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わ ず か 十 数 セ ン チ の 液 晶 。

最近、ちょっと気なった。
ボクの写真、何が写っているのか見えていないヒトが多いでしょ?
比喩ではなく被写体が小さすぎて...。
評価なんてのは実際どうだっていいのだけれど
何となく書いてみた。



液 晶 画 面 と デ ー タ サ イ ズ

撮影に使用しているカメラは12年前に発売されたEOS 5D Mark IIで、現行と比べると心許ないスペックだったりします。それでも 350dpi は必要な業務用印刷データとしては、A3まで何とかなりそうな感じでしょうか。
それに対して最新のスマートフォンは、 iPhone 12 Pro Max でさえ、液晶ディスプレイの大きさは 6.7 インチしかありません。ボクのは旧SEだったりしますのでもはや問題外です。

A3 size  :  420 mm  ×  297 mm
6.7 inch  :  148 mm  ×  83 mm 

比較してみると、あまりにも数字の開きが大きいと感じます。内蔵カメラで撮影した画像さえ満足に表示できないのですから、スマホは写真の鑑賞には絶対に向いていません。それでもスマホだけで写真を鑑賞するというのは、どう考えたって無理があると思うのです。
パソコンは高額ですから、いまどき購入が難しいのも充分に理解しています。それでもせめてタブレットぐらいは欲しいですよね...、ってボクも買えないでいるんだけどさ。

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 データ量を変えず、72 pixcel/inchを解像度を350に設定した表示。

デバイス

 Google Analytics による、本家サイト lolografico のデバイス比率。



コ ン パ ク ト な 液 晶 画 面 に よ る 撮 影

ライブビュー撮影だったり、画面をタッチする撮影だったり、液晶を活用しての撮影方法にも無理を感じています。スタジオのようにMacのディスプレイで確認しながら撮影するのとはワケが違うんです。そりゃあスマホの小さな液晶でしか観ないのなら、小さな液晶を見ながら撮影判断するのだって理に適なっているかもしれないのですが...。
そんな小さい作品のままで満足でしょうか?

光学ファインダーって液晶よりもずっと小さいですよね、だけどあの小窓って実は無限の可能性へと繋がっているんです。実際に覗いてみた感じからすると、目の前にある21.5インチのMacよりも若干小さい感じかな。A3サイズくらいは確実にあります。

A3 size  :  420 mm  ×  297 mm
6.7 inch  :  148 mm  ×  83 mm 

ファインダー覗き込んだ時、長方形の周辺が完全に漆黒と化しますから被写体だけに集中でき、B倍サイズでも問題なくイメージできます。完全な暗闇の中から見えてくる目的の被写体...、それはどこか通過儀礼のようでもありまして、ボクのクリエイティヴ魂はそのとき完全に起動します。
スイッチなのかもしれませんね。

カメラの液晶は3インチ程、その倍はある iPhone 12 Pro Max でさえ全く太刀打ちできません。正直ライブビューで拡大している場合じゃないんですよね。写真は基本的に一瞬が勝負なのですから。そのくらいの大きさに見えてるからこそ点のような場所にさえフォーカスを合わせることが可能なんです。
ボクは視力があまり良くないので、手動のフォーカスブラケットを必殺技として撮影に挑んでいます。

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 猫さんのヒゲにフォーカス。

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 300%に拡大、確認しやすいよう色味を調整してあります。


リ ア ル で は 難 し い 展 示 方 法

A3サイズもあれば充分な大きさですが、鑑賞するとなると余白が必要になってきます。実際には 1000mm 四方は欲しいところなんですよね。そんな余裕を持って展示するギャラリーなんてそうそう存在しないかな?
正直に申しますと、プリントした写真作品に対して否定的な考えなんです。物体は何らかの光を受けないと視覚で感知することができませんから、写真にも写すことができません。物体が光を反射させている、それってつまり被写体そのものが光っているということなんですよね。
それをカメラで撮影し、発光している状態のディスプレイで作業を行なっているのですから、どう考えたって発光したまま展示するのが適切だと思うのです。

1000mm × 1000mm 正方形で漆黒のディスプレイ...。
以前どこかのメーカーが不完全ながら商品化してたのを、二子玉川にある蔦屋でみたことがあります。当時はまだ、4Kが登場して間もない頃でしたから通常の画面でした。8Kは必要なくとも4Kは必ず死守したい。そしてそのディスプレイが少なくとも10台は必要な気がします。それだとコスト的にまったく現実味がありませんよね。まあ、写真集を自費出版をしたいとか、そういう類の夢みたいなもの、ちょっと恥ずかしいアレです。

プリントや写真集に抵抗があるというコトでもあるのですが、それは色校正の難しさを一番知っている職業だったからに違いないでしょう。
プロセス4色は本当に大変なんですが、プリントは以前発注させていただいた銀座のプロラボCREATEさんだったら丸投げしても期待以上に仕上げてくれるに違いありません。
若い頃に散々作ったプレゼン用のカンプをラボの出力で作ってみたくなっちゃいました。特色のクロマティックでシコシコやらないで済むし...。当時、巨大な紙焼きから帆風さんの出力に移行させたけど、ラニカイで撮ったRVPを潰すことなく再現してくれたのを思い出しました。

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 1000mm × 1000mm に、420mm × 297mm を配置した状態。
 作品部分だけ4Kディスプレイ、黒い部分はガラスで構いません。



最 後 の 補 足

そういえばボクの写真、広角で撮ったものは、大抵は周辺光量を落として仕上げています。それも目の前にあるA3程度の画面を想定しているからこそ。人間の視界ではあり得ない範囲まで写し込みますから、主体を注視した時、視界に入りにくいエリアとして感じられるように処理しているのです。

それでも...
世の中はスマホサイズが基本ですから、迎合するつもりはなくとも少しづつ採り入れるようにはしています。アイホンによる撮影だってその一環、小さい画面で見ても明快でわかりやすくシンプルに、まぁそんな単純なものでもないんでしょうけどね。変化を受け入らなければクリエイティヴは停止してしまうだろうし、そもそも苦痛に感じようなことでもありませんから。

だけど難しいのも確か。
だってさ、スイッチが何処にも見当たらないんですよぉ〜。

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