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鉄瓶と鉄のフライパンたち、調理器具を育てる暮らしをあえて選んでみた。

おうち時間が長くなった生活のいま、「少々不便でもモノを大事にしたい」更に「そのことをわが子にもきちんと教えていきたい」と思うようになりました。

なぜなら、便利と使い捨ては表裏一体ということに気が付いたからです。便利なものはすぐ壊れやすいものが多く、定期的な買い替えが必要です。

「また買えばいいか〜」とモノを大切にしなくなっていくのを実感していました。

ですから、少々手間がかかっても、調理器具を育てる暮らしを選択。

なかでも「鉄分」をいかに効率的に摂取できるかに注目し、鉄瓶と鉄のフライパンを選ぶことにしてみました。

そしたら、鉄瓶で沸かしたお白湯がびっくりするほど美味しかったんです。

今まではボタン一つでお湯が沸く便利な電気ポット、油を引かなくてもくっつかないテフロン加工のフライパンなどの便利なものに惹かれていましたが、このお白湯の美味しさに心をグッと鷲掴みされ、一気に手間をかけるくらしに興味を持つようになりました。

ちょうど、長男の離乳食は始まる時期だったこともあり、この質の高さに注目し、ひと手間かかる暮らしをあえて選んでみました。


まず、鉄瓶の導入。

アメリカに住んでいてもAmazon経由で岩手の南部鉄器の鉄瓶が買えました。使い方もYoutubeやインターネットでいくらでも調べられる時代です。

使い始めに「湯垢」という天然のコーティングをつけて錆びないようにしてより長く使えるする工程が必要です。

これが、手間をかけて調理器具を育て、その代わり美味しい鉄分の含まれたお白湯の恩恵を受けることができる醍醐味なのです。

なるべく硬度の高い硬水を選び、20分以上沸かす。そして、たっぷり含まれたミネラルを鉄瓶の内側に貼り付けさせて湯垢としてコーティングを作る作業を数回繰り返します。

ある程度湯垢がつけば、それ以降は水道水を10分以上沸騰させて、中身を空にしたあとは内側の水分や蒸気をしっかり飛ばして乾燥させるところまでが一連の流れです。

使い始めの湯垢つけから、普段のお湯の沸かし方にも一手間が必要ですが、その恩恵として得られるお白湯はとろっとした、とてもまろやかで口当たりのいい美味しさです。冷めてもニオイ無し、味良し、貧血対策に最適!のいいことづくめ。

今までお白湯は電気ポット使用で、どこかプラスチックの味のような癖がある味が苦手で、あまり好んで飲めなかったわたしが一転、お白湯にハマってしまいました。

お白湯がおいしい!!どんどん飲める!身体も温まる!また飲みたくなる!

しっかり冷まして桃太郎さんにやると、ごくごくと喉をならして見ていて気持ち良いくらいの飲みっぷりで満喫。一日の水分補給の量もばっちり!よく飲んでくれています。

日本円で2万円近くしましたが、美味しさに十分が価値がありますし、そして一生モノであると考えればかなり満足しています。


次に鉄のフライパンの購入。

こちらも同じく使い始めに、シーズニングという油を十分に馴染ませる工程が必要です。自宅のオーブンは大きいので大中小の3サイズセットで購入したフライパンを一気にお手入れ可能です。

油を引いて、高温で熱して内側から外側まで油を全体に馴染ませる工程を何度かくり返し、フライパンを育てていきます。

今までのテフロン加工は油を引かずとも、どんなお料理もくっつく事無くできますが寿命が短くどうしても使い捨て。モノを大事にしたいと強く思うようになった今、環境の事も含めこのことが少し気がかりでした。

鉄のフライパンはこれまでのものと違い、お料理の内容や火加減によって、くっついてしまうことがあります。洗剤を使って洗うこともおすすめされていません。

諸々の不便がある代わりに長く使えて、これもまたお料理と一緒に鉄分が摂れる。

そして、なによりフライパンの状態が良く、火加減も上手くいってくっつかなかった時の嬉しいこと!!保温のため、焼き目をもっと付けたいなどで、そのままオーブンに突っ込めるのがとても気に入っています。

調理器具を育てる暮らし

初期費用が少しかかったり、お手入れに手間が必要な代わりに、それに代え難い別のメリットがたくさんあるのです。

調理器具を育てる暮らし

をあえて選んでみて、お白湯や食材本来の味を堪能できている気がします。そしてなにより、モノを大事に使うことで買い換えなくていいのが精神衛生とても良いのが嬉しいです。

もうすこし桃太郎さんが成長してくれてから、しっかり次の世代にこのことを伝えていこうと思います。

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