シェア
みなもとはなえ
2016年5月24日 22:11
朝が明るくなった。朝の光、色、空気、音、全て、この間までの寒い空気や暗い色を払拭して、あっという間に明るい、夏のすべてを朝が背負って持って来た。夜は、まだ春が名残惜しいのか、夏の前の最後の悪あがきのように肌寒い風を窓から押し込む。朝が眩しいと、起きたはなから少し悲しい。置いてきぼりにされたように思ってしまう。朝が眩しいと、力が全部持っていかれてしまうように思う。季節の変わり目に、どんどんついて行
2016年5月13日 22:20
姉が妊娠している。女の子。今月か来月には生まれるそうだ。赤子は10か月間、母親の腹の中で大きくなる。その不可思議なこと。腹が大きくなった姉は姉だが、姉ではないように思う。私は女として生まれてきたものの、自分もあのように腹を大きくして、自分とは別の命を自分の命とともに体に宿すということが、全く理解できない。実は少し、妊婦は苦手だ。怖い。昔、国語の授業で「I was born」という詩を読んだ。