メトロノーム

今年のVtuberのオリジナル曲100ぐらい振り返っていく⑨『桂ァ！今何曲！？編』

永井かたり

　師走に入って年末大型企画がありますが私はまだ4月の曲を振り返っています。それでは張り切っていきましょう！！！！！！！！

39. Augmentation (feat. Moe Shop) / KMNZ

　VRの次はARですか。『2つの次元つなごう　So 心つなぐ Augmentation』とか良いですよね。KMNZストリートスタイル好き……

　歌詞のバランスも英語日本語カタカナ和製英語と織り交ぜて色んな意味での境界を曖昧にしてやろうという試みが見えますよね。そもそもARの方がVRよりも現実との混じり合いという意味では近いですもんね。

　ラップ解釈は苦手ですが、『夢を思い出にする前に覗いてみようよNew World』はとても良い歌詞だなと。折角この時代に生まれたんならこの精神は大事にしていきたいなと思います。そういう時にKMNZもですが、今よりも先の体験を提供しようとしている団体の活動は非常にとっつきやすくていいですよね。VRでもAugmentationでも手を伸ばしてくれているKMNZの手を取り新しい世界にも常に目を配っていきたいですね。

40. JAM GEM JUMP!!! / GEMS COMPANY

ジェムカンの狂気のクオリティで殴ってくるMV

　Twitterで流れてたので知ってる人も多いかもしれません。まず、１２人同時に動いてるのがヤバすぎます。死角は？？？？？？どうなってんの？？？？という疑問はさておきます。というかそこら辺の解説はどこかで読めたりするんでしょうか。ぜひ読みたいんですけど。

　流石スクエアエニックス……Cygamesに続いてジェムカンでグラブルフェス2018のアレをやってくれそうですね。まぁラテグラとかVLAとかドワンゴが出資してる……とかそういう話は今回抜きますね……そこらへん見るのもワクワクして楽しいんですけどね……。

　Vのオリ曲も色々振り返ってきましたが12人12色が映える曲っていうと今の所これくらいじゃないでしょうか。あ、BOXDOPEは最早別枠でお願いします。

　「王道を征く……」という感じですよね。アイドル全員曲イメージど真ん中。かつソロパートでは一人ひとりの特徴をまぶしてあったりするという。スイングとか入れてるのも本人に合わせてですよね。マンゴーとか関西弁とか。あと、こうやって全員揃っている曲のなかでソロを聴くと新たな印象が生まれたりしていいですよね。

　さて細かいポイントいきましょう。実はステージが変化してるの気付きました？2：59あたりからステージが変わってますよね。今までは12色がタイル状に並んでたんですが、ステージ変化は虹色になってるんですよね。うーたま族からジェムカンへみたいな流れを感じて細かいなぁと関心しました。

　振りから歩き方からジャンプの仕方まで一人一人違うから一人ひとり追うのが楽しいですし、走るので前髪がこうけっこう動くんですけどそれもみんな違うのでそんなとこまで見ちゃいますよね……すごい。

　これからもっと色んなカタチで露出が増えていくジェムカン、2020年も楽しみですね。


41. アマイシズク / somunia

　ついにsomuniaさん。

　ひたすら音が気持ちいい系の音楽……。歌詞をこねくり回したい私は死ぬ。というか音楽の学がないのでこの曲の最初の『ﾌｧﾝ』みたいな音とか時折入る『ポキッ』とかいう音の名前が分からないんですよね。分かったらどうなんだって感じですし、変に専門用語使うと共感を得られないというジレンマがありますが。

　さて、歌詞の方もいきます。『食べてあげるから』も良いんですけど『溶けてくアイスは初恋みたいだと笑った』のsomuniaさんの声の感じと水色のビジュアルとシャクシャクと音を立てそうなアイスのイメージが最高ですよね。これだけ揃えるのが凄い。

　somuniaさんはクラブイベント系に強いイメージがありますし、曲出すペースもエゲツいので音楽を追う私としてはとても楽しませていただきました。ありがとうございました。2020年も楽しませていただきます。

42. hero_ / MonsterZ MATE

　山下智輝とMZMの組み合わせ最高

　Live your life!!大好きな私は死にました。そりゃアンサーソングみたいの出されたら駄目ですよ。

　この曲はコレ以前のMZMの活動とか曲とかを見て、それでもまだこの歌を歌えるMZM、大丈夫だな。って思えた曲です。あ、安泰だなって思ったわけじゃなくてですね。いや、今登録者数6万人手前ですよ。60万人の間違いでは？と思っているのでこのくらいで安定してほしくないですね。『倍の倍の倍』じゃなくて10倍行ってくれMZM。

　好きな歌詞は『何回も引いたスタートライン』ですよ。最高ですね。刺さるフレーズは『必死になって揃えた言い訳』『自分が頑張ったフリしたシーンだけ切り取って配って歩いて』とかですけどね。コーサカさんのLyricって前を向くための理由を並べ立てるのが多いなと思ってます。駄目な自分を斬り殺すかのような言葉の数々。それはやっぱり何回も挑戦してきたからこそ生まれるんでしょうね。

　映像の方もいいですよねーリブユアとの対比からのヘリポート。ラストカットは2人ならんだバックからの画。『うわッ！！私が見たかったやつ！！』ってなりました。深山さんほんといい仕事をされますよね。

　アルバムはもちろん購入してめちゃくちゃ聴いてます。で、こっから二枚目作っていくの大変だろうけどこっからどんなやんちゃをするのか楽しみで仕方ないです。2枚目は2020に入ってからでしょうけど既に公開されている曲がアルバムの中でどんな立ち位置になるのかっていうのも楽しみですね。

43. レイン・メイカー [R∧INM∀KER] / アメノセイ × sasakure.UK

『アメノセイ』をダイレクトに歌に落とし込みながらも、窮屈ではなくむしろそれによって物語が成立しているという業あり一本な曲。

　とはいえ！！アメノセイ曲はほんと難しいですよね。アメノセイがファンタジーとして成立してしまっているので歌詞もやりたい放題ですよ。どれだけアメノセイという存在、言葉、音で遊べるかという挑戦の塊みたいな曲なのでひっかかったところだけ考えてみます。

　一つは『時掛けのパズル』です。『解きかけ』と『時をかける』の混合でしょうかね。この時間にかけたフレーズは『サカサマのエンドロール』ですよね。この明らかに意図があってズラしているワードを追うとものすごく『噛み合わない』んですよね。これおそらく歌詞がバラバラに組まれているんですよ。

　歌詞がバラバラに配置されてるのかと思ってそれこそパズルみたいに組み替えて見たんですがしっくりこなかったので手強いですね。まる二日ぐらい悩んでるんですけどだめです。敗北です……。噛み合わないストーリーって書いてるからそもそも噛み合わないのか……？とりあえず気になるポイントを書き出すのでピンと来た人はコメントしてもらえると嬉しいです。メモ書き全バリです。

・『胸に秘めた感情の隙間』に流れ込んだのは何か
・君は誰？？？？？？というか僕は誰？？？？？？
・コードは問うって何を？存在を？
・『解きかけ』を『時掛け』にした意図
・『サカサマ』もなんでカタカナ？？？
・そもそも誰が空白を埋めたり、存在を祈ったり、終末を辿ったりするの？
・君はなんで消えたの？
・時間を引っ掻いて？？？？？？？？時間の流れに抵抗している？終末を辿る予定だったけれど、『サカサマのエンドロール』から考えて時間を逆行している？
・錆びついたチャンネル？？？？何を意図している？錆びついた＝時間が経ったということ？それとも動かないということ？ではチャンネルは？選択肢の暗示？選べない選択肢ということか？
・ホシが消える2分前。君＝ホシ？ホシということは犯人とかそういう意味合い？それとも自分にとってのスターとかそういう星？
・行かなくてはデイジー。デイジーはMV中に出てくる花でヒナギクやフランスギクのこと。英語では「第一級のもの、すてきなもの」という意味がある。よって『行かなくては、素敵な人よ』という意味にも取れる。
・『嵐となる前に』とあるが、嵐とは『怒り』という単一の感情でいいのか。もっと荒れる、というか無軌道な感情の濁流的な表現なのか。
・歌詞を読むとAメロの文脈が噛み合わない。共通するワードを基準に並び替えると通るのか
　例：『晴天、記憶』『空濁る』『水たまり はねる』『答えを知る術もなく空を遮った』＝アメノセイの記憶が（晴天＝空＝アメノセイとしてそれが濁るんだから）判然としない？
　しかし、この場合だと2番の『その欠片を流し込む虹ができるまで』がどこにいくのか謎。『流し込む』から『胸に秘めた感情の隙間に、流し込む』に繋げたいが、同じ４個目の区切りであるため使いにくい。また『答えを知る術もなく』のところは『空白、埋める』に当てはめたほうがしっくりする感はある。
・全体のストーリーは『僕（アメノセイ）』記憶を失った状態でスタート→記憶を探すも見つからない
→過去に『君』という存在がいた事を知る？でも正攻法では見つからない？→時間切れで結局記憶は明らかにならないままで、エンドロールが流れる。記憶が不鮮明でもどかしい
→エンドロール終了後、君が消える前の記憶を取り戻す→繰り返しが発動した時点での情景が分かる（置き去りの傘、始まりの場所）そしてまたやり直し
→何周かする
→様々なルートを通るも答えは分からず、上手く行かない→何度も繰り返す。取れる選択肢が減っていく？虹ができる＝晴れる＝記憶が戻るまで？
→『君』が『ホシ』に変わっている。繰り返しを重ねることで不信感が生まれた上での『君は誰？』なのか
→『行かなくてはデイジーの下りで『僕』は離れようとしているが」その後の『行かないでよレイニー』から考えて、実は『君』こそが繰り返しの原因なのか？
→『君』は行ってしまった『僕（アメノセイ）』を探している？（『ずっとメノの行方を探している』）『僕』は『ユメ』＝「失った記憶」をとりもどそうとしている？（『ずっと、ユメの行方を探してる』）という流れか？？？
・繰り返している？MVも最初と最後が同じ構図である。また、『時が来る』のところで巻き戻し演出がある。また、地球は右に回転しているがアメノセイは逆行している。また、最後にテレビが複数台あることから並行していくつもの繰り返しが発生していることと、それを「観ている」ものの存在がいる？

　と、まぁこんだけ色々考えてたらまとまりませんね……国語の文章題みたいでこの楽しみ方が嫌いになっちゃってる人もいるかも知れませんけど、この場合は赤字でペケを付けられることはないのでぜひ挑戦してみてください。

　いやでも、『アメノセイ』っていうワードを大胆に使いながらも『涙』というワードを雨や雫になぞらえたりする技ありソングで何回でも聴けますよね。何回聴いても難しい～～～～～～～ ｓａｓａｋｕｒｅ．ＵＫ～～～～～難しい～～～～～～～～～～～～～

　というわけで完全敗北です。いつか勝ちたい……。


久しぶりに完全敗北して

 いつもは歌詞とかMVとかで気になるところをメモって「これってどういうことなんだろう」って考えたり、この曲が出た時はこんなんだったな～ってことをかくんですけど本気で『レインメーカー』は悩んでしまってパズルを解こうと奮闘してしまいましたね。おかげで一週間まるまる更新なしという。いや！！MV考察楽しいからしかたないね！！

　というわけでまだ、100曲振り返り諦めていないので頑張っていこうと思います。どうぞおつきあいください。

　あ、一つ番宣というか。ひかげつきみさんが以下の企画をするそうなのでみなさん気軽につぶやいたり答えたりしてください。


見出し画像に使っているイラストを描いてくれた素敵なイラストレーター
© 2019 彩田花道 @SaitaHanamichi


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