように虫が嫌いな人間からすると非常にしんどい気持ちにさせられる環境ですが、対策のしようもないのでとにかく慣れるしかありません。

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