サロンで個人のブランド力を高めていく必要性と注意点【後半】|一人サロン社長日記
こんにちは、LORONG斉藤です!
前回の記事
サロンで個人のブランド力を高めていく必要性と注意点【前半】
本日はこちらの記事の続き、後半を書いていきます。
前半では個人のブランド力を高めていく「必要性」を時代背景をベースに記事にしました。後半はサロンでの個人ブランドを高めていく際の「会社側」の注意点は何かをまとめます。
経営者向けの記事になりますが、これから個人のブランド力を高めていきたい正社員美容師さん、フリーランス美容師さんも時代の流れを把握するつもりで読んでいただけたら嬉しいです!
◆会社側の注意点は3つ
個人ブランディング強化していく際の、会社側が注意することは3つあります。
・スタッフが独立しても、強い組織にすること
・サロン内のルールを強化すること
・辞めさせないメリットを整備し伝えていくこと
この3点になります。
◆独立しやすい時代背景
サロン側としては個人ブランディングを勧めていくと、いくつか課題が出てきます。
まずスタッフの独立ですね。個人ブランディングを行うと、個人での集客が容易になり独立につながってきます。特に最近は若い層のフリーランス化は顕著で、面貸しやシェアサロンなどで自分でお客様を集めて活躍する美容師も増えてきました。SNS時代の特徴の一つですね。
また美容室の開業独立も年々容易になっています。「そこそこ儲かるサロン」であれば、アドバイザーやブレーンとなる方も必要とせずに、ネットだけの情報で立ち上げることができるので、感度の高い美容師さんはお店を持つことも選択肢になってきます。
◆独立しても強い組織体系にする
結論、これが一番重要です!スタッフが辞めても、強固な組織づくり、立て直せるルーティンやイメージを持っておくこと。
ポイントは3つ!
「集客」「求人」「固定費」です!めっちゃ当たり前〜、重要〜!ですね。その誰もが大切だと思う3つ、、改めて自分のサロンは如何でしょうか?
集客はそのサロンのトッププレイヤーが去っても大丈夫な新規数・リピート率を、求人は定期的に問い合わせがあるように予算を組みましょう。固定費の見直しは難しいのですが、会社が縮小しても固定費は変わらないので出店時に意識しておくこと。とにかくこの3つが弱いと一人の退社で会社もガタガタになってきます。特に集客と求人は今からでも見直せるので盤石な体制にしていきましょう!
また、去るもの追わずの姿勢も大切です。価値観や方向性が違うとお互いが損してしまう関係性になってしまうので、無理に引き止めないように自社のプロダクトを強化していきましょう!
◆個人が暴れない、ルールづくり
今はかなり落ち着いてきましたが、つい最近まではスタッフの「自己流」に悩まされました。気付いたらルーティンワークが変わっていたり、スタッフのマイルールができていて困ったりと、一人サロンなので苦労をしています。とほほ。
まず頭に入れることは「絶対にサロンのブランドを崩さないこと」これは本当に重要です。そのためにルールやマニュアル作り、またその文化をしっかりと作っていきましょう!
個人ブランディングはサロンにも利益をもたらします。しかし、そのプレイヤーのやり方がサロンの文化になってしまったり、他のスタッフやお客様に影響が出ないようにしなくてはいけません。
特にスマホについてのルールづくりです。今は美容師の仕事にスマホは必須ですので、個人でも仕事中に使えるようにした方がいいでしょう。しかし、全てを管理することは不可能なのである程度の線引きはしたほうがいいです。LORONGでは「漫画読むくらいなら昼寝しろ」と伝えてあります。またスマホなどでのカジュアルな撮影が多くなっていますので、その時間を確保しておくことなどのルールづくりもおすすめです!
もしルールを守らず自己流を続けてしまい、さらに不満を垂らしてしまうのであれば辞めてもらうことも頭に入れておきましょう。自社のプロダクトを守る自信と、先の強固な組織づくりを意識しましょう!
◆会社にいるメリットを伝える
個人の時代なので、より独立よりも会社にいることにメリットを感じさせる取り組みが非常に大切になってきます。
「いい会社だな」って思ってもらえるポイントは大きく3つ!
・お給料
・人間関係
・拘束時間
この3つがプラスの面で充実していると会社にいる意味がより強くなってきますし、逆にこの3つがマイナスに働くとサロンを辞めてしまう原因でもありますね。
【お給料】まずお給料に関して。昔であれば人件費40〜45%程度が相場でしたが最近では50%はマストです。ちなみに、LORONGは材料費や家賃を抑えて55〜60%を人件費にしています。業界的にはかなり頑張っていますよ〜!
美容師に最大限還元する仕組みは今後も重要だと考えています。経営者の腕の見せ所ですね!ガツンと出しましょう!ガツンと。
ちなみに福利厚生どうしていますか?LORONGはハサミの研ぎ代補助やスタッフ間での施術や他のサロンでの施術代補助もあったりしています。そういった福利厚生の側面を充実させるのも大切だと思います。
【人間関係】人間関係で辞める美容師さんも多いでしょう。上司が嫌だからフリーランスに転向する方も少なくないと思います。師弟関係などの古い習慣が多い業界なので、難しいポイントです。。これに関しては先のルール作りが改善のポイントだと思います。理不尽で感情的に人を動かさない為にもやはり決まり事を徹底していきましょう。
【拘束時間】時間に関しては、、うーん。業界的に体力面は徐々に改善している様子を見受けられますが、無駄な拘束時間が未だに多いのではないかと感じています。
特に、営業中の暇な時間の使い方はまだまだかなと感じています。生産性につながる仕事も大切ですが、常に生産性を意識しなくても良いんじゃないかなと思っています。休ませたり、いつもと違う勉強をしたりとかも大切ですよね。あと夜になって「もう絶対予約はいらないだろ」って思う時間帯ありますよね笑?そうなったら帰宅させるとか、逆に朝予約が入っていなければ遅出勤を可にするとか。そういった工夫もできます。ちなみにLORONGでも早退社遅出勤の仕組みは取り組んでいます。
◆独立するデメリットを知ってもらう
逆に独立するデメリットをもっと知ってもらうことも重要です。
独立する大半の方は個人事業主となると思います。正社員→個人事業主になることでのマイナス面を知らない美容師さんも多いです。例えばですが、社会保険料を会社が折半して負担していることも意外と知らなかったり…学校では学びませんからね。
社会保障完備のサロンさんだとして、その健康保険(協会健保)から抜けると…
・保険料が全額自己負担
・扶養制度がない
・傷病手当金がない
・出産手当金がない
・老後の年金が少なめ
・フリーランスは失業給付が受けられない
などなど、正社員が加入する「健康保険」より保障が弱くなります。
さらに独立をすると意外と面倒なことが多いのも実情です。会社にいると税金や手続きなど定期的に行うことがありますが、正社員だとその必要はありません。税理士さんや社労士さんを雇うにもコストがかかります。そこにかける時間とお金を把握せずに皆さん独立しますからね。私もそうでした笑。こんなにかかるの〜?!って。
あとは「節税、節税」と皆さん言いますが、実際に個人レベルであれば大した節税はできないと思っています。小規模企業共済、セーフティ共済、またiDeCoやNISAなどの個人でもできる積み立てや仕組みはあります。けど、独立した多くの方がそういった仕組みを利用していない、知らないってことも多いです。手間がかかるし「なんか面倒だし、よくわからん」原因だと思っております。
そういうデメリットをしっかりと伝えながら、今の会社のメリットを伝えていきましょう!
◆サロンワーク以外にも着目して
みなさん。「撮影」って手当や報酬って出ていますか?私が修行していたサロンだと営業後に行なっていた撮影は手当てとかなかったのですが、如何でしょう?
弊社では美容師としてもっと活躍したい、クリエイティブをやっていきたいという方へのサポートをしています!例えばバックスタイルの撮影を行った方に報酬が出たり、クリエイティブチームをつくりメンバーには毎月手当を支給する制度があります。昇給にも影響させたりと、創作活動への意欲がより出てくるような取り組みを行なっています。そのように「サロンワーク以外」にもう少しフォーカスしてあげると良いかなって思っています!
この後、整備していきたいと思っていることの1つで、美容師以外の学びとして資格の補助金制度をLORONGで導入予定です。
◆まとめ
個人で活躍できる時代だから会社がサポートしていくこと。そのために強い組織づくり、スタッフへ還元していく仕組みが大切です。
古い慣習に囚われずに時代を見据えていきましょう!
以上です!前後半読んでいただきありがとうございます!
では。
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プロフィール
株式会社LORONG
オーナー
斉藤達也
一人サロン6店舗経営/静かに過ごせる完全プライベートサロンLORONG/美容師側からプライベートの話しをしない「無言接客サービス」を行っています/仙台に5店舗目、四ツ谷にニューブランドDUAをオープン/ストレスなく一人で働きたい美容師さんを募集してます→ https://lorong.tokyo/recruit/
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Twitter:@lorong_tatsu
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