プレドニゾロン

魔法の薬、プレドニゾロン

あまり聞き慣れない薬の名前ですが、魔法の薬です。市販薬ではありません。何が魔法かと言えば、効き目が半端なく凄い薬です。

炎症を抑える効果あり、効きます。即効性バツグンです。

僕は入院した初日のこの薬を最初に処方されました。1日の摂取量は60mgでした。これは成人男性の1日の最大摂取量です。5mgの錠剤を12錠、朝昼夕の3回に分けて飲みました。効果はてきめんでした。足の筋肉炎症で浮腫んでいた足が、3日ほどで浮腫みが引いてきました。入院して3日目の足です。

足と同じように手の浮腫みもあっという間に引いていきました。パンパンで物が握れなかったこぶしも、違和感なく握れるようになりました。なんたって小さな物が摘まめるまでになりました。それも数日でです。

この薬は副腎皮質から生成されるホルモンの代わりをするもので、簡単に言えばステロイド剤です。アスリートにはもってのほかの禁止薬物です。なんと言っても効きます。ぼくみたいに筋炎や肺炎など炎症を伴った病気にはとても有効です。身体が激変します。自分で使ってみて、ステロイド剤に手が伸びてしまうアスリートの気持ちが良くわかりました。

これほど効く薬は劇薬です。なので市販薬として買うことはできません。最初の処方には入院が必要です。なぜって、あまりのも効きすぎるので入院観察しながらでないと、何が起こるか分からないからです。体調が急変した時に入院していないと対応できないんです。
最初に先生からはに入院は最低1か月ですと言われました。その時ぼくには長期入院の理由が分かりませんでした。最大の理由はこの薬にありました。服用の様子を見ながら1週間に一度の割合で服用量を減量して、1か月後にやっと1日の服用量が30mgまでになりました。ここでやっと通院観察でも大丈夫な量になったのです。この薬の減量に最低1ヵ月の入院が必要だったわけです。

8月10日、去年の入院から1年が経ちました。プレドニゾロンの今の服用量は1日5mgです。上の写真の錠剤1個です。人間の副腎皮質から生成されるホルモンは1日約3~5mgなので、やっと通常の身体の状態に戻ってきました。1年経った足の姿はこんな感じです。大分足首が細くなり、筋肉も戻ってきました。ゴムのきつい靴下を履いても、大きな跡が残らないようになってきました。

さて、これからの課題はこの薬の量をより減らして、最終的に”0”に出来るかです。薬の影響で副腎皮質がサボり、現在は副腎皮質ホルモンがほとんど生成されていない状況です。これを病気前の状態に戻せるかが、難病克服のカギになると思っています。

副腎皮質を働かせる方法はどうしたら良いのか、まだ答えはでていません。そろそろ脳と相談してみよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?