「醒酔」

眠りの中には、深い夜の原生林。

水中花のように、事象は浮かぶ。


人間の中には、群生する無数の手。

欠乏をもとめる、ひたすらな叫びたちの羅列。


詩文のなかには、まだ見ぬ彼方への想念。

仄かに、けれど確実に呼びかける声を潜めて。