デザイン再構築

普段、個人的にキャラクターを創作する際の、デザイン的要素となると、ほぼ直感的に処理され、あらかじめ頭の中にはなにもなくて、それこそ、PC操作の恩恵に預かっているだけのような気がしないでもないが、そうして曲がりなりにも生み出されたキャラクターたちを、いざグッズのアイテムに落とし込む作業になると、まぎれもなく、デザインワークとなることを実感する。当たり前の話ではあるが、個人的には決定的な違いがある。

これが実に楽しい。楽しい分、頭を悩ませるのだが、なにしろ無限のパターンがあって、最終的には直感にゆだねるにせよ、これまでのデザイン業がまさに生きてくる。どちらも同じ人間が、パソコンというものの力を駆使はして出来上がるが、色やフォルム、位置、そしてコンビネーション、最終的に目がものをいう。適当に配置すればできあがり、とはならないところに面白さがあり難しさがある。

とはいえ、長年デザイン業に携わってきた身としては、普段、いかにルーチン業務で、それこそ、レイアウト作業に神経を配っているかを再認識させられる。一からアイデアを起こし、そこから長い時間をかけてじっくりと商品に見合うデザインプロダクトを作っていくか、それこそがデザイナーの仕事だと思えば思うほど、乖離は甚だしい。そんな土俵にほぼあがることもなく、退屈な時間を費やしてきたのかを実感する。

とはいえ、それとて、すべて今日自分の基礎をなし、目に見えぬいろんなところに浸透し、波及し、なにより個人の力量の素養になっているのだから、嘆くのはお門違い。デザインとは、実に奥深く、そして無限の可能性を秘めている。そして自由なのだ。アートとはまた別の意味での快楽、なによりも調和、秩序、そして美があることにあらためて感じつつ、キャラクターたちをグッズの上に再構成している。

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