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睡眠薬をがりりと齧った それは

絞め殺されたわたしの

骨だった

そんなことがあってもいい 午前の三時

夜盗にまぎれてわたしはひとつの流れになり

なにものか盗もうと夜の大気をまさぐる

けれども月の監視のなかで

往来は焼けただれ

人人は夢にわらう


がりりと音をたてて

臼歯に弾ける飴玉に ひかる暗闇の雫

がりりと音をたてて

沈みゆく背中に 予感するひとつの雨


睡眠薬をがりりと齧った それは

絞め殺されたわたしの

骨だった

そんなことがあってもいい

午前の三時