見出し画像

『平凡パンチの時代』 第二章 横尾忠則と死亡遊戯

いま、わたしの手もとに1冊の古い雑誌がある。残念ながら『平凡パンチ』ではない。『ガリバー』第51号、1992年6月11日号、これもいまからもう17年前の雑誌である。『ガリバー』はマガジンハウスが昭和末年から平成にかけて発行していた男性生活誌だった。『ガリバー』は海外旅行の楽しみを生活の中心にした[アームチェアー・トラベラー]のための雑誌、旅を夢見る男たちの雑誌だった。創刊編集長は八〇年代に『ブルータス』『ターザン』の創刊を手がけてきた石川次郎、後をついで編集長を務めたのは、かくいうわたしである。

ここから先は

27,520字 / 2画像
この記事のみ ¥ 100
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?