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「可愛い」を追い求めて。

これまで私はあまりメイクというものに興味がありませんでした。 理由はいくつかありますが、そのひとつには、昔から私にとっての憧れの対象といえば、映画や雑誌のストリートスナップで見かける外国の女の子たちだった、ということが挙げられるかもしれません。私からみた彼女たちはヘアスタイルもメイクもファッションもすべてがほどよく力が抜けていて、無理をしているところがない、いわゆる「自然体」に見えました。それはこの数ミリに命を懸けている、というような「作り込まれた可愛さ」で成立しているもので

    • ハチミツとクローバー

      ハチクロは私にとって人生のバイブルです。 中学2年生くらいのときに出会い、唯一今でも手元に残っている漫画で、もう台詞も覚えてしまうくらい何度も何度も読み返しました。 登場人物皆大好きです。 だから特に誰が好きというのは決められないのですが、 自分が共感してしまう、という意味ではやっぱりあゆと竹本君でしょうか。 どれだけ傷ついても真山を諦められず一途に想い続けるあゆ。(それは理花さんに想いを寄せる真山と同じ構図でもあるのだけれど) はぐちゃんと森田さんという天才を目の当たりに

      • モネのあしあと

        今年の春、大規模なモネの展覧会が大阪の中之島美術館で開催されました。 その展覧会に足を運ぶ前に手に取ったのが原田マハさんの『モネのあしあと』です。 "「表現」とは、そこに作者の存在が介在したという痕跡を残すこと。" 直島にある地中美術館でモネの睡蓮を観たとき、遠くから眺めるとうっとりするような空気感なのに、近くで観てみると思いのほか筆致が粗いことに驚いた覚えがあります。 この本を読んで、このときに受けた印象というのはやはり間違っていなかったのだとわかりました。それは刻一刻と

        • ノルウェイの森

          一番好きな小説は?と聞かれたら、おそらく村上春樹の『ノルウェイの森』と答えます。それなのに、なぜ好きなのかと問われればきちんと言語化できる自信がずっとありませんでした。 初めて読んだのは15か16歳の頃でしょうか。 そのときはとても有名な作家の有名な小説として一応読んでみた、というくらいの印象だったと思います。 直子が20歳の誕生日を迎える場面に、"20歳になるなんて馬鹿げてる、18と19を行き来できたらいいのに、それが自然なことのように思える"というような文章があって、

        「可愛い」を追い求めて。

          Lost and Found

          初めての投稿。 ここでは読んだ本の感想や日々の暮らしで感じたこと、好きなものについてなど、あまり型に縛られず色々と書いていきたいです。 これまでの経験上、すぐに何も書かなくなるような予感がしているけれど、続くかな…続くといいな。 ところでこの記事のタイトルである"Lost and Found"という単語について少しお話したいと思います。 この"Lost and Found"という言葉が昔から好きです。 The Radio Dept.というバンドに同名の曲があるのですが、そ

          Lost and Found