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【随想】CMレビュー⑦『モスバーガー/京都芸術大学/Honda』

すごい。攻めた企画。
映画『シン・仮面ライダー』とのコラボ。
ショッカーのダークな世界観に、音楽に合わせたテンポの良い編集で、つい魅入ってしまう。
本来、食品CMにあるべきシズルカットが、ほぼない。
また、ナレーションや台詞による説明もない。
完全に「モス」「ショッカー」「ウォルト」というブランドを信頼した演出だ。

とにかく描き込みがすごい。
画面の密度が、えげつない。
大学で学べる多様な芸術表現が、アイテムとして散りばめられている。
動く漫画としてもっとじっくり見たいと思わせる。
色彩も豊かだ。
マーブリングのようなエフェクトのトランジションはどうやって作っているのだろう。
卒制でこんなの作れるようになるなら、そりゃあ通いたくなりますね。

HondaのブランディングCM。
ナレーションの声がいい。
リンゴが削り取られていき、CGのブロックに切り替わる瞬間が、気持ち良かった。
創造の源である知恵の実は、重力に逆らい、上空で「夢」の実現へと置き換わる。
How We Move You.
前半が良いだけに、後半はありきたりな映像素材の羅列に見えてしまったのが、少し残念。


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