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サザンパインは、木材の細胞に容易に保存剤が入る(ラジアータパインも同様)と言われていたが、保存剤が入っても、実際は、思ったほどの効果がなかった。理由は、勉強不足か、顛末の論文は読み込んでいない。(写真:左-スギ、右-サザンパイン・呈色反応で紺色部が銅系薬剤の入っている部分)

前回、太字で書いた文章を出している。そして”思ったほどの効果がない”ことについての原因の論文を探しても、ないようだ。
自分自身の、経験からの結果では、サザンパインもラジアータもそれほど耐久性がなかった。・・・実際に、他社のウッドデッキの作り変えを数多くこなして、論点をこの注入性の良いと言われた樹種に絞ると、注入性の良さがストレートに耐久性に寄与しないようだった。

上から、加圧注入サザン・イエローパイン、

その下2枚、加圧注入サザンイエローパインで腐朽していた他社製デッキ。更にその下はスギ、加圧注入材(以上うえから4枚の加圧注入木材)


サザンパイン、ラジアータパインの加圧注入しやすい木材は、本来、無処理での耐久性は低いのだが。そこに加圧処理の注入材は、ほぼ全注であれば、当然耐久性が考えられないほどUPするのでは?と期待した自分
呈色がないのは、保存剤が溶脱したのかもしれない。アメリカのように加圧注入がごく当たり前の国では、そういった議論もなされているし、研究も進んでいると思ったのだ。


名古屋大学での研究会で、微粉末銅製剤がサザン・イエローパインに注入されているという報告が実際製薬会社の方の講義で教えて頂いたことがあった。
かなり、微小な微粉末。これをワザワザ開発したのは、木材の細胞内に残留させるための方策ではないか?と想像。
従来のACQだと、銅の発色が強いので、緑色が濃く出るが、この微粉末MCQだと発色が薄いと話されたが、発色だけだろうか?と思っていたのだ。
これもまだ未解決問題だが。
(そもそも、サザンイエローパインは使っていないし)


生物劣化に対する耐久性能は、木材の加圧での注入性のみならず、注入される木材自体の持っている、本来の耐久性も関わってくるはずだと思っていたし、現在も思っている。

推論が、正しいか、正しくないか別として、実際、高耐久性を実製作されたウッドデッキは見せている。


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