02.勇気ちひろとは「長時間配信者」である
今一度、彼女のYOUTUBEアーカイブリストを御覧頂きたい。
日によってバラつきはあるが、ちょいちょい「11:50:~」という、まるで目を疑いたくなるような配信時間が表記されている。約12時間ということは一日の半分。正しく、勇気ちひろとは「長時間配信者」である。
とはいえゲーム好きの人間なら日に12時間同じゲームを遊び続けるだなんて屁でもねぇことはよくわかるはずだ。仮にもVとは配信を生業とする者。12時間枠だなんて大して驚くほどのことでもなくね? と、考える人も多いだろう。
ところがどっこい、この配信モンスターの言説はどれもこれも度肝を抜くものばかりなのである。
・睡眠時間が極端に短い(ショートスリーパーらしい)
・12時間枠をそのまま二度続けたことがある
・なんなら三度、四度でもいける
・私が倒れるのではなく、リスナーが先に倒れるのでセーブしている
・アーカイブですら追うのが辛くなるので、やはりセーブしている
・配信後そのままプライベートタイムに突入するまである
等、その他探せば幾らでも彼女が尋常でない言説が出てくるので、一旦この辺で止めておく。
どれもこれも具体的なソースをご用意できなくて申し訳ないが、彼女のリスナー、とりわけにぃにねぇねたちにとっては↑の常軌を逸した時空の流れを見ても何も驚かないと安易に予想できる。それぐらい、勇気ちひろにとって長時間配信とは日常なのである。
配信者としての経験がある筆者からわかることは、リスナーによる多数の目とコメントを気にかけつつゲームをプレイするのは、間違いなくオフで遊ぶゲームとは疲労感が段違いだということだ。
故に、勇気ちひろがどれだけ普通でないかがよくわかる。本当に好きなゲームこそオフでリラックスした状態で遊びたいはずなのに、彼女は表立って配信で流し始めるのだから、そんなのもう観ちゃうじゃない。追いかけちゃうじゃない。
長時間配信、それも連日となると、コメントに度々「体大丈夫そ?」「ゆっくり寝てください」といった、優しさ溢れるありがたい言葉が流れていくが、ファンからすればもはや勝手知ったる庭。
「いや、この子はこれが普通なんで」
といった具合に、段々と普通がよくわらかなくなっていくのである。
よく訓練されたにぃにねぇねたちともなると、
「老後の楽しみが増えて嬉しい」
「睡眠時間=命を削って観るアーカイブがたまらない」
「少しずつちーちゃんと同じ体質に近づくのが嬉しい」
といった、ある種のプレイを自ら進んで楽しむ者もいたりするのだから末恐ろしい。御多分に漏れず、私もその一人である。
しかし、この長時間配信にはなにも驚くことばかりではない。
リスナーには様々な業種の人たちがいる。会社員や学生、夜勤就労者なども加味すると、どうしてもリアルタイムで配信に参加できない人たちができてしまう。でも、私の配信なら大丈夫。ほとんどいつでも配信してる。だから、安心してリスナーはいつもの生活を営んでほしい。むしろ、リスナーさんはきちんと寝て下さい。
これは推しの言葉を半ば強引に意訳したものになるが、概ね間違いはないと思う。なにも勇気ちひろは身勝手に配信を垂れ流しているわけではないのだ。この一途かつファン思いなところが、勇気ちひろを勇気ちひろたらしめんとする要素の一つなのである。
あくまでもファン優先で、ファン目線で、それもなるだけ取りこぼさず、どんな人でも平等に優しさを振り分けることを忘れない勇気ちひろに、改めて感謝したい。
優しさとは常にそこにあるわけではない。だから時に、推しにもわがままを言いたい時があるだろう。そんな時こそ、ほとんど見守るしかできない我々リスナーがなにかしら恩を返せる時なのだと思う。曖昧模糊極まりないが、「推しを推す」とは、そういった不明瞭なものに一つずつ自分なりの解答を用意していくことなのだと私は考えている。
YOUTUBEを開けばほとんどいつでも推しがいる。その推しが配信をしていて声が聞ける。コメントで対話できる可能性もある。たまの調子が悪い時でも、心の片隅ではいつもファンのことを考えてくれている。
ほら、そう考えると何だか
推してみたくもなりません?
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