堀元見「ビジネス書100冊読む企画」のミーム図鑑

堀元見さんの「『ビジネス書って同じことばっかり書いてない?100冊読んで検証してみた』的な本を書くための企画」のYoutubeライブに置いて生み出されたミームを列挙するnoteです。適宣追加していきます。

衒学チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCYJ335HO_qLZDr7TywpI0Gg


【アカデミック開き直り】
自身の行動を正当化するために、学問的な知識を用いること。

【朝利権】
①朝型と夜型は遺伝、体質的な問題で決まっているとされるため、朝型の人間にのみ朝に活動が出来るという利権が存在すること。②→「〇〇利権」

【アロマ本】
アロマのように、部屋に置いておくことで気分を高めるために存在するような本のこと。中身は内容が薄く何も考えなくても読めるようになっている。

【言いかえ図鑑】
ある言葉を言い換えたものを集めた図鑑のこと。言い換えになってなかったりする。

【言いかえ図鑑の言いかえ図鑑】
『言いかえ図鑑』に書かれた内容が言い換えになっていないためにそこに書かれた言葉を言い換えたものを集めた図鑑が必要であるということ。永久に循環する。

【イギリスのオックスフォードで買ったテーブルクロス】
文章に自然に組み込もうとしてむしろ唐突さが際立つ自慢の実例。ビジネス書の読者層にはオックスフォードがどこにあるのかが分からないために、イギリスにあるということを補足している点がポイント。

【イマジナリー○○】
空想上のもの。本当は存在しない(ことわざ、出来事など)にも関わらず、存在するかのように言及すること

【うかつでした!】
①注意不足、配慮不足で何らかのミス、見逃しをした際に言う言葉。
②意見の食い違ったときに角が立たないように言えば良いとされる言葉。

【ウィルパワー】
思考や感情をコントロールする力。意志力とも。使うほど減少していき、足りなくなると決断が出来ない。

【薄い】
学びのある内容、未知の内容が少ないこと。

【押し寿司本】
中身が学びのある内容で詰まっており、その上でコンパクトにまとまっている本。

【お前がホリエモンを編集しているとき、お前もホリエモンに編集されているのだ】
ニーチェの「深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ」のパロディ。
ホリエモンの書籍を編集すると、自身の書籍もまた影響を受けてしまい同じ内容を書いてしまうということ。

【阿る】
おもねる。自分に利益を与えてくれる人が気に入るように振る舞い、媚びへつらうこと。

【華僑-ユダヤ可換則】
お金稼ぎに関することにエピソードを付け足す際に、中国の華僑やユダヤ人などに頼ることが多いということ。

【過言である】
ビジネス書において「過言ではない」という言葉が用いられた際の内容は、大抵が過言であるということ。稀に過言ではない。

【逆ギムネマ茶本】
あまりに面白くないために、相対的に次に読む本が何でも面白く感じてしまう本。元ネタのギムネマ茶は苦いお茶で、飲むと次に摂取するものの甘さを感じなくなって不味くなってしまう。抽象化すれば、後に悪い影響を及ぼしてしまう。

【急速に古ぼけていく知識】
その知識、主張が物事の本質を捉えておらず、時間を経るごとに役に立たなくなっていくようなものであること。

【クリシェ】
フランス語で「濫用されたことによって目新しさが失われた常套句」を意味する言葉。有名な格言はたびたび言及されるためにクリシェとなってしまうが、一般に良く知られていない格言をクリティカルな文脈で使えば、知識のある読者にも訴えかけるものが大きくなる。
目新しくない→場面に合っていない→存在しないの順で良くない引用とされる。
なお「様々な書籍で引用されてしまい目新しさが失われた研究・論文」を「引用クリシェ」、「様々な書籍で用いられてしまい目新しさが失われた教え」を「〇〇本クリシェ」などと応用される。

【コンサルフレームワークタイム】
コンサルティング業を経験した著者の本は、ゼロベース、仮説思考、ロジックツリーなど、物事を分析するためのフレームワークの提言を行う時間が設けられているということ。

【縄文時代には無かった】
縄文時代に存在しないような飲食物を摂取してはいけないということ。人間が作り出した不自然な物を認めず、自然物の摂取を正とする考え。

【人生が変わる】
ビジネス書の読者層に人生を変えたい、良くしたいと思う層が多いために書かれることが多い言葉。ある事さえ行えば簡単に人生を変えられると謳うことが多いが、気分以外には何も変わらないことが多い。

【〇〇推薦】
本の帯やSNSである人物がその本を読むことを推薦していること。主に本の権威付け、その人物を知っている人が読みたくなるような出版社側のマーケティング戦略を指す。場合によっては読前感汚染になる。→読後感汚染

【スケープゴートAI】
AIによって人間の仕事が奪われるなど、AIが悪者にされがちなこと。

【スラダン実験引用】
漫画スラムダンクにおける名言「左手は添えるだけ」のパロディで、「実験は添えるだけ」という意味。実験の内容を書いていないため自説の補強になっておらず、読者としてもモヤモヤが残るということ。

【繊細さん】
無能の言い換え。

【他人のせいで時間が奪われている状態というのは、「生きながら猛獣にゆっくりと食い殺されている」のと同じだと言っても過言ではない】
過言である。

【抽象化】
個々の具体的なものから共通の属性を抜き出して、一般的な理念をつくること。ビジネス書では難しいこととされる。

【著者略歴】
その著者の人生における所属団体や実績、資格などの能力を示す場所。自身のことを大きく見せるためによく分からない資格や職業を名乗る場合も多い。長い歴史を持ち一般によく知られた大学や研究機関などが書かれている場合はその研究に人生を費やしてきた証であり、より高い地位の肩書であればあるほどより時間を費やしたという事実であるため書籍における主張の説得力が増す。

【対消滅】
ある本において断言されている教えに対し、別の本では相反する教えが書かれていること。同じ本の中でも矛盾していることがままある。

【トゥルーゲイツ】
イマジナリーじゃないゲイツ。現実に存在したゲイツとのやり取り。

【読後感汚染】
①読後感が良くなることを狙って著者、出版社側がエモい文章をラストに書くこと。②本のラストの部分にエモい系文章を置かれたことで、読後感が悪くなっていること。良本であるにも関わらず、本の著者でもないイキリセミナー講師がやる場合もある。

【○○にも書いてた】
薄いビジネス書は著者が違っても同じ内容が書かれていることが多いということ。ホリエモンの書籍の場合は内容が毎回ほぼ同じためにだいたい『多動力』にも書いてある。

【ネテロ】
一日一万回感謝の正拳突きをし、終わったら祈ることを毎日やる人。ビジネス書でも感謝は大事とされることが多い。

【パフォーマンスが低いように見えるけど、何か困っている?】
「やる気あるの?」を失礼の無いように言い換えた言葉。失礼である。

【〇〇パラ】
自己言及のパラドックスのこと。ビジネス書では「常識を疑う」ことが提唱され過ぎて常識になり、「無難を選ばない」ことが提唱され過ぎて無難になってしまっている。常パラ、ぶなパラと言う。

【ビジネス書ネットワーク】
薄いビジネス書を出版する人たちの繋がりのこと。書籍においてお互いのことを度々言及しているところからもそれが見られる。西野亮廣、前田裕二、ホリエモン、箕輪厚介など。

【ビジネス書黄金律/構文/三種の神器】
ビジネス書で良く用いられる言葉。「革命」「武器」「わくわく」などは三種の神器と呼ばれ、他にも「歓迎」「コンパス」「手引書」「サバイバル」「登山」「生存戦略」「昔はダメだったが、今は…」など、様々なものが存在する。なお「羅針盤」などのように読者層に伝わりづらい言葉は用いられない。

【人は〇〇がN割】
ある物事が人生のほとんどを決める要素であり、これをしなければ人生を失敗してしまうと言っても過言ではないということ。あらゆる本のタイトルなどに書かれているため、全部足すと10割を簡単に超えてしまう。

【表紙裏アジテーション】
本の表紙裏で強い調子の文章を書くことで人々の気持ちをあおり、その本を買うようにしむけること。箕輪厚介が編集した本によく見られる。

【フェラーリを所有する経営者を、4名輩出】
著者の経歴に書くことで読者が羨みその教えを信じるように書かれた文章の例。

【○○利権】
ビジネス書においてある物事を推奨することがあまりにも多いため、何らかの団体が背後に存在しそれを推奨しなければ本の出版を許さないとする利権が存在するという推測。

【○○流】
①ある集団が行っている何らかの行為における特徴、手法、伝統のこと。
②ある行為における特徴、手法、伝統を優れたもののように見せたい場合につけられる言葉。

【私はこう思うんだけど、あなたはどう思う?】
「こんなミスして恥ずかしくないの?」を失礼の無いように言い換えた言葉。失礼である。言い換えでもない。

【~を恐れないでください】
ある基本的な用語について、ビジネス書の読者層には難しいと想定しなだめる様子。前田裕二構文。

【12フェラーリ7セスナ】
イキりの例。

【Daigoメソッド】
「最近の研究では~」などのように、その調査結果について書かれた参考文献の明記を行わずに言及すること。Daigoさんがよくやる。参考文献の明記は大学生であればレポート、論文を書く際には間違いなく教員に叩き込まれる基本中の基本であり、これを行わなければ自身の主張の確かさを担保できず、剽窃にもなってしまう。

【MECEじゃない】
漏れがあったりダブりがあったりするということ。「本の章立て」や「Nつの○○」などのまとめにおいて、分類の整理、構造化が出来ていない時に使われる。

【The magic of memos Yuji Maeda】
本のラストで書かれているエモい系文章の例。読者の読後感を高める効果があるとされる。

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