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今年のVtuberのオリジナル曲100ぐらい振り返っていく②『感想もりもり濃厚ヲタク編』

 の感想をエゴサしてたら『濃すぎる』という感想があったので勝手に脳内で『二郎系に似た癖になる記事だな』に変換してモチベーションにしました。それでは大体2月あたりを中心に振り返ります。

7.タワースピーカーストリート / ぼっちぼろまる

 ぼっちぼろまる曲全部振り返るつもり無いんですけど、この記事を書くためにあらためて聴くとめちゃいいじゃん?あれ?と思ってしまい今のところ、全部拾ってしまっています。百分のいくつぼっちぼろまる曲になるんだろうか。

 この曲で分かるのはぼっちぼろまるがどうしようもないくらいプレイヤー側の宇宙人ということです。ヤンキー怖くてもスピーカー使うし、自分の音像が好きだし、聴いてくれるを笑わせるのが一番うれしくて、心の底から怖くても1ミクロンわくわくしているぼっちぼろまる。

 そんなプレイヤー側のぼろまるさんですが、再三に渡って書いているように歌詞はこれでもかってくらいキャッチーなんですよね。『突発性難聴』って書いたら突き放されてる印象を受けますけど、トッパツセイナンチョウだったら「何だそれwww」ってちょっとしたおもしろワードになるじゃないですか。耳に聴こえてくる音は同じなのにぜんぜん違って聴こえてくる。音としてのおもしろさと聴いてる人との距離感のバランスがちょうどいい。聴けば聴くほどすごいぞぼっちぼろまる……

8.初雪トートロジカル / 虎落ブエ  

 虎落ブエさんのオリ曲2019年からだとこの曲最初になっちゃうの面白すぎて腹抱えて笑え転げている。かわいい声してますね、虎落ブエちゃん……。2018年にも1曲あるんですけどね。それ知らないでこれから虎落ブエ入門して次のオリジナル曲ってなると……

 こうなりますね。
 ギャップがすごいすぎるんじゃ。腰が抜けるわ。
 わたしは幸いにも『道草や膝抱うれば芹の花』という曲を知っていましたし、カバー曲も聴いていたので逆に衝撃を受けました。

 曲はイントロからめちゃかっこいいんですけどね。ギターとベースも自分で演って、MIXからマスタリングまで自分でやってるのですみずみまで虎落ブエなんですよね。それにこの声だからこそ映える歌詞なのかなと。『ミルク色の空』とか、『ひとひら』とか、『君が好きだから君が好きなの』とか。逆に普段の感じで歌ったらどんな風に歌うんでしょうか。

 ちなみに『初雪トートロジカル』はオケが配られています。単体のうたってみた動画はあがっていませんが、白花咲さんがカラオケ祭でばっちり歌っています。かわいい。曲の感想というか思い出になりましたね。ガッツリレビューはアルバム回でやります。まってろ"Languid"。

9.光ノ終ワリニ / ミソシタ

 1月とは打って変わって濃ゆいですね2月…… 
 この歌は「結局の所わたしは『ミッドナイト・ファイティングブリーフ』聴いてコンビニにモンエナ買いに行きたくなるあの無敵の力をくれるミソシーが好きなんだ」って再確認した曲です。

 シーンのうねりの中で走り続けるプレイヤーは先に道があることを見せてくれる詩を書いてくれます。この曲は単にオリジナルというだけでなく作曲の部分をV本人が書いていないと書けない詩なのかなと思いました。MZMの『Up-to-date』も似た文脈の歌だと思って聴いています。傷つくと分かっていてなお先頭を行くし、誘惑に負けても誰も罵らないだろうと分かっていてなお美しい闇を目指しひた走る。ミソシー本人とミソシーが走る道の先を魅力的に見せてくれることで、聴いてるわたしにも同じ方向を見せてくれる歌。聴く度に力を貰えます。

 細かい好きポイントは『ラッキースケベは春風』です。ミソシーにしか書けん。このテンションの歌にこのフレーズ入れて説教になるのすごすぎません?『ラッキースケベは春風』ですよ? 『サボりゃ泣くだけ』とかは好きなフレーズですけどやっぱりミソシー独自かと言われたらそうではないですし。やっぱり『ラッキースケベは春風』が教訓じみて聞こえるのはミソシーの業ですよ。また、魅せてくれミソシー……

10.ルーティン / かしこまり

 わたしこの曲聞いた時イントロでボロッボロに泣いたんですけどこれは泣きますよね。ズルすぎますってこれ。作詞作曲『かしこまり』がこんなにも嬉しい。良かったね。本当にありがとうって思えた歌です。あ、この歌の感想は長くなります。

 ここで読んでる人に質問なんですけど。サビの『大丈夫。君はできる子だって』は誰から誰への言葉でしょう。

 答えは人によって様々で良いと思うんですけど、この違いで感動する歌に聴こえるか、元気になる歌に聴こえるかが変わってくると思っています。この違いは①の花譜さんのところで触れたVの文脈で読むか、Vから離れた文脈で読むかの違いと似たような距離感の話になってきます。

距離というのは花譜を含めVtuberにどっぷりハマっている人を近い、Vtuberを知らずにたまたまこの曲を聴いた人を遠いとしたときの表現です。

 Vの文脈、つまり私もそうですが、まりんちゅ(かしこまりさんのファン)が聴いたときには、『まりんちゅの前に出る前と後のかしこまりの歌』に聴こえました。普通の歌が好きな女の子からVのかしこまりになる歌。だから、サビはかしこまり自身からかしこまりに対するメッセージになります。

 2番のAメロBメロの君はまりんちゅを指していると取りました。ファンと出会うことで本当の幸せの味を知ってしまった。だから『君にあってから』はかしこまりがファンに会ってという意味で、『君が大好きだって』はファンがかしこまりのことが好きと言っている、という風にとれる。この意味で取れば、まりんちゅはこれまでの道のりを思い返して感動する歌に聴こえてきます。

 では、Vから離れるとどうなるでしょう。私は『食べることと寝ることと歌が大好きな子』を無条件に=かしこまりだと思っていました。でも、かしこまりを知らない人が聴いた時にはごく普通のどこにでもいる女の子の描写にすぎないですよね。そして、大した努力もせずに漫然と日々を過ごしていながら、他人に期待してしまうことなんて誰でもあります。そして、待ってるだけじゃ何も変わらないということにもみんな気づいてはいます。この読み方で行くとサビの『君』は誰を指すでしょうか。聴いている人になりますよね。そうなると歌っているかしこまりから聴いてる私達に対してのメッセージに聴こえてきます。

 2番の歌詞をVを知らない人が聴いたらどう聴こえるでしょうか。もちろん、かわいいとかポンコツだとかは直接私達にあてはまるわけではありません。しかし、私達だって自分が評価されるのはスポーツができるからだ、勉強ができるからだ、それ以外は取り柄がない、と思って頑張ってみるけれど、それすら上手くいかない経験がありますよね。でも、本当に自分のそばに居てくれる人は能力ではなく人柄を理由にそばに居てくれる。だから、代わり映えのないような毎日でも頑張れる。そういう風にも読める気がします。

 ここまで長々書いてきましたが、つまりは別にVであることを特別意識しなくても問題ないようにできてるんですね。聴いた人のそばに立って応援してくれる、励ましてくれる歌としても聴こえてくるんですね。

 そして、私がかしこまりさんに出会ったのが丁度この歌にあるような、待つばかりで何もしなかった時期で、取り柄も失ってボロボロだったんですね。だけど、かしこまりさんの元気な歌や配信を聴いて元気を貰ってました。そんなつらい時期を助けてくれたかしこまりさんが、この『ルーティーン』を作って歌ってくれる。こんなに嬉しいことはありません。かしこまりさんありがとうございました。

②を書き終えて

 私のnoteを書くモチベーションは長文で感想を書こうと試みることによって、自分の中の感情を明確に出来るのが楽しいからなんですね。今回だと見るからに『ルーティン』の分量が多いと思うんですけど、それは書いてる時に『あぁだから私はこの曲が好きなのか』という発見があったからなんですね。これは歌詞が難解であればあるほど、後でじっくり歌詞と照らし合わせて聴いてみると起こる現象なんです。なので、この企画を初めて今までぼんやりとしていた好きやエモの中からヒラメキが沢山ありました。2回目の時点でとても楽しく書けているのでこの先も続けていきたいと思います。味の濃いnoteではありますが、お付き合いいただけるとうれしいです。それでは、③で。



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