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【幻の生物を紹介】アヤカシ


【アヤカシ】船乗りを驚かせた巨躯の海蛇

妖怪を多く描いた江戸中期の絵師・鳥山石燕が、『今昔百鬼抬遺』にて紹介している巨大な海蛇。
「あやかし」の名がつけられているが、その特徴から、茨城県沖に出現した妖怪イクチのことだと思われる。
この海蛇は数キロメートルにも及ぶ長い身体を有しており、船に遭遇すると、上をまたいで通り過ぎることもあった。
だが通過するまでには数時間から数日もかかるうえ、蛇の全身からはべとべとした油が大量に染み出した。
船が沈没しないよう、船乗りたちは必死で油をかき出したという。
一説には海で死んだ者の霊であるとも。
この場合、人間に化けて人を海中に引きずり込むとも言われる。

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