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今後の再エネ普及における必須アイテム「蓄電池」についてスマートタイムONE担当者が解説します

こんにちは、Looop(るーぷ)です。

今回は最近ニュースでも耳にする機会の増えた蓄電池について取り上げます。

そもそも蓄電池とは何か?から、蓄電池を導入するメリット、なぜ今蓄電池が話題なのか?までLooopの電力事業本部長でLooopでんきの新しいプラン「スマートタイムONE」の開発を担当した小川朋之(おがわ ともゆき)が解説します。


小川朋之プロフィール
遊技機メーカーの起業からキャリアをスタートし、保険会社、IT業界などを経て、エネルギー問題の解決により世界から争いの種をなくしたいとの想いから2015年にLooopに入社。企画開発から、営業、電気を仕入れる調達業務など電力小売に関わる業務を歴任、2022年4月より執行役員・電力事業本部長。目下の関心事はエネルギーの重要性をどうやって伝えられるか。

そもそも蓄電池とは?なぜ今注目されているの?

蓄電池は発電した電気を貯めておき、太陽光が発電しない夜間など好きな時間帯に電気を使うことのできる電池で、繰り返し使うことが可能です。太陽光とセットで導入すれば、発電時間が限られるなどの課題をカバーしながら余すところなく再エネを活用でき、社会全体で再エネ普及を進める上でも蓄電池への期待が高まっています。

また大型地震や大雪などによる大規模停電も、最近は身近に感じるようになってきました。

そうした停電時でも蓄電池があれば電気を使うことができて安心です。利便性だけではなく近年は防災観点からも注目されているのです。

蓄電池はどこで活用されているの?スマートシティでの導入も?

蓄電池は家庭だけではなく様々な場面で活用されています。例えば発電所に併設する蓄電池です。電力系統に流せる電力の量には限りがあり、太陽光発電所で発電した電力が余ってしまった際に蓄電池が無い場合には、残念なことに捨ててしまいます。そういった電力を吸収して無駄なく利用できるようにと、発電所に蓄電池を併設するケースも増えています。 

蓄電池を併設するLooopの「Looop中標津太陽光発電所」

 ★Looop中標津太陽光発電所について

また、より私たちの生活に身近な場面でも蓄電池が活用されています。例えばLooopがエネルギーマネジメントシステム「エネプラザ」を提供するさいたま市・浦和美園の「スマートホーム・コミュニティ街区」にも蓄電池が導入されています。こちらではチャージエリアと呼ばれる街区の中心部に大型蓄電池が設置されています。また、すぐ隣には「動く蓄電池」でもあるEV(電気自動車)を備え、各家の屋根上の太陽光で発電した電力をこれらの蓄電池に一度集約して蓄電し再分配しています。万が一の停電時も電力供給を継続することができ、さらにEVを走らせて近隣の給電スポットで電力をチャージすれば電力供給が途切れる心配もありません。

★Looopが手掛ける「エネプラザ」詳細

さいたま市浦和美園にあるチャージエリア

蓄電池を集めた蓄電所って?

さらに最近では、サーバを集積したデータセンターさながらに蓄電池を集積させた蓄電所のような構想も増えてきています。これは再エネの主力電源化を進める日本において、蓄電池を活用して調整力の創出を検討するものです。こうした蓄電所が増えれば余剰電力の吸収はもちろん、電力系統全体の安定化につながり、より効率的に再エネを活用することができます。

なぜ普及は進まないの?

主にはちょっとした国産車約一台分程度かかるコストが原因です。しかし年々蓄電池の単価も下がってきていて、Looopの「とくするソーラー 蓄電池付プラン」のように初期費用0円で導入できるサービスも登場し、導入がしやすくなっています。

★とくするソーラー 蓄電池付きプラン

また電気代が高騰する今、導入することで得られる経済的メリットも大きくなってきています。自宅の太陽光で発電した電気を蓄電池に貯めて、夜間に活用することで、電力系統から購入する電力を最小限にすることができます。

Looopでんきと蓄電池の組み合わせは最強?

Looopでんきが昨年12月から開始した新プラン「スマートタイムONE」も実は蓄電池との組み合わせが良いのです。スマートタイムONE は30分毎に電力市場の価格に合わせて電気料金が変動することが特徴の電力プランです。電力消費の集中する夕方には電気代が高くなる傾向があり、太陽光の発電量が増加する昼間には安くなることが多いです。安い時間帯に蓄電して、高い時間帯に使えば電気代を節約できます。

★「スマートタイムONE」のご紹介

※Looopでんきは2023年春頃に受付再開を目指して準備中です(現在は新規受付停止中)!再開までもう少々お待ちください_(._.)_

電力が不足する時間帯は電気の使用量のピークをずらす(ピークシフト)、逆に電力が余ってしまう時間帯は電気の使用を増やして無駄なく使いきることが、発電量のコントロールが難しい再エネを増やす上ではとても重要です。このようなエネルギーマネジメントの輪を広げていきたいとの想いでLooopは「スマートタイムONE」をリリースしました。

もちろん外出して電力使用を控えるなど行動変容によってもエネルギーマネジメントに貢献することができます。加えて蓄電池やEVがあれば、例えば夕方には蓄電池に充電した電気を使い、日中は積極的にEVや蓄電池に充電させるということが簡単にでき、より気軽に取り組むことができます。

蓄電池と「スマートタイムONE」を組み合わせればエネルギーマネジメントにより気軽に取り組むことができ、日本のエネルギーの安定供給に貢献できる上、さらに電気代も抑えることが可能です。蓄電池はちょっとまだ早いかも…と迷われている方がいれば、是非「スマートタイムONE」との併用で蓄電池を導入しそのメリットを最大化させてほしいと考えています。

ここまで小川が蓄電池について解説してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。

次回は実際に蓄電池開発を担当している社員宅に突撃して、家庭での利用シーンについて深堀りしていきたいと思います!