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3度目の血液検査から入院まで

発病してから3度目の血液検査の結果まで1週間。やっぱりじっと待っている性格ではないので、自然治癒力向上をめざして新陳代謝を活発にするためにやり始めたランニングを続けました。もう夏なので大量の汗をかいてリフレッシュすると、心なしか足の浮腫みも取れてきたような気がして、体調は回復してきているような気になります。それでも「入院」の文字が頭をよぎります。本当にそんなに悪い病気なのかな。通院による投薬治療程度で対処できないかなと淡い希望は誰しも持つものですよね。

さて1週間後の7月17日、血液検査の結果を聞きに総合病院で診察を受けると、やはりCK値は726まで急上昇していました。担当の先生からこれまた驚きの一言が「山本さんを受け持つ主治医の庭野先生を紹介します。これからの治療方針や入院日程を主治医の先生と別室でご相談ください。」やっぱり入院は既定路線だったのでした。通院治療という淡い期待は無残にも消えて無くなりました。

主治医の庭野先生は女医さんでした。なぜか女性なので、一瞬、ほっ!としたのですが、言葉は単刀直入de[厳しいものでした。「山本さんいつ入院できますか?」。入院期間は最低でも一か月とのことです。ひと月も仕事を休むのはそう簡単ではありません。夏のイベントシーズンで8月末まで色々な仕事が入っていたので、9月ならどうにか調整しますと答えると、「分かりました。それまでの間に通院で検査をしていきましょう」ということになりました。

ここでやっと自分の病状について尋ねることができました。面白いもので、お医者さんって確定していない事は決して明言しません。なので今まで自分がどんな病気なのか教えてもらえませんでした。検査ばかりで投薬も無しです。なにせまだ病気が正式に確定していないのですから。それでも病気の可能性を尋ねると、血液検査の数値からすると「多発性筋炎の疑いがあります」、と言われました。僕なりのその病気の解釈は後で書きますが、

「多発性筋炎」という病気に関しては難病情報センターのサイトが参考になります。http://www.nanbyou.or.jp/entry/4079

今の時点で病名はまだ疑いです。この病気で一番心配されるのは、筋肉の炎症に伴って併発する「間質性肺炎、心筋炎からの心筋梗塞」だそうです。あと悪性腫瘍も併発そうで、どれも命に直結するみたいです。なので肺と心臓をメインに、これから約2週間ほどかけて通院検査をすることになりました。人生初めてのMRIやCTエコー、そして内視鏡検査等々です。病気を確定するために手術によって脚の筋肉を採取する生検もすることになりました。生検は脚(すね)の部分麻酔なので、意識のある状態で手術室に入り、手術中もモニターを見ながら「痛いですか?」と聞かれたりと、とても緊張しました。そりゃ痛いです。

9月には入院しすることになったので大変です。今からその準備をしなくてはなりません。主には仕事の準備です。でもまだひと月半あるのでこころの余裕は少しありました。通院検査やら入院準備と忙しくしているうちに、7月の下旬ごろから38度以上の熱が出て何日経っても下がらなくなりました。困った。
熱が下がらない病状の悪化にカミサンがとても心配したので、27日夜に急きょ緊急外来を受診することになりました。28、29日には都心でイベントの仕事が入っていて、しかも台風が東京を直撃する予定です。カミサンが心配するのも当たり前です。
その日の受診の結果、解熱剤をもらい緊急入院は避けられましたが、週末開けの月曜日には必ず主治医の診察を受けてくださいと言われました。もちろんイベント参加はドタキャンです。関係者さん申し訳ない。でも良かった。案の定、台風が直撃して青梅線が止まって、もしイベントに参加していたら、帰宅できない状況でしたので、きっと病状が悪化して最悪即入院でした。

緊急外来の先生に言われた通り、休み明けの月曜日に受診にいきました。本当は熱も少し下がり、その週は2度、検査で病院に行く予定になっていたので、その時でも良いかと考えていたのですが、そう話すとカミサンに怒られました。当たり前ですね。

診察の結果、主治医の先生から言われたのは「山本さん、肺炎の症状が出ています。それに心臓に炎症が見られ始めました。入院は待った無しの状況です。」

本当に困りました。まだ入院の準備ができていません。先生に掛け合ってどうにか10日間の準備期間をもらうことにしました。入院は8月10日に決まりました。
入院日が決まったので、そこからは入院準備で怒涛のような毎日です。まず入院中に仕事のメールなどのやり取りができるように、iPadを持ち込むことにしました。病院内は無線ランが無いのでポケットWIFI会社を探して1か月レンタルしました。入院中は実際の仕事ができないので、ネットで出来るアメリカのクラウドファンディング「Kickcstarter」を使て新作ゲームを売ることにしました。その準備を1週間でしなくてはなりません。全部英語です。退院後?の9月末には母校北園高校60周年記念グッズ製作を依頼されていたので、その準備もしておかないと9月に製作が間に合いません。8月8日には奥多摩町から地域イベントに呼ばれていたので、その準備もありました。あ、8月末には後輩の作家さんが企画している吉祥寺のギャラリーで開催するモザイクタイル展に出展しなくてはならないので、そのための作品準備もしておかないとなりません。まさしく怒涛です。

どうにか全ての準備が完了して、無事8月10日に入院することができました。入院時に計った体重が62kg、8kg痩せていました。入院時の血液検査のCK値は1500を超えていました。常人の最高値が230ですから、限界値をはるかに超えています。2019年2月現在最新のCK値は46で最低基準の50を下回っていますから、1515はいかに異常かよく分かります。今思うと自分でも驚くぐらいです。

さて、これからが本番の入院治療です。やっと治療が始まります。脳の出番です。続きは次回に。

写真は入院中のクラウドファンディング用に考えたボードゲーム「Lumber Merchant(材木商)」です。筏に丸太を載せて得点を競うゲームです。入院中に50万円を売上げました。転んでも只では起きません。はは・・・

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