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熊野の神との邂逅。|熊野古道・中辺路 【後編】


こんにちは。
ロス・カミーノスです。


前回の記事に引き続き、2019年のゴールデンウィークに熊野古道中辺路を歩いた記録を振り返ります。

今回は巡礼2日目、小広(こびろ)峠からのスタートです。

少し情報は古くなっていますが、ぜひ熊野古道の雰囲気を体感してください!


■ 過酷な峠越え

今回の宿泊地は、本宮の川湯温泉。ここは川底から温泉が湧き出しており、河原を掘ると温泉が出てくるというとても変わった場所です。

温泉でもっとゆっくりしたいところですが、この日はなかなかの過密スケジュール。朝一番のバスで小広峠を目指しました。


熊野本宮大社までは、大きな峠を3つ越える必要があります。いきなりの急な上り坂に四苦八苦。

1つ目の草鞋峠、2つ目の岩神峠と激しいアップダウンが続きます。前日の疲れもあり、かなり過酷な時間でした。


■ 熊野の神からの贈りもの

岩神峠を下っている時、前日に痛めた足がつらくなり、どんどん歩くスピードが遅くなっていきました。

台風による土砂崩れの影響で迂回路を通らないといけなかったこともあり、通常よりも過酷なルートになっていたのです。


なんとかたどり着いた蛇形地蔵で、すがる気持ちで「本宮大社まで無事にたどり着けますように」とお祈りしました。

するとなんと、休憩している足元にちょうどいい長さの木の棒が! 

熊野の神々がこれを使えと言ってくれていると思い、杖代わりに使わせていただきました。

この木の棒が、最後まで僕の足を救ってくれたのです...


■ 発心門王子へ


出発から約5時間。3つ目の峠・三越峠を何とか乗り越え、お昼前に発心門王子に到着しました。

ここ発心門王子は、熊野古道の王子の中でも格式が高いとされる五体王子の1つに数えられます。


またここから本宮大社まで徒歩で約2時間半とほどよい距離にあるため、発心門王子までバスでやってきて本宮大社まで歩く方も多いみたいですね。

午後1時半に伏拝王子に到着。ここは京都から約260kmの場所に位置し、はるか遠くに本宮大社の社殿が見えたそうです。


今は社殿は移転されて見ることはできませんが、長い旅路を経て社殿が見えるこの場所で、多くの人々が感動のあまり伏して拝んだと言われています。


■ 日本一の大鳥居


巡礼の旅もいよいよクライマックス。

途中にある見晴らし台からは、雄大な熊野川や、熊野本宮大社の旧社地である大斎原のシンボル・大鳥居を眺めることができます。

下りの連続でかなりヒザにきていましたが、蛇形地蔵で拾った木の棒のおかげでなんとか持ちこたえることができました。

そして、歩き始めてからおよそ8時間。ようやく熊野本宮大社に到着しました!!

GW期間中で、しかも改元というタイミング。苦難の末に辿り着いた境内は観光客でごった返していました。

お参りするのも長蛇の列。ここまで来てお参りしないわけにはいかないので、並んでいましたが、ずっと立ってるのがしんどかったです。笑


何はともあれ、1泊2日の巡礼の旅は無事終了。全長37.5km、所要時間約19時間、合計約70000歩の巡礼の旅。

無事にお参りすることができてとても良かったです。

皆さんもぜひ歩いて巡礼してみてください!!


到達できたのは途中で購入した般若心経手ぬぐいのおかげもあったかもしれませんね。笑